ポジショニング分析とは、キーワードからわかりやすく解説

 

1. ポジショニング分析とは

ポジショニング分析とは、アンケートなどで判明した重要な要素を2項目選んで2次元空間を作成し、競合他社や自社の製品、サービスを配置して、それらとの兼ね合いで新製品の性格付けを決める方法です。アンケートなどの顧客調査から、「顧客から見た商品の位置関係」をマップ上で明らかにします。

 

2. ポジショニング分析の分析手法

分析手法としては、多変量解析の因子分析と重回帰分析を行い、ポジショニングマップを描きます。因子分析は商品に対する評価をして、ポジショニングマップを作るのが目的です。

 

商品評価するための複数の評価用語(評価項目)と総合評価を用意します。比較する商品案(競合商品や新商品案等)を入れます。得られた商品評価の顧客データを因子分析により、少数のマップに集約します。因子分析は商品の評価項目が互いに強い相関を持った評価項目を組み合わせて少数の因子にまとめることができます。

 

少数因子が決定すると、各評価者の因子得点を求め、因子得点と総合評価との重回帰分析を行い、選好方向を求めます。因子得点を商品ごとに平均値を計算して、因子得点を空間上に布置するとポジショニングマップができます。重回帰分析の結果、回帰係数を選好方向としてマップに描きます。

 

3. まとめ

顧客の客観的データを使うのが、七つ道具の強みであり、企画者などによる主観的ポジショニング分析ではありません。ポジショニングマップにおいて、選好方向(理想ベクトル)の方向は総合評価が良くなる方向を示します。選好方向にある象限の商品は、総合評価に適合した商品になります。さらに、選好方向(理想ベクトル)に近く、原点付近より方向先にある商品の方が、総合評価に対して良い評価になります。


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