今回は、従来からの慣習にとらわれることなく、作業を見直し、気づいていない資産を活かすような現場改善活動は、どのように進めればよいかを考えます。
1. 現状把握
(1) 顕在化をする
数人の管理職で現場を巡回し、不用な物かどうかチェックし、自分たちに分かりやすい絵符(絵とか符号)を付けます。これにより、撤去可能な物がある程度見えて来ます。複数の人が見ると、見慣れたことによる見落としが防げます。出来れば第三者も入れたいです。普段見慣れたものの顕在化です。この時点では、撤去はしないことです。
(2) 作業者の動作を観察する
移動距離が長いとか、重量物を手作業で運搬しているとか、戻りのある移動をしているなどを拾い出します。効率的な動きをしていればよいのですが、無駄な動作、行動、不安全な動作などが無いかどうかを見ます。
2. 現場改善
(1) 作業者と相談し、理解を得ながら、不用な物は撤去する
作業者に理解してもらえないと、またすぐ元に戻ってしまいますので、良く話し込み、納得した上で整理・撤去しましょう。元の方がやりやすいですから、慣れるまでは、元に戻らないようしばらくはフォローを続けます。
(2) 動作、行動は、流れ矢線化する
これは、矢が流れるように作業、物を移動させるレイアウトづくりです。戻りのある作業はロスと考えます。事故、災害の発生が予測出来そうな場合は、それも改善して行くことです。常に観察していて、労働災害の芽をつむ。労働災害がひとたび起きると、人的、及び費用的にも大きなロスになります。
(3) 原材料管理
現場に物が多いと労働災害の元になりますから、必要な分を現場に持ち込むようにしましょう。また、物流を阻害する場合も有ります。必要な分しか持ち込めないようにするのです。例えば3日分であれば、3日分の現材料しか置けないようにするのです。これは3定管理の考え方です。(定められた品目を、定められた量だけ、定められた場所に置きます(定品、定量、定位置)
現場の在庫が幾つになったら、外から幾つ持ち込むと言うルールを作りましょう。これがルール通りに出来るようになれば、外の在庫管理で、過剰在庫も持たず発注も正確になります。(バーコード管理などの手法も有りますがここでは、仕組みだけの話にします。これは情報の整理の部分です。
(4) 不用品の管理・保管
絵符付けして、とりあえず不用とみなされたものは、倉庫、又は、区切られた場所できちんと保管しておきます。現在使用中のものが劣化、...