基礎研究の進め方と判断ポイントとは

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技術マネジメント

 基礎研究の進め方/判断について、当たり前のことですが十分に考えられていない場合がよくあります。今回は、基礎研究の進め方と判断ポイントを解説します。

1. 仮説を立てる=Plan

 ある特性(コスト)があれば、ある分野へ市場が開ける。ここで研究テーマがスタートです。

2. 開発=Do

 材料開発などを通じて、仮説を実現を試みる。ここから実験開始です。

3. 仮説の検証=Check

 開発したものが、仮説を立てた市場に適しているか確認。開発したものの特徴を整理します。

  • 特長を活かす他の市場にないか再度考える
  • 新たな仮説を立てる

4. 方針の決定(仮説とのギャップを埋める)=Act

  →再び1.へ戻り次のフェーズ(開発フェーズ)まではこのサイクルを繰り返します。

【PDCAのサイクルを素直に回せばよい】

 大きなテーマほど、進みはじめると慣性力が大きいので見直し時のマネジメントの力が必要です。特に、3のプロセスは担当者が納得感を持って進めるためには重要だと考えます。基礎研究のテーマは、3の段階が甘いので中止も継続も、目指すべき方針が見えません。

 また、最初の仮説がないと、3すら判断できないのです。

【仮説を構築するときの注意点】

 それが、(a)新しい価値を提供するものか?、(b)既存のものを置き換えか?で進め方が異なります。

 (a)の場合

  価値が市場性があるかの検証が重要(当面は仮説でも良い)
  価値をできるだけ高める努力が必要
  価値がないものは見直し

 (b)の場合

  コスト勝負の場合は、要注意(後発は厳しい)で、戦略の見直しが必要かも。
  他社コストの見積もりが甘くな...

 
技術マネジメント

 基礎研究の進め方/判断について、当たり前のことですが十分に考えられていない場合がよくあります。今回は、基礎研究の進め方と判断ポイントを解説します。

1. 仮説を立てる=Plan

 ある特性(コスト)があれば、ある分野へ市場が開ける。ここで研究テーマがスタートです。

2. 開発=Do

 材料開発などを通じて、仮説を実現を試みる。ここから実験開始です。

3. 仮説の検証=Check

 開発したものが、仮説を立てた市場に適しているか確認。開発したものの特徴を整理します。

  • 特長を活かす他の市場にないか再度考える
  • 新たな仮説を立てる

4. 方針の決定(仮説とのギャップを埋める)=Act

  →再び1.へ戻り次のフェーズ(開発フェーズ)まではこのサイクルを繰り返します。

【PDCAのサイクルを素直に回せばよい】

 大きなテーマほど、進みはじめると慣性力が大きいので見直し時のマネジメントの力が必要です。特に、3のプロセスは担当者が納得感を持って進めるためには重要だと考えます。基礎研究のテーマは、3の段階が甘いので中止も継続も、目指すべき方針が見えません。

 また、最初の仮説がないと、3すら判断できないのです。

【仮説を構築するときの注意点】

 それが、(a)新しい価値を提供するものか?、(b)既存のものを置き換えか?で進め方が異なります。

 (a)の場合

  価値が市場性があるかの検証が重要(当面は仮説でも良い)
  価値をできるだけ高める努力が必要
  価値がないものは見直し

 (b)の場合

  コスト勝負の場合は、要注意(後発は厳しい)で、戦略の見直しが必要かも。
  他社コストの見積もりが甘くなりやすい
  置き換えが、新たな価値を生まないか、徹底的に考える必要あり
  価値がなく、コスト勝負の場合は中止も考える

  低コスト化を目的とする研究のテーマは、新たな価値が提供できないかということをよく考えないと、後発であれば負けてしまうのです。多くの失敗例はこのパターンです。皆さんの研究開発は順調ですか?じっくり考えて見ましょう!

 

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この記事の著者

藤井 隆満

基礎研究から商品化まで一直線の開発。 目指す市場と技術のマッチング、知財戦略、バリューチェーンをどうするかということを論理的に考え、開発を加速させましょう。

基礎研究から商品化まで一直線の開発。 目指す市場と技術のマッチング、知財戦略、バリューチェーンをどうするかということを論理的に考え、開発を加速させましょう。