【目次】
1、製造業におけるコミュニケーション講座
- (1) 良好なコミュニケーションをとるための3つのプロセス
- (2) リアクションの重要性
- (3) 雑学王になる必要はない
- (4) リアクションの後のプロセスは
- (5) 最後にもう一つ大事なこと
- (6) コミュニケーションのまとめ
1、製造業におけるコミュニケーション講座
技術でも生産管理のネタでもないのですが、製造業で働く方々の中であまりにもコミュニケーションをとるのが苦手だという方が多いので、今回はコミュニケーションを良好にする「コレさえ押さえれば、コミュニケーション上手になれる」というポイントをご紹介します。
(1) 良好なコミュニケーションをとるための3つのプロセス
良好なコミュニケーションをとるために最低限必要になるプロセスは次の3つです。
- リアクション
- 言葉の発信
- 会話の完結
そして、良好なコミュニケーションをとるために最も重要なことがリアクションです。
(2) リアクションの重要性
リアクションの重要性を具体例で説明します。
例えば社長や重役さんから「いや~、さっきお客さんからえらく叱られちゃってなぁ」と雑談を振られたとしましょう。この時どのような「返し」をするのが良いコミュニケーションでしょうか?
このような質問をすると「どこのお客さんに怒られたんですか」「何の件で怒られたんですか」などのように返答する方が多いようです。実はこれは良いコミュニケーションととるためには間違いです。
正解は、まずリアクションをとる。が正解になります。例えば「えーっ!?そうなんですか?」とか「えっ!?本当ですか???」と言ったように、まずおどろきの反応をとるのが正解です。
これには理由があって、雑談を振ってきた社長や重役にしてみれば、叱られたことを話したいわけではなく「社長という立場でも叱られることがあるんだよ」というギャップにウケて欲しいという思惑があります。この思惑を読み取ることが重要で、このとき「えーっ!?」とか「ええっ!?」といった驚きのリアクションができれば、雑談を振った相手は「やった!狙い通りウケた」となり今後、あなたに雑談を振れば思惑通りの反応をしてくれるため「あなたとの会話は楽しい」と思ってくれるようになります。
(3) 雑学王になる必要はない
このように、雑談では相手が欲しいリアクションをとることだけがポイントであり、例えば普段から話題になりそうなネタをせっせと集めるとか、雑学に詳しくなるといった努力は全く必要ありません。相手が欲しいリアクションがとれるかどうかだけがポイントです。もう一つのポイントは、やはり表情を加えたいところです。無表情のままのリアクションでは、相手は心から良い反応だとは思ってくれません。表情をこめたリアクションをとること、今回のような「驚き」だけではなく、その他にも色々なパターンがあると思います。
(4) リアクションの後のプロセスは
相手が欲しいリアクションをとった後、そこに続く言葉はもうそれほど重要ではありません。前述した事例の場合「いや~、さっきお客さんからえらく叱られちゃってなぁ」と、雑談を振られたとして「ええーっ?社長も叱られるんですか???」とリアクションをとった後は「どちらのお客さんに怒られたんですか?」とか「何の件で怒られたんですか?」など思いついた言葉でいいので、失礼にさえならなければ何でも気にせず発言すれば良いと思います。相手もそれを質問してほしいわけではありません。ポイントは、あくまでリアクションをとってからとなります。
(5) 最後にもう一つ大事なこと
会話の最後にもう一つ大事なことがあります。それは、相手の言葉を必ず完結させてあげることです。これが3段階目のプロセスになります。これは何かというと、リアクションをとることに似ているのですが相手の発した言葉に対し、無反応は絶対にいけないということです。私も会話をしていると気づくことが多いのですが、会話の相手が気に入らない話しだったり、よくわからない話しだったりすると返事がなかったり、しばらく下を向いてやり過ごそうとする人がいます。こうなると、言葉を発した側はとてもモヤモヤした気持ちになり、気分が悪くなります。
言葉を聞いている側は、よくわからなかったり、意に介さないことを言われたため、自然と返事をしなかったのかもしれません...