省エネの見える化 :新環境経営 (その23)

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 今回は、省エネの見える化について解説します。
 

1. ワットアワーメーター

 省エネの基本は、それぞれの機器の電力使用量(KWh)の把握です。ワットアワーメーターは、基本的な省エネツールで、使い方によっては最も有効なツ-ルとなります。それぞれの電気製品の使用電力(W)、及び積算電力量(Wh:電力時間積)が解り、省エネの攻めどころが解ります。3.11以降は、一家に一台の必需品となっています。個々の機器の消費電力の測定データをエクセルに取り込んで積算電力量を求め、電気料金/KWhを掛ければ、機器毎の電気代が求められます。省エネによってこの金額を削減できれば、それがそのまま家庭の経費削減になります。家庭用の100Vコンセントに差し込むタイプのワットアワーメーターは3000円台で入手可能で、最近は安売りで1000円を切るものも出てきました。震災前に大手電気メーカーが販売していた業者向けの物は、安いものでも12000円でしたから、今は1/10です。それだけワットアワーメーターが売れているということになります。
 

2. 省エネナビ、HEMS、BEMS

CSR
 省エネナビ、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)は、家庭用の消費エネルギーの見える化を担ってくれます。HEMSでは、スマートメータとの連携や、分電盤のところで系統ごとに、電力使用量を把握して、リアルタイムで表示したり、PCに取り込んで時間帯別や累積の電力使用量を確認することができます。BEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)では、ビルのユーザーごと、フロアーごと、部屋ごとに、消費エネルギーの使用状態の見える化を担ってくれます。これまではまとめて電力料金の請求に応じていた状態から、どの場所で、どの機器が多くの電力を消費しているかが解り、電力料金を下げるための省エネの攻めどころが解ります。先々、これらのエネルギー・マネジメント・システムの進化系として、電力使用量の上限を決めておき、上限を超えない様に制御することも可能となります。その場合、予めオフにする順番を決めておき、生活や仕事に影響の少ない機器から切り離していくことになります。
 

3. 省エネ診断

 省エネ診断は、エネルギー消費の現状を把握し、これまでに紹介してきた「行動による省エネ」、「建物による省エネ」、「機器による省エネ」の観点から省エネのヒントを提供するサービスです。中小企業におけるビルや工場の診断から始まって、家庭の診断サービスにも広がってきました。地球の温暖化が化石燃料の過剰消費によることが明確になった今は、省エネ診断サービス等を活用して、自らのエネルギー消費の現状を把握し、主体的に計画的に省エネを進めて行くことが一人一人に求められています。
 

4. 契約電力量の見直し

 見える化で電気の...
 今回は、省エネの見える化について解説します。
 

1. ワットアワーメーター

 省エネの基本は、それぞれの機器の電力使用量(KWh)の把握です。ワットアワーメーターは、基本的な省エネツールで、使い方によっては最も有効なツ-ルとなります。それぞれの電気製品の使用電力(W)、及び積算電力量(Wh:電力時間積)が解り、省エネの攻めどころが解ります。3.11以降は、一家に一台の必需品となっています。個々の機器の消費電力の測定データをエクセルに取り込んで積算電力量を求め、電気料金/KWhを掛ければ、機器毎の電気代が求められます。省エネによってこの金額を削減できれば、それがそのまま家庭の経費削減になります。家庭用の100Vコンセントに差し込むタイプのワットアワーメーターは3000円台で入手可能で、最近は安売りで1000円を切るものも出てきました。震災前に大手電気メーカーが販売していた業者向けの物は、安いものでも12000円でしたから、今は1/10です。それだけワットアワーメーターが売れているということになります。
 

2. 省エネナビ、HEMS、BEMS

CSR
 省エネナビ、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)は、家庭用の消費エネルギーの見える化を担ってくれます。HEMSでは、スマートメータとの連携や、分電盤のところで系統ごとに、電力使用量を把握して、リアルタイムで表示したり、PCに取り込んで時間帯別や累積の電力使用量を確認することができます。BEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)では、ビルのユーザーごと、フロアーごと、部屋ごとに、消費エネルギーの使用状態の見える化を担ってくれます。これまではまとめて電力料金の請求に応じていた状態から、どの場所で、どの機器が多くの電力を消費しているかが解り、電力料金を下げるための省エネの攻めどころが解ります。先々、これらのエネルギー・マネジメント・システムの進化系として、電力使用量の上限を決めておき、上限を超えない様に制御することも可能となります。その場合、予めオフにする順番を決めておき、生活や仕事に影響の少ない機器から切り離していくことになります。
 

3. 省エネ診断

 省エネ診断は、エネルギー消費の現状を把握し、これまでに紹介してきた「行動による省エネ」、「建物による省エネ」、「機器による省エネ」の観点から省エネのヒントを提供するサービスです。中小企業におけるビルや工場の診断から始まって、家庭の診断サービスにも広がってきました。地球の温暖化が化石燃料の過剰消費によることが明確になった今は、省エネ診断サービス等を活用して、自らのエネルギー消費の現状を把握し、主体的に計画的に省エネを進めて行くことが一人一人に求められています。
 

4. 契約電力量の見直し

 見える化で電気の使用状況が把握できると、どの時間帯で、何が動いている時に最大電力状態になっているかが解ります。電力会社から電気を買っている場合、家庭ではブレーカー(線路遮断器)の契約容量により契約料金が変わります。省エネを進めて、最大使用電力(ピーク)を見極めて、容量を下げる契約に変更することで、電気料金(基本料金)を下げることが可能です。また企業においては、年間を通した最大の使用電力で年間の契約電力料金が決まるので、ピークを動かして平準化することで、契約電力料金を下げることができます。毎月の金額×12ヶ月のため、これによって大きな経費削減が実現できます。
 
 次回以降は、創エネ、畜エネについて、解説します。 

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この記事の著者

石原 和憲

人と地域をつなぐ、交流型イノベーター

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