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QUESTION 質問No.230

離職者の多い製造工場

生産人的資源マネジメント |投稿日時:
機械部品をメーカーに納品している工場で勤務しています。現在、5年目で製造の他にも事務業務も少し担当しています。今回投稿させていただく内容は、職場の離職率の件に関することです。私の働いてる製造工場は、とても離職率が高く新たに人材を採用してもすぐに退職してしまう人が多くいます。そのためなかなか技術の伝承が難しく、後輩が育たない状況が続いています。退職の理由には、賃金の低さや人間関係、仕事内容のミスマッチなどが挙げられます。みなさまの会社では、こうした現状があるならどのようにして解決していくでしょうか。参考までに教えてください。

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回答No1 | 投稿日時:

離職率が高い原因は会社や組織によって様々で、ある程度時間をかけて調査、分析を行った上で恒久的な対策を実行する必要があります。ただし、会社に対する魅力や将来性を感じない、仕事に対するやる気が生まれないという状況が続き、会社を辞めたいという思いが強くなるというのは共通しています。

そこで短期的に重要になるのは、会社を辞めるという決心が固くなる前に、しっかりと個別にコミュニケーションをとり、少しでも彼/彼女の不満や不安を解消するアクションをとることです。

そのためには、一人ひとりの仕事に対するやる気、意欲を把握することが大切なのですが、簡単なことではありません。日常の振る舞いを見てもわからないことは多いですし、管理職の中には、人の内面を把握することが苦手な人も少なくありません。

心理学には、仕事に対するやる気や意欲をあらわす「ワーク・エンゲージメント」という考え方があり、定量化することも可能です。ワーク・エンゲージメントを使えば、一人ひとりの仕事に対するやる気を定量的に測定することができ、毎週や毎月測定することにより、急激に低下している人や継続して低下している人を把握することができます。ワーク・エンゲージメントを見て危険な状態になっている人に対して、管理者は個別に対応することを仕組み化することができるのです。

以下の記事では、この仕組みを使って離職者を減らした事例を紹介しています。

 ワーク・エンゲージメントとは
 <https://www.monodukuri.com/gihou/article/886>

詳しい測定方法や活用方法などを紹介することができますので、ご質問などありましたらお気軽にご連絡ください。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。

現在支援している企業の事例を紹介します。
支援の内容は技術関係で、人事とは直接関係はありませんが、若手の技術者が育たない、しばらくすると辞めてしまうという、ご相談内容と同じような状況が見られます。

その理由について考えてみると以下の3つの理由があるような気がします。

1.固有技術の伝承の問題
 技術が個人の中に埋もれてしまい、共有されていない。中堅技術者が辞めてしまうため、個人の技術も若手に継承されない。従って過去の失敗事例が生かされず、同じトラブルを繰り返しており、その失敗は、本来は技術の継承システムの問題、若手育成システムの問題と捉えるべきところ、個人の責任として責められる。

2.組織とコミュニケーションの問題
 会社の組織体系が曖昧で、組織間、あるいは組織内で誰が責任を持ち、誰が意思決定の権限を持っているのかが、不明確。チームの仕事として力を合わせて行うことが少ない。従って個人プレーの仕事が多くなり、コミュニケーションも希薄となっている。

3.将来像が描けない
 上記の様な状況を目の当たりとした時、将来への不安を強く抱くようになる。正当に評価されず、キャリアプランも描けないとすると、もっと自分を生かせる仕事があるのではないかと考えるようになり、転職を考えるようになる。

ご相談の内容から、以上と同じような原因があるように思われます。
まず直接、間接に退職者の考え方を良く聞き、原因を調査することが必要です。そして何から優先して対策していくのか改善プランを立てますが、これは経営層とよく意見交換を行って決めて行く必要があります。
そこには根本の問題として、人材活用に対する経営者の考え方が大きく影響しているものと考えられるからです。