最近、長年仕事をしてきた先輩が4、5人会社を辞め、また自分の同僚も辞める意思があるようです。
理由は低賃金で週休二日制と書かれてはいるものの完全ではないこと(働いても家族を養っていける給料でない上に家族サービスも満足にできない。など)、個人個人で見ると多岐に渡りますが根本は賃金が低いことです。
また夫の後輩は夫の会社に入社希望だったようですが、夫に求人の内容と実際あっているかを確認すると夫が首を横に振ったことから入社希望を取り下げて他の会社(製造業にとは関係の無い職業)に入社していきました。そしてついに私の夫も、会社を辞めて転職しようかと最近言い始めました。
また、私は接客業でパートをして、夫の給料と合わせて家計を回していますが、私の方が稼ぐ月もあるくらい夫の給料はとても低いです。
そしてそのパート中、製紙や紙の加工などの、ほかの製造業に従事されている方たちとお話する機会も多いのですがどの方も「お金が無い」「ボーナスもなかった」「給料がもう少しよければなあ」
などと口々に言われます。
製造業界はなくてはならない職業なのにどうして低賃金のところが多いのでしょうか。
またそこが改善されない限り若い労働者もいなくなっていくともおもうのですが私と夫の考えは間違っているでしょうか?
工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。
製造業はグローバル化の波にもまれて、かつての高度成長期のように、すべての企業が黙っていても売り上げを伸ばしていけた時代ではなくなっています。採算が取れない中小製造業は廃業に追い込まれ、事業所数は年々減少する傾向にあります。
優れた技術力で成長している中小企業もありますが、殆どの企業がどうやったら事業を続けられるのか、経営者は頭を抱えているのが現状ではないでしょうか?
正社員を少なくして、非正規労働者、外国人労働者を多く採用し固定費をできるだけ少なくすることが手っ取り早い手段になっています。ですから、ボーナスが出なくても、給料が安くてもそのまま仕事に従事している人は多いと思います。
この事は、一企業の努力ではどうしようもない部分があり、国では様々な経済対策により名目GDPを600兆円にするという新たな目標を掲げています。毎年最低賃金を3%づつアップし、そのための中小企業支援策も講ずると言うものです。
そこで、中小企業経営者も手をこまねいているだけでなく、国の支援策を利用しつつ将来の成長分野である「AI、ロボット」「環境」「福祉」などの新たな分野への積極的な進出も視野に入れた経営戦略が必要になって来ます。
このような大きな流れの中で、経営者も労働者も共に生き抜いていくにはどうすればいいのかを自分で考え行動していくことが求められていると思います。
ご主人に対しては、何かの資格取得にチャレンジするのもいいのではないかと思いますがいかがでしょうか?
すぐに収入につながるかどうかは別として、そのような事に挑戦することが将来のチャンスにつながっていくと思います。
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