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QUESTION 質問No.335

勝手な仕様変更対策

生産生産マネジメント |投稿日時:
製造業で開発担当をしています。とは言っても、私の担当は手袋ですが、自社ではなく、海外(東南アジア)の別会社の工場で、製造をしてもらってます。
いろいろな問題があるのですが、今回の問題は製造をしていたのですが、途中から、かってに、一部パーツが変更されており、それで不良が発生してしまったことです。
当然、仕様書にも記載していました。最初は、仕様書通り作成していましたが、半年ぐらいして、変えたようです。
出荷時など検査をしますが、その部分が変わっても、検査結果には出ません。また、外観は変わらず、不良品の確率は低いため、不良が出るまで、気づきませんでした。
工場に理由を聞いたところ、材料の入手が間に合わず、性能に影響しないから、変えたとのこと。
それが本当か、また、補償は、今回おいといて、教えて頂きたいのは、このような、勝手な仕様変更をどうやって防げばいいのでしょうか。
なお、海外の工場ということもあり、頻繁に現場に行くのが難しいです。
以上、お願いします。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

きんじろう様

熊田技術士事務所 熊田と申します。
同じような話は過去に(現役時代)山ほど聞いていたのですが・・・
ワァ~ まだあるんだ!という想いです。

海外という事で、価値観・倫理観、文化が違います。
何れにしても、御社と製造委託会社(工場)の関係において「勝手な仕様変更は決して許されない」事を先方の管理者に知らしめる必要があります。その為には補償などのペナルティも必要かもしれません。
また、やってはいけない事、やってしまった時の始末の付け方なども文書化しておくと良いと思います。(日本人はそのあたりが曖昧でやりにくい・・と、言う声を聴いたことがあります。)

また、先方に御社の分身となる、キーマンを置く(育てる)事が重要です。
その人とはあらゆる手段で(人間関係も含めて)コミュニケーションをとり、御社の求める品質(勝手な仕様変更の可否も含めて)を理解させ、その人を通して現場のチェックや教育をすると良いと思います。

その為には何より先方の経営者の理解が必要です。
先ずは、経営者教育でしょうか?「性能に影響しない」と勝手に判断したことが間違っていたわけですから・・・。

お役に立てれば幸甚です。

熊田




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回答No2 | 投稿日時:

工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。

海外工場と取引を始める前に取引基本契約書を交わすこと、これが基本になります。国内と異なり、罰則規定や損害賠償を盛り込んでおくことです。そして、抑止力として、必ず取引を開始する前に交わしておくことが重要となります。
このような問題が発生した後、新たに契約を結ぶのはかなり相手方の拒否反応があり、今回の工場の場合はおそらく困難と思われます。

そこで価値観・倫理観の違いを前提に対策を講じておくことが重要です。
勝手にパーツを変更するのは、購入価格を下げるため、あるいは調達しやすいものをその都度仕入れているなどの理由からだと思われます。
それを防ぐためには、重要パーツは調達先を指定する、あるいは有償支給するなどの対策を講じます。

二番目は、日本に発送する前の検査の強化です。
外観が変わらないものは特に注意が必要で、合否の結果が分かるように検査方法を工夫します。理想は現地での検査ですが、不可能な場合は日本で受入検査を行います。その場合日本で不合格となった場合の処置(代品の送付など)は明確にしておくことは言うまでもありません。

更に、コミュニケーションを良好に保つことや教育の実施で、求めている品質レベルを伝えるなど日ごろの取り組みが重要な事は他の回答者の方のおっしゃるとおりだと思います。

海外の場合、物理的に困難ではありますが、それなりに手を掛けないと品質は維持できません。




ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

1. 応急対策
不良品の処理、例えば返品処理などは契約に掲示されていますか。契約内容に応じた処置をとる。
2. 抜本対策
①一部パーツが変更されており、それで不良が発生してしまったことです
→この不良は性能不良ですか?
②材料の入手が間に合わず、性能に影響しないから、
→この認識(意見)は上記の不良発生という事実①と矛盾しますか?
③不良品の確率は低いため
→この原因は何ですか?明確な不良原因ではないということですか?
 現状検査における不良件出力が低い(検査法に問題がある?)ということですか?
①②については品質管理教育の徹底(教育プログラムの提供などを含む)、材料標準の明示(見える化)と徹底、
③については、不良原因解析と検査法の改善
以上を通じた信頼形成。
以上




ANSWER
回答No4 | 投稿日時:

日本コストプランニング㈱間舘と申します。
勝手な仕様変更を防ぐことについては、前出の先生方が仰られることになると思います。

少し気になることがあり、回答させていただきました。
私が気になりましたのは、「貴社の組織はどのようになっているのだろうか?」といことです。
一般に開発担当者は、顧客ニーズをもとに新規の製品開発に注力することになっているはずです。
そして、今回のように外部からの調達品については、その役割の権限と責任を持っているのが購買(調達)担当であると思います。

製品の立ち上げ段階であれば、開発担当者も一緒に製品の品質や仕様など点から確認を行うこともあります。
しかし、今回の場合、製品が立ち上がってから半年ほどしてから変えているように理解をしました。
つまり、開発担当者の手を離れてしかるべきではないかということです。

開発担当者が、製品を開発し、生産工程を考え、内外作の区分や品質、納期などのチェックなど含めて行うというこになりますと、製品開発に支障が出るのではないでしょうか。
今回の対策の検討は、購買(調達)担当者を中心に検討すべきことではないでしょうか。
お役に立つ回答ではないかもしれませんが、組織の役割と権限、責任から企業や組織の成長のために考えるべきではないでしょうか。




ANSWER
回答No5 | 投稿日時:

 クリーン化が専門の清水と申します。
 他社に製品製造を依頼する場合、多くは監査をしますね。そして環境改善他不備、不足部分の要求、その後契約ですね。
 監査は、依頼した製品を標準類等に従って製造されているか。それはどんな環境で製造されているかを確認する場です。確認もせずに安易には契約はしないはずです。
 今回は、東南アジアの依頼先の会社でパーツが勝手に変更されてしまった。しかも全く連絡がなかったということですね。

 何か問題があったら連絡を貰うことや、ラインを止め指示を仰ぐなどの連携が必要ですが、これらのことが契約内容に含まれていましたか。
 今回の内容は4M変更ですので、重大な問題と捉えなければいけないと思います。
 補償は別としてとありますが、東南アジアの工場に対しての補償の要求もありますが、クレームが出てしまっているので、客先に対しての自社の責任も発生します。その補償もあります。回収などが発生した場合は、回収費用も莫大になります。
 また、トレーサビリティ(原因遡及容易性)の仕組みがしっかりしていないと、被害状況の把握もしにくくなり、対象範囲が拡大するかもしれません。
 そのことから考えると、頻繁には行けないとのことですが、その出張費用とは比較にならないほど大きな費用です。
 別な見方をすると信頼性の問題です。お客様の信頼を損ねるということですから、次の仕事の繋がりも危うくなります。
 出来れば、頻繁でなくても、きちんと監査をすべきだと思います。
 可能なら、2社、3社購買をし、安全側に倒しながらこのようなことが起こっても、生産を確保したいです。
 契約段階から、ルール順守及び違反があれば、契約解除もあることを書面で残しておきたいです。恐らくされているでしょうが。

 私も、クリーン化指導で東南アジアにも多く通いました。このような勝手に4M変更してしまい、言い訳がされることも経験的には不思議はないという気がします。恐らく悪気も感じていないのかも知れません。
 つまり、危機意識、品質意識が弱い気がします。
 恐らくわかって貰えているだろうと甘く考えると、内容によっては、自社の命取りになるかも知ません。あまり行けなくても、定期的に監査に行って、その時は厳しく監査をしてほしいです。その時は約束事は重ねて確認してきたいです。
 この他、品質問題等が発生した場合は、その時に不定期監査を実施すべきと思います。

 監査は主に机上監査(書類監査)と現場監査がありますが、その両方をきちんと見て欲しいです。
 書類上は良くても、現場は違うということが、国内でもあります。まして海外は目が届かないのでしっかり確認したいです。三現主義いう言葉がありますが、現場へ行って、現物はどうか、現実はどうかをきちんと確認したいものです。
 日本の会社であっても、国内空洞化が進み、国内に現場がなく、現場経験もできずに、管理者として東南アジアに赴任するケースも増えているようです。
 しかし、現地のものづくり工場に赴任しても、現場経験がないために、本当の現場に入れない、入らない。そして自分の机でPCを叩いて一日終わるという例もあるようです。
 ただ、生産、売り上げ、品質情報、などあらゆる項目が、インターネットさえ繋がっていれば、赴任しなくても国内でもわかります。
 それよりも大きな問題は、管理者が現場に入らないことです。すると現場はどうなるか。品質、安全(事故・災害)などがガタガタになるということを聞きました。管理者がいない現場はそうなるかもしれません。ましてや他社ですので。
 現場は事実を把握できるところですから、ぜひ監査をしていただきたいです。信頼できるようなら、監査の間隔をあければいいです。ただしやらなくなっては、また問題が再発します。

 日本のものづくりの強さは、①作業者の品質意識が高いこと ②工程で品質を作り込む ということです。それはいまだにそうだと思います。
 そのイメージで、契約したのだから大丈夫だとか安易に考えずに、事実を確認しましょう。安心材料が増えると思います。

 私の経験などからアドバイスできるとしたらこのくらいですが、少しでも参考になれば嬉しいです。