タクトのバラつきに関してグラフや表で表すにはどのようにしたら良いかを悩んでいます。
タクトの平均やSTはわかっているので、折れ線グラフでSTと比較してバラつきを表すのか、管理図のような感じで平均を基準にして作業者別で最大値と最小値でバラつきがわかるようにした方が良いのか悩んでいます。アドバイスを頂けたらと思い投稿しましたので宜しくお願い致します。
工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。
まず、お聞きしたいのは、タクトタイム、サイクルタイムをグラフで表す目的は何でしょうか?工程の変動を見える化することは重要なことです。ただ、見える化することが目的ではなく、見える化することによって、問題点を発見し改善につなげていくことが重要です。
その意味から、作業者別のばらつきを改善したいのか、それとも工程別、機種別のばらつきを改善したいのか、目的を明確にする必要があると思います。
作業者にばらつきがあるのでしたら、それをOJTの教育訓練計画につなげる、また在庫が多い、あるいは納期遅れを生じるのであれば、ジャストインタイム生産を行う上で、どこに問題があるのかを発見し改善につなげていくなど、グラフや表による管理は有効な方法です。
その意味から、グラフや表を作成する目的と改善したい項目を最初に明確にしていただきたいと思います。
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高崎ものづくり技術研究所の濱田です。
補足させていただきます。
「作業者間で発生しているタクトのバラつきを改善して安定させる事が目的」であれば、「管理図のような感じで平均を基準にして作業者別で最大値と最小値でバラつきがわかるようにする」ことは一つの方法かもしれませんね。
しかし、作業のどこにばらつきが生じているのかは、グラフからは読み取れないため「標準作業組合せ票」を作成して分析します。標準作業組合せ票は標準作業3点セット(3票)のうちの一つで、作業者の動きのムダを見つけ改善の手がかりとするためのものです。実際に作業を観察して、手作業時間や歩行時間を明らかにし、バラつきの原因を突き止めます。ばらつきを抑え、STがタクトタイムに収まるように改善します。
いずれにしても、どのような生産ラインの構成で、作業者がどのように配置されているのかが明らかになれば、もっと具体的、適格な対応策が検討できると思います。
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