尚、熱源として温水70℃、冬場は外気温0℃だったときの室温は27℃に、夏場は外気温35℃の時室温が25℃にしたいと考えていますが如何でしょうか。
上述の条件は、必須ではありませんので、数字的に無理があるようでしたら、変更して頂いても構いません。
次に上述熱源を利用して、10℃の水を45℃に昇温させると仮定すると、冷暖房の能力は1日当たりどの様になるのかについてもご回答頂けますと助かります。
よろしくお願い申し上げます。
BENさん、ご質問ありがとうございます。
私は冷暖房等の専門家ではないので実際の業務で使える計算方法や問題解決方法については分かりませんが、これまでヒートシンク等の設計プロジェクトに関わったことがありますので、その経験から熱計算に関して少しだけコメントさせて頂きます。
ご質問内容は「与えられた電力を基に空気や水を加熱・冷却するための熱量を計算すること」と私なりに理解しました。
一般的に空気や水の温度を1時間で変化させるための熱量(電力)は熱計算式を用いて
P = 0.2778 × c × ρ × V × ΔT/t
と表せます。ちなみに
P: 電力 W(ワット)
c: 比熱 kJ/(kg・℃)
ρ: 密度 kg/m^3
V: 体積 m^3(標準状態)
ΔT: 温度差 ℃
t : 時間 Hour = 1
例えば温度が20℃の場合、空気や水の比熱cや密度ρは
[空気]
比熱c= 1.007 kJ/(kg・℃)
密度ρ = 1.161 kg/m^3
[水]
比熱c= 4.18 kJ/(kg・℃)
密度ρ = 998.2 kg/m^3
となるので、それらの数字を熱計算式に当てはまれば良いと思います(正確な比熱や密度は温度によって変わってくるので、インターネット等で別途お調べ下さい)。
また温度差については、ご質問文にある10度(空気)、35度(水)を熱計算式に当てはめて頂ければ良いと思います。
時間や容量の単位などは適切に合わせて計算式を変更して下さい。
この熱計算式は単純に熱源が空気や水に触れて100%熱交換された場合を表しています。実際の計算では空気や水の流れなど、様々な条件を加味する必要があります。またエネルギー源から熱源までのエネルギー損失、熱源から実際に空気や水に触れるところまでの熱抵抗など、様々な要素を”システム”として考える必要があります。
”熱交換システム”を上記のような物理の知識を使ってモデル化(数値計算式)することもできますが、システムが複雑な場合は、物理の知識を使ってモデル化することが非常に難しくなります。そのような時は実験を通してモデル化することもできます(実験計画法、回帰分析など)。
少しでも参考になれば幸いです。
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