二軸押出混練機のスクリュ設計と混練技術
押出機内の樹脂挙動、樹脂側/機械側から見たスクリュ設計、
シミュレーション・IoTの活用!
セミナープログラム
【10:00-13:45】(昼休みを含む)
1.二軸押出混練機、その付帯設備の設計と条件設定の基本
元 旭化成(株) 大田 佳生 氏
0.混練とは
1.樹脂コンパウンド(材料編)
1.1 樹脂の複合化技術
1.2 熱硬化性樹脂材料と熱可塑性樹脂材料について
1.3 熱可塑性樹脂について
ガラス転移温度、融点、結晶化温度、加工温度、分解温度について
1.4 コポリマーの構造とガラス転移温度について
1.5 分子量がコンパウンドに与える影響
2.混練機の概要
2.1 混練機の種類
2.2 連続式とバッチ式コンパウンド工程例
2.3 連続式混練機を使ったコンパウンド
2.4 加圧・密閉型バッチミキサー
2.5 単軸押出機
圧縮比、ユニメルトスクリュの混練、変形スクリュ、変形バレル等
2.6 BUSS社ニーダー
2.7 1.5軸押出機
2.8 8軸スクリュ付単軸押出機
2.9 遊星ギア押出機
2.10 二軸押出機の種類
2.11 斜軸二軸押出機
2.12 リング軸式12軸押出機
2.13 平行軸式8軸押出機
2.14 各種押出機の特徴まとめ
3.二軸押出機とその周辺設備の基礎
3.1 二軸押出機の概要 代表的プロセス例
3.2 各種原料供給機
(1)各種原料供給機の特徴
(2)各社粉体原料のブロッキング防止
(3)多種原料の供給方法
マルチフィーダー、縦型ミキサー、横型ミキサー
タンブラーの混合技術、V字型混合器、タンブラーでのトラブル対策
3.3 二軸押出機の開発の歴史
3.4 二軸押出機のモーター特性
3.5 二軸押出機 標準スクリュエレメントと特殊スクリュエレメント
3.6 二軸スクリュエレメントの形状計算方法(1,2,3,4条、偏心3条、偏心4条)
溝深さ、せん断速度、せん断速度分布、空間体積、搬送能力の計算
3.7 二軸スクリュの5つの混練要素
・運転シミュレーションソフトによる5つの混練要素の計算例
・充満率の計算、各種スクリュエレメントの搬送能力と充満率、粉体の搬送能力
充満率の実測値と計算値の比較、滞留時間分布測定方法とその測定例
・各種スクリュエレメントの圧力特性
各種スクリュエレメントの圧力測定の実測値と計算値の比較
・押出機内樹脂温度の計算
運転シミュレーションソフトによる樹脂温度の実測値と計算値の比較
・二軸押出機のスクリュによる混練(分配混合・分散混合)の考え方
・各種スクリュエレメントの混練の強さ
各種スクリュエレメントの分散混合と溝深さ方向のせん断速度分布(3次元流動解析ソフト)
各種スクリュエレメントの分配混合
3.8 バレルの種類、バレル構成の基本
3.9 サイドフィーダーの種類(ガス抜き技術装置等)、サイドフィーダーでのガス抜き技術
3.10 ガス抜きインサートの種類、ベントアップ発生個所とその要因及び対策、
ベントアップ検知技術、ベントアップ防止装置
3.11 ダイ圧と計量ゾーンの充満長さと最適なスクリュ種
3.12 ダイ部の構造
ダイの両端部流れの適正化とダイ内部の滞留防止技術
スーパープレートの効果
3.13 スクリューメッシュの種類、その使い方
3.14 メヤニ発生防止技術、除去技術
3.15 ストランド冷却装置
ストランドバスの種々の技術
3.16 各種ペレタイザーの特徴
3.17 各種ペレットクーラーの特徴
3.18 各種分級器の特徴
3.19 二軸押出機のスケールアップ例
2乗、3乗則の利点と注意点
2乗、3乗則での混練性の違い
40mmから133mmのスケールアップ例
4.応用事例
4.1 スクリュ構成の組み方の基礎と応用
4.2 粉体材料をサイドから供給する場合のガス抜き技術
4.3 スクリュの無次元圧力勾配特性図の応用(ベントアップ)
4.4 PA/エラストマーアロイ製法例
4.5 PA/PPEアロイ製法例
4.6 PP/EPDM架橋製法例
4.7 微細フィラーと樹脂のコンパウンド
4.8 スクリュ構成による液状添加技術
4.9 溶融粘度の異なる樹脂同士のコンパウンド
4.10 溶剤を含む樹脂の脱気押出のバレル構成
4.11 超臨界(炭酸ガス)のスクリュ構成
【質疑応答】
【14:00-17:00】
2. 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化
(株)日本製鋼所 広島製作所 樹脂製造機械部 担当課長 佐賀 大吾 氏
【習得できる知識】
・スクリュ形状、及びプロセスデザインの基礎、及び応用
・シミュレーション技術、AIやIoT、ケミカルリサイクルなどの最新トレンドについて
【講座の趣旨】
二軸押出機は樹脂材料のコンパウンディングなどに活用される装置であるが、スクリュ形状の選定や運転条件の最適化などは蓄積されたノウハウが必要とされ、高い難易度を有する技術分野である。これら技術を若手技術者にも習得できれば大きな価値を生むため、基礎的な知見と応用の技術力習得が有用とされる。本セミナーでは、二軸押出機の構造から実際の装置構成最適化、及びスクリュデザインに至るまでの知識をわかりやすく教える。
1.二軸押出機の基礎
1.1 押出機の歴史
1.2 二軸押出機の概要
2.二軸押出機 ハードウェア概論
2.1 押出機本体
・スクリュ軸、シリンダ、減速機、などの主な構造や役割
・ベント金物とその特性
2.2 補機、付帯機器
・原料フィーダー
・カッティング装置
・サイドフィーダー、ベントスタッファー、スクリーンチェンジャー、ギアポンプ
2.3 押出機の基本性能を決める要素とその見方
・モーター動力とトルク、及び運転範囲
・溝深さの違いがプロセスへ与える影響
・スクリュ構成やシリンダL/D
3.スクリュデザインの基礎と応用
3.1 基礎1:混練のイメージ化・・・難しく考えるのをやめよう!
・混練の種類について(分散と分配)
・混練強度について(内圧分布予測のポイント)
3.2 基礎2:プロセス別のスクリュ形状の事例紹介とその挙動
・プロセス別 スクリュ形状の考え方の違い(概略)
・異なるスクリュ構成において運転条件を変化させた場合の挙動の違い
3.3 応用1:混練部形状の詳細
・スクリュ周りの様々な混練形態
・チップクリアランスの調整方法とその効果
3.4 応用2:特殊技術
・特殊用途スクリュエレメント、特殊混練シリンダ
・脱ガスサイドフィーダー
4.押出プロセスの事例紹介
4.1 コンパウンドプロセス
・フィラーコンパウンド
・ポリマーアロイ
4.2 特殊プロセス
・分離プロセス
・リアクティブプロセス
・炭素繊維複合材 LFT-Dプロセスなど、特殊プロセス
4.3 ケミカルリサイクル
・低圧プロセス
・高圧プロセス
・有機物の熱分解プロセス
5.トピックス
5.1 プロセス別のスケールアップ事例
・スケールアップの乗数の考え方と実例(造粒、コンパウンド、脱揮、リアクティブ)
5.2 最新のシミュレーション技術
・2次元FAN法
・3次元FEM、粒子法
5.3 樹脂の溶融混練・流動挙動とその可視化ツール
・可視化シリンダ(二軸、1軸)
・透明シリンダ
5.4 これからの押出成形でのIoT活用
5.5 AI(人工知能)を活用したIoTシステム
【質疑応答】
セミナー講師
1.元 旭化成(株) 大田 佳生 氏
2.(株)日本製鋼所 広島製作所 樹脂製造機械部 担当課長 佐賀 大吾 氏
セミナー受講料
1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕
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