木質バイオマス利用のための基礎講座
木材・竹・穀物茎などの木質バイオマスの組織構造、構成成分、成分分析法、主な成分分離法とその原理など、バイオマス利用に携わるうえで知っておいたほうがよいと思われる基礎知識をお伝えします!
セミナー趣旨
木質バイオマス(木材,竹,穀物茎など)は,二酸化炭素と水から光合成によって形成され,かつ,国内でも大量生産可能な「再生可能有機資源」です。しかし大学の農学部以外で,木質バイオマスについて知識を得る場がないのが現状です。利用するバイオマスの成分やその定量法などを知り,初めて何がどのくらい得られるのか,考えることができるようになります。
本セミナーでは,木材を中心に,組織構造,構成成分,成分分析法,主な成分分離法とその原理など,バイオマス利用に携わるうえで是非知っておいたほうがよいと思われる基礎知識をお伝えします。
これまで様々なバイオマス利用に関するプロジェクトが実施されてきましたが,石油リファイナリーに代わる確固たるバイオリファイナリーシステムは,未だ定まっていません。本セミナーが,バイオマス利用による脱炭素研究開発推進の一助になれば幸いです。
受講対象・レベル
バイオマス利用に携わる方,木材化学の基礎を学習したい方。
木材のみならず,草本系バイオマス(稲わら,ソルガム,バガス,エリアンサスなど)を利用する人にも十分役立ちます。
必要な予備知識
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。
習得できる知識
バイオマスの成分や繊維を利用する上で必要な木質バイオマス,紙パルプ,セルロース,ヘミセルロース,リグニン,成分分離法に関する基礎を習得できる。
セミナープログラム
1. 木質バイオマスに関する基礎
1-1. バイオマスとは
1-2. 木質バイオマスとは ~木と草の違い~
1-3. 組織構造
(1)針葉樹
(2)広葉樹
(3)草本系
(4)細胞壁構造
1-4. 構成成分
(1)元素組成
(2)セルロース
(3)ヘミセルロース
(4)リグニン
(5)抽出成分
1-5. 成分定量法
(1)糖組成分析+リグニン定量
(2)ホロセルロース,α-セルロース
2. 木質バイオマスの成分分離プロセス
2-1. 分離プロセスは2パターンに分けられる
2-2. パルプ化プロセス
(1)パルプの種類
(2)サルファイト法(溶解パルプ+リグニンスルホン酸)
(3)クラフト法(製紙パルプ+クラフトリグニン)
(4)前加水分解クラフト法(溶解パルプ+クラフトリグニン)
(5)オルガノソルブ法(加溶媒分解)(グリコールリグニンなど)
2-3. 木質バイオマスリファイナリー
(1)シュガープラットフォーム
(2)濃酸糖化法
(3)希酸糖化法
(4)前処理(蒸気爆砕,水熱,酸,アルカリ,微粉砕など)+酵素糖化法
(5)相分離系変換法(糖+リグノフェノール)
(6)その他
【質疑応答】
木質,バイオマス,再生可能有機資源,脱炭素,WEB,セミナー,講演,研修
セミナー講師
三重大学 大学院生物資源学研究科 教授 博士(工学) 野中 寛 氏
セミナー受講料
49,500円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合46,200円、
2名同時申込の場合計49,500円(2人目無料:1名あたり24,750円)で受講できます。
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受講について
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