再生プラスチック利用義務化の動きも進む中、企業はどう対処すれば良いのか?欧州および日本におけるプラスチック戦略や関連する指令・プラスチック資源循環法の最新状況をふまえ解説!
複雑かつ多様な環境負荷の削減効果をどのように評価し、対応していけばよいのか?プラスチック資源循環に対する環境負荷の適切な評価方法、プラスチックリサイクル技術の開発動向も網羅! 

セミナー趣旨

  欧州サーキュラーエコノミー(循環経済)や海洋プラスチック問題を契機としたプラスチック問題への関心の高まりを背景として、日本では2022年に「プラスチック資源循環法」が施行され、国際的にはプラスチック汚染に関する条約の政府間交渉が大詰めの段階に入っている。一方で、2050年カーボンニュートラルの宣言を契機として、あらゆる産業において脱炭素化は喫緊の課題となっており、プラスチックを生産または利用する産業も例外ではない。プラスチック資源循環法には「2050年にカーボンニュートラルを実現するために必要不可欠な循環経済への移行を戦略的に進める」と明記されており、プラスチック資源循環の議論において、今や脱炭素社会の関わりは避けて通れなくなっている。
  このような状況をふまえ、バイオプラスチックを含む代替素材への転換や、高度選別や化学産業によるケミカルリサイクルなど新たな資源循環技術の開発や実装も進んでいるが、実施されている取り組みの中には、海洋プラスチックの削減や脱炭素化に対する実効性に疑問符が付くものも見られる。また、資源循環による環境負荷の削減効果の評価方法は複雑かつ多様であり、その理解は必ずしも容易ではない。
  本セミナーでは、欧州におけるプラスチック戦略や関連する指令および提案、日本におけるプラスチック戦略やプラスチック資源循環法もふまえ、脱炭素社会および循環経済の実現に向けたプラスチック資源循環の現状と動向について紹介する。さらに、ライフサイクルアセスメント(LCA)の視点からプラスチック資源循環の取り組みが環境負荷・脱炭素にどれくらい貢献できるのか、その評価方法および評価事例について解説する。さらに、リサイクル技術の開発動向を含む今後のプラスチック問題への対応策について考える。

受講対象・レベル

プラスチック問題への対応に困っている企業の方、自社の脱炭素やプラスチック資源循環に向けた対策や、その有効性について考えたい方、中長期的なプラスチック資源循環の戦略について考えたい企業の方など

習得できる知識

プラスチック資源循環の基礎知識、プラスチック資源循環法のポイント、プラスチックのリサイクル技術の開発および実装の動向、ライフサイクルアセスメント(LCA)に基づいた脱炭素とプラスチック資源循環の考え方 など

セミナープログラム

1. プラスチックに関わる近年の動向
 1)海洋プラスチック問題
 2)欧州サーキュラーエコノミーの現状
  a) サーキュラーエコノミーの原理
  b) プラスチックのサーキュラーエコノミー
 3)プラスチック汚染に関する条約の政府間交渉(INC)
 4)欧州と日本のプラスチック戦略
  a) 欧州プラスチック戦略
  b) 日本のプラスチック資源循環戦略
  c) 欧州と日本のプラスチック戦略の比較
 5)バイオプラスチックの導入
  a)バイオプラスチックの定義と種類
  b)海洋生分解性プラスチック
  c)バイオプラスチックの生産能力
2. 国外におけるプラスチック資源循環の現状
 1)世界におけるプラスチック生産から廃棄の物質フロー
 2)欧州のプラスチック資源循環の現状
  a) 欧州におけるプラスチックの物質フロー
  b) 欧州各国のリサイクル率
  c)国際的なリサイクルの定義
  d)プラスチックに関わる欧州指令および提案
3. 国内におけるプラスチック資源循環の現状
 1)プラスチックの物質フロー
 2)ペットボトルの回収・リサイクルフロー
 3)プラスチック製容器包装の回収・リサイクルフロー
 4)プラスチックの回収対象
  a) 製品プラスチックの回収事例
  b) 容器包装プラスチックの自主回収
 5)プラスチックのリサイクル率
 6)  プラスチック資源循環促進法の概要
  a)資源循環促進法の基本的方向
  b)資源循環促進法の役割分担
  c)プラスチック使用製品の設計指針
  d)使い捨てプラスチックの削減
4. プラスチック資源循環による環境負荷・脱炭素効果の評価方法
 1)ライフサイクルアセスメント(LCA)の枠組み
 2)LCAによるプラスチックリサイクルの評価方法と具体例
  a) リサイクルのLCAの考え方
  b) ペットボトルリサイクルのLCA
  c) 容器包装リサイクルのLCA
 3)欧州のサーキュラーフットプリント式
 4)LCAによるバイオプラスチックの脱炭素効果の算定方法と具体例
5. プラスチックのリサイクル技術の現状と開発動向
 1)プラスチックのリサイクル技術の分類
 2)ペットボトルのリサイクル技術
 3)プラスチック製容器包装のリサイクル技術
 4)ケミカルリサイクルの最新動向
  a) モノマー化によるケミカルリサイクル
  b) 石油・化学産業におけるケミカルリサイクル
  c) ケミカルリサイクルとマスバランス方式
6. プラスチック問題に対する今後の対応策の考え方
<質疑応答>

セミナー講師

 東京大学 都市工学専攻 准教授 博士(工学)  中谷 隼 氏

■ご専門および得意な分野・ご研究
ライフサイクル評価/物質フロー分析/プラスチックリサイクル
■本テーマ関連のご活動
第13回エコバランス国際会議 副実行委員長
国立環境研究所 連携研究グループ長
米国科学アカデミー紀要(PNAS)に論文掲載
(J. Nakatani et al.: Revealing the intersectoral material flow of plastic containers and packaging in Japan,
   PNAS 117 (33), pp. 19844?19853, 2020)

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
    (開催1週前~前日までには送付致します)
    ※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
    (土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
  • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
  • Zoomを使用したオンラインセミナーです
    →環境の確認についてこちらからご確認ください
  • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
    →こちらをご確認ください

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

41,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   汚染物質排出抑制技術   省資源

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41,800円(税込)/人

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高分子・樹脂材料   汚染物質排出抑制技術   省資源

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