晶析操作で思い通りに結晶粒子の特性を作り込むポイント
★”結晶粒子群の純度”をいかにして向上させるのか
★”結晶粒径分布”をどう改善するか
~再沈による分離精製のレシピ設計から結晶粒子群の連続フロー製造まで~
※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
セミナー趣旨
合成の後に「再結晶」や「再沈」操作が分離精製のために実施されますが、その際のレシピの少しの違いが、純度に影響したり、固液分離の困難さに影響したりします。実は、「再結晶」や「再沈」にもテクノロジーがあり、それがプロセスでいう「晶析操作」であり、レシピエンジニアリングです。この晶析操作を利用した結晶粒子を製造する技術は、医薬・食品のみならず、電池材料などスマート材料開発の分野で幅広く利用されています。結晶性物質を取り扱う分野はここ最近拡大すると同時に、その製造方法も回分操作から、連続フロー製造へと変化してきています。しかし、結晶性物質を対象とする限り、核化・成長を取り扱う「晶析の原理」や、固相の「分析方法」そして「スケールアップ」などは、思い通りの精製を行ったり、思い通りの結晶粒子を創製したりするのに必要な技術基盤です。
そこでこの講演では、”結晶粒子の多形”をいかにして制御するのか、そして”結晶粒径分布”をどう改善するかなど、結晶粒子の特性を思い通りに作り込むためのレシピの工夫を、晶析のメカニズムの基礎や結晶化現象の解析方法、そして操作戦略の観点から易しく解説します。また、結晶多形制御や結晶形態改善などの実践的な話題や、なぜ今、連続フロー製造が注目されているか、その決定的な本質についても概説します。
セミナープログラム
1.「再沈」「再結晶」と晶析との接点
-晶析操作で何ができるのか-
1-1.結晶化で遭遇する問題事例
1-2.有機合成と工業晶析操作との接点
1-3.晶析操作の目的と原理
1-4.連続フロー製造へのパラダイムシフトの真の理由
2.「再結晶」によって結晶が創られるメカニズムを探る
-結晶化現象をどう整理し理解するのか-
2-1.結晶化の推進力と固液平衡
2-2.核発生速度と成長速度論
2-3.演習で理解する晶析現象
3.今すぐ役立つ結晶性の粒子群を創るためのポイント
-結晶性の粒子群特性とレシピとの因果関係に基づく問題解決アプローチ-
3-1.結晶の粒径分布を思い通りにしたい場合
3-1-1.粒径分布はいかに決定されるか
3-1-2.粒径分布の数値的取り扱い
3-2.安定した結晶を思い通りに創りたい場合
3-2-1.結晶多形に及ぼす晶析操作因子とは
3-2-2.結晶多形制御の戦略
3-3.結晶の外形を思い通りに創りたい場合
3-3-1.結晶形態に及ぼす晶析操作因子とは
3-3-2.結晶形態制御の戦略
3-4.結晶の純度を思い通りに良くしたい場合
3-5.オイルアウトの回避方法と晶析操作
3-6.演習で理解する結晶品質の制御
4.今すぐ役立つ結晶性粒子群特性の測定法
-思い通りに結晶を創るための測定機器の実践的使い方-
4-1.DSCデータから何を読み取るか
4-1-1.DSC(示差走査熱量計)でわかること
4-1-2.DSC測定データの解釈とその応用
4-2.XRDデータから何を読み取るか
4-2-1.XRD(粉末X線回折)測定データの意味
4-2-2.XRD測定データと結晶形態・結晶子径との関連性
5.思い通りに結晶性粒子群を創るための晶析操作設計法
-結晶品質の作り込みレシピを立てるためには-
5-1.晶析操作の基本戦略
5-2.晶析操作設計の留意点 -冷却晶析や非(貧)溶媒添加法-
5-3.反応を伴う晶析操作の戦略
5-4.結晶粒子群の連続フロー製造が注目される本質
5-5.連続フロー製造の展開
5-6.晶析のスケールアップに関わる最近の話題
6.最新晶析技術紹介
-最先端のラボで使われている技術を理解する-
6-1.オンラインセンサー利用技術
6-2.光学分析(FT-IR、ラマン)利用技術
7.まとめ
キーワード:
結晶,晶析,制御,多形,コナ,粉体,薬.電池,Web,ネット,セミナー,研修
セミナー講師
東京農工大学大学院 工学研究院 応用化学部門 教授 博士(工学) 滝山 博志 氏
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
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