塗装仕上がり/塗膜品質に影響する機構の理解と実際

塗膜の外観品質に大きく影響する塗料/塗装条件の理解
外観不良の原因追究:上塗り塗膜の肌(平滑性)、光沢、メタリック色調、レオロジー

\ 業務の合間に受講できる120分セミナー(講義2時間+Q&A:13:00~15:30) /  

 POINT 
【受講のしやすさ】
・午前中とセミナー終了後に業務時間等が確保できるため、スケジュール調整の負担が軽減できます。
・フレックスタイム制、時短勤務の方も受講しやすい15:30終了!
・それでも都合がつきにくい方には【アーカイブ受講】(録画視聴 12/10~12/24) がおすすめです。

 

日時

【Live配信】 2024年11月26日(火)  13:00~15:30 【講義120分 + Q&A】
【アーカイブ配信】 2024年12月10日(火)  まで受付(視聴期間:12/10~12/24)
  受講可能な形式:【Live配信】or【アーカイブ配信】のみ​ 

セミナー趣旨

塗装において、重要な外観品質である肌(平滑性)や光沢(艶)を支配する凹凸の二つの形成機構(塗着機構、転写機構)、およびメタリック塗膜の色調が同一塗料を用いても使用する塗装機や塗装条件によって変動する機構について解説する。さらにこれらの外観品質の形成過程において重要な役割を果たす上塗り塗料のレオロジーについて、測定方法を含め解説する。

塗着機構は肌のような比較的長波長の凹凸を形成するもので、スプレー時に形成された凹凸が乾燥・焼付け時に完全にレベリングせずに残存するというものである。転写機構はあらゆる波長の凹凸を形成するもので、乾燥・焼付け時に最上層塗膜(多くの場合、クリア塗膜)が流動しなくなると、基材面や界面の凹凸、顔料の偏在が最上層塗膜の表面にそれぞれ転写されるというものである。
 メタリック塗膜の色調変動は、塗膜中のメタル片の配向のみでなく、塗膜中のメタル片の組成(サイズ、濃度)の変動にも起因する。塗膜中のメタル片は、スプレー時に塗料粒子が基材面そのものに衝突することによって配向し、乾燥・焼付け時にはウェット塗膜の収縮によって配向する。この結果として、メタリック塗膜の明度(ハイライト方向)が上昇する。また、塗膜のメタル片の組成は、スプレー時における塗料粒子へのメタル片の不均等な分配と基材面への塗料粒子の選択的な塗着によって変動する。このため、塗着効率が向上すると、メタリック塗膜の明度(ハイライト方向)は低下する。

上塗り塗料のレオロジーとしては、スプレー時の微粒化の良し悪しを左右する粘度のせん断速度依存性、乾燥時のウェット塗膜の流動を支配する粘性回復(せん断速度の急減に伴う)と粘度の濃度依存性、焼付け時の流動停止のタイミングが非常に重要である。

これらの研究結果を詳述し、上塗り塗膜の重要な外観品質である、肌(平滑性)、光沢(艶)、メタリック塗膜の色調の形成機構、および外観品質を支配するレオロジーに対する理解を促し、塗料・塗装技術の効率的な開発改良に役立つ知見を提供する。

セミナープログラム

1. 自動車塗装
 1.1 塗膜構成と塗装工程
 1.2 塗料と塗装工程の変遷(環境対応)
 1.3 今後の課題

2. 塗膜の凹凸形成機構
 2.1 塗膜の凹凸と外観品質
 2.2 凹凸に依存する外観品質(肌(平滑性)、光沢(艶))の評価法
 2.3 塗着機構による凹凸形成
  2.3.1 単層(1C1B)塗膜における凹凸形成
  2.3.2 ウェットオンウェット積層(2C1B、3Wet)塗膜における凹凸形成
 2.4 転写機構による凹凸形成
  2.4.1 単層(1C1B)塗膜における凹凸形成
  2.4.2 ウェットオンウェット積層(2C1B、3Wet)塗膜における凹凸形成
  2.4.3 冷却(焼付温度から室温への温度変化)に伴う凹凸の顕在化

3. メタリック塗膜の色調変動機構
 3.1 色調の評価法
 3.2 メタル片の配向機構
  3.2.1 メタル片配向の評価法
  3.2.2 メタル片の衝突配向
  3.2.3 メタル片の収縮配向
  3.2.4 メタル片の配向に及ぼす塗料の水性化の影響
 3.3 メタル片組成(サイズ、濃度)の変動機構
  3.3.1 メタル片組成に及ぼす塗装条件の影響
  3.3.2 塗料粒子へのメタル片の不均等な分配
  3.3.3 塗料粒子の選択的な塗着

4. 外観品質と上塗り塗料のレオロジー
 4.1 粘度のせん断速度依存性
 4.2 粘性回復
 4.3 粘度の濃度依存性
 4.4 流動停止のタイミング

□ 質疑応答 □

セミナー講師

舘塗装技術研究所 舘 和幸 氏  
【略歴】
1974年 (株)豊田中央研究所入社、自動車用上塗り塗料・塗装技術の研究開発に従事
2014年 (株)豊田中央研究所退社、同年舘塗装技術研究所設立、現在に至る。

【専門】

自動車の塗料・塗装技術 1974年 (株)豊田中央研究所入社、自動車用上塗り塗料・塗装技術の研究開発に従事
2014年 (株)豊田中央研究所退社、同年舘塗装技術研究所設立、現在に至る。

【受賞】
1987年 色材協会賞論文賞 「塗料の微粒化と塗膜の形成に関する研究」
1999年 色材協会賞論文賞 「酸性雨によるアクリルメラミン塗膜のエッチングに関する研究」
2002年 スガウェザリング技術振興財団賞技術功労賞 「塗膜の高速耐候性試験技術の開発」 R&D 100 Awards “Laboratory Accelerated Weathering Machine with Aqueous Hydrogen Peroxide Solution Spraying”
2003年 色材協会賞論文賞 「粉体クリア/水性ベース積層塗膜の肌形成に関する研究」 色材協会賞技術賞 「過酸化水素水を用いた高速耐候性試験技術」
2008年 色材協会賞論文賞 「水性メタリック塗膜の色調変動に関する研究」
2009年 東海化学工業会賞技術賞 「熱硬化塗料の硬化解析技術」

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27,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

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開催場所

全国

主催者

キーワード

塗装・コーティング   高分子・樹脂材料   生産工学

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