生体親和性材料の合成・表面設計法の考え方と生体液反応の評価・解析法の実例 ~親和性を高めるための基礎、材料合成、表面処理、評価・解析、及び、タンパク質吸着・細胞接着現象への展開~
開催日 | 13:00 ~ 17:00 |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 医療機器・医療材料技術 ナノ構造化学 バイオ技術一般 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
・【生体親和性材料】をじっくり学ぶ:本質、メカニズムの理解・生体と材料の接合界面の設計法や評価法も解説!
セミナー講師
国立大学法人 長岡技術科学大学 大学院工学研究科 工学専攻 物質生物工学分野 生体環境工学講座 ナノバイオ材料研究室 准教授 博士(工学) 多賀谷 基博 氏
■ご略歴[ 学位 ]東京工業大学 大学院理工学研究科 材料工学専攻 博士課程修了、博士(工学)[ 職歴 ]2006年~ ソニー株式会社 マテリアル研究所 バイオエレクトロニクス研究部 研究員、 2008年~ 独立行政法人 物質・材料研究機構 生体材料センター 生命機能制御グループ 任期付職員、 2010年~ 独立行政法人 日本学術振興会 特別研究員PD (専攻: 生体材料工学)、 2011年~ 国立大学法人 長岡技術科学大学 物質・材料系 助教、 2014年~ 同大学 産学融合トップランナー養成センター テニュアトラック准教授を経て、 2017年~ 同大学 大学院工学研究科 物質材料工学専攻 バイオ複合材料工学講座 ナノバイオ材料研究室 准教授に至る。2022年の改組に伴って、同大学大学院工学研究科工学専攻物質生物工学分野生体環境工学講座ナノバイオ材料研究室に所属名称変更。[ 研究テーマ ]高機能ナノバイオセラミックスの創製[ 専門 ]生体材料工学、無機材料化学、無機/有機ハイブリッド化学、光機能化学。[ その他 ]・学術専門雑誌に160報 掲載。・特許公開 35件(内 特許登録12件)。・JSPS科学研究費助成事業の研究代表者として、2012年~挑戦的萌芽研究、2014年~若手研究(A)、2017年~若手研究(A)、 2017年~挑戦的萌芽研究、2022年~挑戦的萌芽研究などを推進中。 現在、JST大学発新産業創出基金事業 (可能性検証)、NEDO官民による若手研究者発掘支援事業 (共同研究フェーズ) も推進中。・インテリジェント・コスモス奨励賞、高分子研究奨励賞、DV-Xα研究協会奨励賞、応用物理学会講演奨励賞、 International Conference on the Science and Technology for Advanced Ceramics (STAC-6) Gold Poster Award、 井上研究奨励賞など11件の受賞。
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。(開催1週前~前日までには送付致します)※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
- 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです→環境の確認についてこちらからご確認ください
- 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です→こちらをご確認ください
セミナー趣旨
■講師より:生体親和性材料という言葉について 生体親和性材料という言葉がよく使われています。しかし、科学的知見から、しっかりと定義付けがなされていません。つまり、現時点では、細胞実験や動物実験などを通じて経験的に分類された「生体親和性を有する材料」という意味に過ぎません。これは、生体内で生じる材料表面の現象が非常に複雑で、詳しく理解・解明されていないためです。そのため、生体親和性に関する学問を基礎から構築していく必要があります。
■本セミナーのポイント 本セミナーでは、材料工学を起点としてナノテクノロジーとバイオテクノロジーの融合領域 (ナノバイオ分野)について紹介し、生体親和性材料の全般について概説します。具体的に、生体親和性材料とその表面・界面現象、及び、それらの分析・解析する技術を中心に講義します。さらに、生体親和性材料に関して、合成、構造・物性、及び、表面・界面現象を理解し論理的に思考するための説明もします。そして、将来、バイオ・医療技術(骨補填剤、診断・治療薬、インプラント材、細胞培養皿、生体機能素子、バイオリソグラフィー、高強度・軽量医療器具、等)に貢献するための基盤技術についても解説します。また、生体への埋め込みデバイスなどにおいて、生体と材料の接合界面の設計法や評価法についても解説します。
受講対象・レベル
・材料合成技術を生体材料分野や再生医療分野に応用展開されたい方。・生体親和性についての基礎知見やその評価手法・技術を学びたい方。・生体への埋め込みデバイスなどの生体と材料の接合界面に関する知識を深めたい方・生体親和性材料開発の基礎から応用までを学びたい方。・ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの融合領域(ナノバイオ分野)についての研究例を知りたい方。・生体にとって安全な(あるいは好ましい機能を持った)材料を設計したい方。・生体材料へのタンパク質吸着や細胞接着の挙動や計測法について知りたい方。・細胞接着の現象について材料科学(もしくは材料化学)の視点から知見を深めたい方。・ナノ・マイクロバイオ材料技術について学びたい方。 等
習得できる知識
・生体材料の基礎知識・材料合成から医療分野への応用展開・生体親和性の評価技術・体内埋め込みデバイスなどの生体と材料の接合界面の設計と評価・タンパク質吸着および細胞接着の表面現象と計測技術・生体親和性材料の研究開発における課題と展望・ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの融合領域の知見・生体にとって安全な材料設計法・ナノ・マイクロバイオ材料技術
セミナープログラム
1. ナノバイオ材料分野の概況 ~生体親和性の発現と応用~ 1-1. バイオ・医療分野の材料ナノテクノロジー 1-2. ナノバイオ材料分野の現状と課題 1-3. 国立大学法人 長岡技術科学大学ナノバイオ材料研究室の取り組み 1-3-1. 生体鉱化作用を模倣したリン酸カルシウムナノ多孔体の合成 1-3-2. 光機能バイオセラミックス創製による細胞標識剤応用 1-3-3. 生体親和性を発現するバイオセラミック表面特性の計測と解明2. 生体親和性材料の研究開発と表面計測 2-1. 生体親和性の本質 2-2. 生体内における材料表面の反応 2-3. 細胞と材料の接合界面 2-4. 材料表面の計測と解析 2-5. 生体親和性センサーの作製と特性 2-6. 生体親和性材料表面の計測と現象理解 2-6-1. 血清からのタンパク質吸着の計測 2-6-2. 細胞の接着・伸展の計測 2-6-3. PEG表面修飾とバイオ表面水の関係 2-6-4. PEG表面修飾とコラーゲンフィブリル形成挙動の関係 2-7. 生体親和性材料スクリーニングへの応用と展開3. ナノ・マイクロ構造による生体親和性の特徴化 3-1. 有機・高分子ナノ構造 3-2. 無機高分子ナノ構造 3-3. マイクロ構造 3-4. コラーゲンフィブリル配列構造<質疑応答>
■受講者の声(受講後アンケート等より)「生体親和性の発現メカニズムについて、大変勉強になりました。今後の研究に役立ちそうです」 (デバイス/表面開発)「このようなセミナーを待っていました! 今日は本当にありがとうございました」 (研究開発)「特に、細胞接着界面の考察のお話が面白かったです」 (開発)