UV硬化技術の注意点と硬化率・硬化状態の測定、評価法

UV硬化において硬化不良を起こさないためのポイントと測定・評価法のノウハウ!

セミナー趣旨

  高分子材料は、金属・ガラスなどの材料にはない性質を持つことを念頭に置いて取り扱わないと、予期せぬ挙動を示すことがあります。中でもUV硬化樹脂は、その化学的挙動や硬化技術についての基礎的な理解が足りないと硬化不良を起こしやすいという難点があります。
  一方、UV硬化樹脂の硬化状態の評価方法は数多く存在しますが、物理的な評価だけに頼っていると化学反応としての硬化が不完全であることを見逃す場合があります。そこで本講座では、主としてアクリル系ラジカル反応型のUV硬化樹脂について、まず材料技術と硬化技術の両面で硬化状態に影響する基礎項目を挙げ、次に化学反応に着目し硬化反応を評価する2つの手法として、FT-IR装置を使用する方法と光DSC装置を使用する方法について説明します。
  これらの評価手法については、具体的な手順や間違いやすい点なども解説し、さらに両手法についてデプスプロファイル(深さ方向の硬化率分布)解析への応用を紹介します。
  また、光DSC装置は世界でも数種類の機種しか販売されていませんが、本講座では一般的なDSC装置を一時的に改造し光DSC装置として利用する事例を紹介します。

習得できる知識

  UV硬化樹脂は、その本質を理解していないと硬化不良の問題を起こしやすい材料ですが、本講座を受講すれば、これらの問題を回避するとともに問題の有無を正しく評価する技術を習得できます。硬化率の測定方法については具体的な手順を説明しますが、セミナー当日に理解しきれなかった場合でも、あとでテキストを読めば分かるように書かれています。
  光DSC装置については、実際に使用すると計算結果としての硬化率が100%を超えるという問題にしばしば直面します。この現象の要因や修正方法について触れているものが他では見あたりませんが、講師はこれを独自に追究し解決方法を見出しました。本講座を受講するとこの現象を正しく理解し修正する方法を知ることができます。

セミナープログラム

1. はじめに
 1.1 UV硬化樹脂の位置付け
 1.2 UV硬化樹脂の長所・短所
 1.3 UV硬化樹脂の適用例と硬化不良例
2. UV硬化樹脂の材料技術
 2.1 主な成分とその働き
 2.2 硬化反応メカニズム
 2.3 硬化反応に影響するもの
 2.4 その他の成分
3. UV硬化樹脂の硬化技術
 3.1 UV照射装置の選定・注意点
 3.2 積算光量の誤解
 3.3 酸素阻害とその対策
 3.4 その他硬化状態に影響するもの
4. UV硬化樹脂の硬化状態の評価技術
 4.1 物理的方法
 4.2 化学的方法
5. FT-IR法による硬化率測定
 5.1 装置
  5.1.1 赤外分光分析の原理
  5.1.2 装置の構成
 5.2 測定手順
  5.2.1 対象ピーク
  5.2.2 手順
 5.3 注意点
  5.3.1 用語
  5.3.2 スペクトルの横軸
  5.3.3 スペクトルの縦軸
  5.3.4 透過率と吸光度の関係
  5.3.5 試料厚
 5.4 デプスプロファイリング技術
6.光DSC法による硬化率測定
 6.1 装置
  6.1.1 DSC装置
  6.1.2 光DSC装置
 6.2 測定手順(内部硬化法)
 6.3 測定手順(外部硬化法)
 6.4 注意点
  6.4.1 内部硬化法と外部硬化法の結果の不一致
  6.4.2 吸熱因子とその補正
 6.5 デプスプロファイリング技術
 6.6 DSC装置の光DSC化
7.まとめ
<質疑応答>

セミナー講師

 積水ポリマテック 株式会社 品質保証部 工学博士    並木 陽一 氏

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 配布資料は、印刷物を郵送で1部送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
    お申込みは4営業日前までを推奨します。
    それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
    テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
  • 資料未達の場合などを除き、資料の再配布はご対応できかねますのでご了承ください。
  • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
  • Zoomを使用したオンラインセミナーです
    →環境の確認についてこちらからご確認ください
  • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
    →こちらをご確認ください

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

47,300円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   分析・環境化学

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