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※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
セミナー趣旨
医薬品をはじめとして、新規な有機化合物の研究開発を進める際には、結晶多形現象に遭遇することが多い。また、物性改善のために塩、共結晶のスクリーニングを進める場合や、晶析プロセスをスケールアップ際にも、結晶多形に関する基礎知識は不可欠である。しかし、多くの研究分野との学際領域でもあるので体系立てて学習するための機会は多くはない。
そこで本講では、まず結晶多形現象の基礎について概説し、基礎理論とともに具体的な事例を紹介する。特に、結晶多形現象を制御する上で重要となる核生成理論について詳述する。あわせて核生成理論を検討する上で重要なlate-appearing polymorphの現象について事例とともに紹介する。次に具体的に、開発形結晶を選定するためのスクリーニング技術、熱力学的安定形結晶の選定、晶析プロセスでの作り分け、水和結晶・溶媒和結晶の取り扱い、スケールアップ等の様々な場面における結晶多形の取り扱いに必要なアプローチについて事例を基に詳細に解説する。また、結晶多形が関連する特許について考慮すべきポイントについても触れる。
本講では、多くの事例とともに結晶多形現象にまつわる理論を平易に解説します。医薬品開発において、塩、共結晶、結晶多形のスクリーニングを行っている方や、原薬の最終工程でスケールアップを担当されているプロセス化学者の方や、製造受託や研究受託で結晶多形を扱っている方に、ぜひ、ご参加をお願いします。
受講対象・レベル
製薬メーカー、製造受託メーカー(CMO)、研究受託企業(CRO, CDMO)において結晶多形を扱っている方、塩、共結晶、結晶多形のスクリーニングを行っている方や、原薬の最終工程でスケールアップを担当されているプロセス化学者の方
習得できる知識
・結晶多形現象を考察する上で必要となる熱力学
・結晶化で重要となる核生成理論
・late-appearing polymorphに対する考え方
・塩、共結晶、結晶多形のスクリーニングで必要となるストラテジー
・熱力学的に安定な結晶形の選定方法
・結晶多形を有する化合物の晶析プロセスのデザイン方法
・晶析プロセスをスケールアップする際のノウハウ
・水和結晶・溶媒和結晶の取り扱いに関するノウハウ
・結晶多形に関する特許の考え方
セミナープログラム
1.結晶多形の基礎
1-1. 結晶多形研究の現状と課題
1-2. 結晶多形発現のメカニズム
1-3. 結晶多形の熱力学的背景
1-4. 結晶核生成理論
1-5. Late-appearing polymorph
1-6. 結晶化における臨界核の考え方
1-7. 一次核化に関する最近の研究動向
2.結晶スクリーニング
2-1. 結晶スクリーニングの動向
2-2. 医薬品原薬の物性研究
2-3. 結晶多形と物性
2-4. 塩の選択と物性改善
2-5. 共結晶の調製と物性改善
2-6. クリスタルエンジニアリング
2-7. 熱力学的に安定形結晶を得るには
2-8. 水和結晶、溶媒和結晶とその乾燥操作
3.晶析プロセスにおける作り分けとスケールアップ
3-1. 晶析プロセスの基礎
3-2. 二次核化に関する最近の研究動向
3-3. 核生成の制御と結晶多形の作り分け
3-4. 溶液媒介転移
3-5. スケールアップでの課題
4.結晶多形と特許
4-1. 結晶多形・塩・共結晶とライフサイクルマネージメント
4-2. 結晶多形特許の新規性
4-3. 結晶多形特許の進歩性
4-4. 結晶多形特許の権利の有効性
4-5. 結晶多形特許の実施可能要件
セミナー講師
スペラファーマ(株) 主席研究員 山野 光久 氏
《専門》
プロセス化学、晶析工学、solid form technology、solid form screening
《略歴》
1985年3月、京都大学大学院工学研究科修士課程修了。
武田薬品工業(株)に入社。製薬研究所に所属し原薬のプロセス研究に従事。
この間、ファーストシン、リュープリン、アクトス等の原薬製造プロセス開発に携わる。
1999年~2000年、スタンフォード大学客員研究員(B. M. Trost教授)
帰国後も医薬品候補化合物の製造プロセスの開発に従事。
2017年7月、スペラファーマ(株)に転籍。
2014年および2017年に日本プロセス化学会よりJSPC優秀賞を受賞。
2014年より分子不斉研究機構・理事。
2009年~2019年粉体工学会誌およびAdvanced powder technology誌・編集委員
2020年より日本粉体工業技術協会晶析分科会・幹事
《関連する主な著書》
“Development of New Drug and Crystal Polymorphs”, Pharmaceutical Process Chemistry. WILEY-VCH, 2011, pp.401-419
結晶多形現象・評価と晶析の科学, SSCI研究所, 2011
「バッチプロセスのスケールアップの特徴」,『バッチプロセスのスケールアップとラボ検討の進め方』,サイエンス&テクノロジー(株),2011, pp.15-33.
「製造条件最適化の進め方」,『化学プロセスのスケールアップ,連続化』,(株)技術情報協会,2019, pp.19-27.
セミナー受講料
49,500円(税込、資料付)
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