高分子微粒子の核生成と表面形態制御・中空化技術について解説いただきます!
■本講座の注目ポイント
・粒子成長メカニズムを分子レベルの理解することで、粒子径制御に対する指針について学べます
・ナノ粒子を合成するための反応器の設計方針を立てることができます
・中空高分子微粒子を炭素化した、中空カーボンナノ粒子の合成法についても紹介します
※当日以外のアーカイブ視聴可能です(期間:12/5~翌年1/10)
セミナー趣旨
本セミナーでは、ソープフリー乳化重合法で調製される高分子コロイドの核生成、および粒子成長過程を原子間力顕微鏡(AFM)により観察した結果を事例に、粒子生成・成長メカニズムについて分子レベルで解説します。AFMを分析ツールとしての活用方法についての理解と、分子レベルのメカニズムに従って高分子微粒子の粒子径制御に対する指針を立てることができます。
また、最近開発したスポンジリアクターによるナノ粒子合成の事例を紹介します。これによりナノ粒子を合成するための反応器の設計方針を立てることができます。高分子微粒子表面でゾル-ゲル反応を起こせば簡単にシリカシェルを構築することができますし、高分子コアを取り除くことで中空シリカナノ粒子が単分散で得られるようになります。高分子の内部に油溶性開始剤を含ませ、低温加熱すると中空化することも可能です。この中空高分子微粒子を炭素化した、中空カーボンナノ粒子の合成法についても紹介します。
習得できる知識
①ソープフリー乳化重合法で調製される高分子コロイドの核生成
②粒子成長メカニズムの分子レベルの理解
③高分子微粒子の粒子径制御
④複合微粒子、中空微粒子の設計指針
⑤ナノ粒子合成のための反応器の設計方針
セミナープログラム
1. ソープフリー乳化重合法
1-1. 原子間力顕微鏡(AFM)の原理
1-2. 核生成過程のその場観察
1-3. 粒子成長過程のその場観察
1-4. ソープフリー乳化重合系の分子レベルメカニズム
2. 高分子微粒子の粒子径制御法
2-1. 電解質を利用したマイクロ粒子の製造
2-2. 静電相互作用を強化したナノ粒子の製造
2-3. 高分子微粒子ナノサイズ化のためのスポンジリアクター
3. 高分子微粒子の表面形態制御と中空ナノ粒子への応用
3-1. 高分子微粒子表面形態の制御
3-2. 高分子ナノ粒子の中空化
3-3. 高分子微粒子を利用したシリカまたはカーボン中空ナノ粒子の合成
【質疑応答】
※当日以外のアーカイブ視聴をご希望の方は、お申込みの備考欄に『当日以外のアーカイブ視聴希望』をご記入ください
セミナー講師
名古屋大学 大学院工学研究科/准教授 山本 徹也 氏
略歴
2001年3月 京都大学工学部工業化学科卒業
2005年11月 京都大学大学院工学研究科化学工学専攻博士課程後期 修了
2005年12月 広島大学大学院工学研究科 物質化学システム専攻 助手
2010年4月 広島大学大学院工学研究院 物質化学工学部門 助教
2014年4月 名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻 准教授
2017年4月 名古屋大学大学院工学研究科 材料デザイン工学専攻 准教授
2020年4月 名古屋大学大学院工学研究科 化学システム工学専攻 准教授
その他 所属・役職
【所属学会】
化学工学会 、粉体工学会 、コロイドおよび界面化学部会、繊維学会
【委員】
化学工学会 論文誌編集委員会, 編集委員
化学工学会 材料・界面部会ソフトマター工学分科会, 幹事
化学工学会 東海支部, 幹事
粉体工学会 中部談話会 , 世話人
セミナー受講料
●1名様 :38,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
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