「ヒューマンエラー防止マネジメント」の基礎とその導入・実践法
なぜヒューマンエラーをするのか?なぜ同じミスが繰り返されてしまうのか?といった基礎知識を理解、それをふまえたヒューマンエラー防止対策導入の視点やその実践手法、周知・教育のポイントまで、事例・演習も交えわかりやすく解説します!
ご自身の所属する現場のヒューマンエラーの原因は何なのか?「PSF(作業阻害要因)簡易診断」により、各種の要因を「見える化」し、業務改善へと繋げることができます。
セミナー趣旨
品質改善、工程改善、QMS、・・・既に取り組んでいるのに、なかなかミス(ヒューマンエラー)が減らない、何度注意/教育をしても同じようなミス(ヒューマンエラー)が発生する・・・と、お悩みではありませんか?もしかしたら、誰でもミスをしてしまうような要因が職場に潜んでいるかもしれません。
また、職場の一人一人が、「なぜヒューマンエラーをするのか、しないためにはどうすればよいのか」、などといったヒューマンエラー防止に関する基礎知識を理解しておかないと、同じようなミス(ヒューマンエラー)は繰り返されてしまいます。
本セミナーでは、前半ではヒューマンエラー防止の基礎知識とヒューマンエラー防止マネジメントに不可欠な「仕事の心構え」について、かみ砕いて説明します。
後半では実際におきた不具合から「PSF※法」や「なぜなぜ分析」等の手法を用いて不具合に寄与した要因を探り、再発防止に役立てる実践的方法を、演習を交え学んでいきます。
※PSF:Performance Shaping Factors(作業阻害要因)
本セミナーは、宇宙開発関連分野で用いられている知見や事例をベースにしています。
宇宙開発関連分野で用いられる機器・装置類は、一度打ち上げると修理が困難であることから、不具合(故障等)が許されず、高い信頼性が求められ、「製造段階等における指示・伝達を確実にすることの重要性」など、ミス(ヒューマンエラー)防止の取組みが周知・徹底されています。
そのような経験の蓄積から得られた「ミス(ヒューマンエラー)を引き起こした要因を探り、そこから再発防止のアイデアや対策を打ち出して改善していくノウハウ」を解説します。
これらの経験と知見は宇宙開発分野に限定するものではなく、広範囲な分野、他業種に携わる方々に応用可能であり、また、翌日からすぐに実行できるものもありますので、学んだことを職場に広めていただければ幸いです。
尚、本講座終了後、希望者には後日「PSF(作業阻害要因)簡易診断」を実施の上、結果を返送致します。診断結果を参照することにより、ご自身の所属する現場での 「働きにくさ」「誰でもミスをしてしまうような要因」を「見える化」により気づきを得ることができます。
是非、従来の取り組みに加え、「働きやすい職場作り」によるヒューマンエラー防止のマネジメントに取り組んで下さい。
受講対象・レベル
・ヒューマンエラー、ヒューマンファクターズに興味のある方
・ヒューマンエラーがなかなか減らず、お困りの方
・ヒューマンエラー防止活動がなかなか浸透せずお困りの方
・ヒューマンエラーの少ない、働きやすい職場づくりのきっかけを探っている方
・不具合や事故の事後分析手法を学びたい方
など
習得できる知識
・ヒューマンファクターズ、ヒューマンエラー防止の基礎知識
・ヒューマンエラー防止に関する事例、トピック
・ヒューマンエラー防止マネジメントの進め方や実践のヒント、仕事の心構え等
・不具合や事故の事後分析手法(PSF法、なぜなぜ分析等)
など
セミナープログラム
1.はじめに
宇宙開発関連業務等におけるヒューマンエラー防止の考え方
2.ヒューマンファクターズとは(ヒューマンエラー防止の基礎知識)
2.1.ヒューマンエラーとは、ヒューマンファクターズとは
2.2.エラーの種類
(行為の結果に着目した場合、人間の内的プロセスに着目した場合)
2.3.エラーをした本人が悪いのか?:エラー発生のメカニズム
2.4.エラーを引き起こす要因:作業阻害要因(PSF)
2.5.エラーに関係する人間特性
生理的身体的特性
認知的特性
集団の心理的特性
2.6.関連トピック・事例など
3.ヒューマンエラー防止マネジメントを支える基盤づくり
~周知・教育とその実践のポイント~
3.1.一人ひとりのヒューマンエラー耐性を高める仕事の心構え
(Know-WHY、確認せよ!確認したか!、段取り八分 等)
3.2.コミュニケーションの向上
双方向コミュニケーション(思いやりコミュニケーション)
ほうれんそうのセルフモニタリング
メタ認知力:セルフモニタリング
3.3.作業中断:申し送り、記録の重要性
3.4.気づき力の促進と褒める文化の醸成
3.5.関連トピック・事例など
4.ヒューマンエラー防止マネジメント手法の紹介および導入の視点
4.1.ヒューマンエラー起因不具合を防ぐには:2つのアプローチ
再発防止のアプローチ
未然防止のアプローチ
4.2.再発防止手法
再発防止手法のいろいろ(紹介)
(バリエーションツリー分析、対策志向のなぜなぜ分析、PSF法等)
4.3.未然防止手法
未然防止手法のいろいろ(紹介)
(KYT、PSF管理、気がかり管理、ヒヤリハット活動等)
4.4.関連トピック・事例など
4.5.対策検討の考え方
対策検討の視点
対策のカテゴリー
対策の評価(チェック項目)…など
4.6.関連トピック・事例など
5.なぜなぜ分析をメインとした実践手法(演習)
5.1.なぜなぜ分析について(手法の説明)
5.2.なぜなぜ分析による実践演習
6.まとめ
質疑応答、意見交換(ご感想・ご意見など)
※本セミナーは、Zoom ミーティングで行います。
マイク・カメラが使えない方も受講は可能ですが、一部演習への参加ができない場合もございます旨、予めご了承下さい。
セミナー講師
HIREC(株)信頼性品質事業部 副主席 博士(工学) 嶌田 久美 氏
HIREC(株)信頼性品質事業部/宇宙航空研究開発機構(JAXA)客員 佐藤 隆久 氏
※HIREC(株):
https://www.hirec.co.jp/
https://www.hirec.co.jp/service/research
■ご略歴
<嶌田氏>
平成13年4月 株式会社日本総合技術研究所入社 人間工学部 研究員
平成13年6月~平成16年3月まで、宇宙開発事業団(現JAXA)安全・信頼性管理部に出向し、
主にロケット・衛星等のヒューマンエラー防止関連業務に従事
平成17年4月 HIREC株式会社 入社 現在に至る。
<佐藤氏>
宇宙開発事業団(NASDA)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)で、ロケット及び人工衛星の搭載電子機器、
ロケット関連施設・設備、国際宇宙ステーションなどの開発に従事。
1990年代は、米国航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターで、スペースシャトルの運用調整及び飛行管制業務に従事。
帰国後はJAXAの、宇宙輸送安全ミッション保証室長、セキュリティ統括室長、産業連携センター長などを歴任、
特にロケット打上げ関連の安全関連業務を主として担当。
H2Aロケット、H2B ロケットの打上げでは、打上安全監理室長として安全全般を所掌すると共に、射場主任、飛行安全主任を担当。
自身が開発・安全・運用を担当しスペースシャトル(STS-85)に搭載した
「世界初の小型ロボットアーム宇宙実証試験(MFD)」の成果が認められ、
2011年、米国航空宇宙学会(AIAA)から、”AIAA Space Automation and Robotics Award”を受賞。
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
※本セミナーでは、セミナー終了後「PSF(作業阻害要因)簡易診断」を受けることができます 。
<「PSF(作業阻害要因)簡易診断」について>
・仕事をしている日々の状況・環境において、その作業を阻害する要因とその程度を見出そうとする診断
(質問票による簡易診断)です。
・ご自身の業務やご自身の周囲環境において、どこが気になっているか、気がかりであるか、
「気づきを見える化」することが狙いです。
・あくまで簡易診断ですので、 気付きの見える化、ヒューマンエラー防止、業務改善のきっかけ提供のツールという
位置付けでお考え下さい。結果の反映・実行は各社の状況に合わせ、自社の責任において行って下さい。
・診断結果および結果に基づくアドバイスにつきましては、後日ご送付申し上げます。
(結果の返送には、1ヶ月程度お時間を頂戴する場合がございますので、予めご了承下さい)。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください