●金属材料によく起こる不具合の「疲労」「摩耗・摩擦」「腐食」における発生メカニズムから解説!
●また、発生メカニズムを踏まえた改善策とともに、適切な金属材料の分析方法などについてもお話しします。
セミナー趣旨
金属材料は建築物、自動車、電子機器など私たちの身近で様々なところに使用されています。そのため、もし金属材料が破損した場合、人命にかかわる重大な事故が発生する可能性があります。金属材料によく起こる不具合として「疲労」「摩耗・摩擦」「腐食」があります。いずれも見た目に大きな変化が見られず、小さな割れから大きな割れ、破損へとつながります。金属製品を適切に使用するためには、これら不具合の発生メカニズムを考慮することが重要です。本セミナーでは金属材料の基礎知識から疲労破壊と腐食の基本原理や発生メカニズムについて解説し、これを踏まえた改善策とともに、適切な金属材料の分析方法などについて解説します。
受講対象・レベル
・中小~大企業および公的機関等に所属する、金属材料に関係する技術者・研究者。
・初めて金属疲労や腐食を取り扱う技術者・研究者。
・金属材料の分析方法や評価方法の知識を深めたい方など。
必要な予備知識
・私の書籍『金属材料の疲労破壊・腐食の原因と対策』を読まれるとさらに理解が深まると思います
・物理、化学の基礎知識
習得できる知識
・鉄鋼材料の基礎知識
・疲労破壊の基礎知識
・腐食防食の基礎知識
・金属組織分析の方法など
セミナープログラム
1.金属材料の概要
1-1 金属の特徴
1-2 鉄ができるまで
1-3 溶接
2. 疲労破壊
2-1 疲労破壊のメカニズム
2-2 応力集中
2-3 破面観察
・へき開破壊
・ストライエーション
・ビーチマーク
2-4 疲労破壊に影響する要因
2-5 鋼の表面硬化処理
・浸炭
・高周波焼入れ
・窒化
・ショットピーニング
3. 腐食と防食
3-1 金属とイオン
3-2 腐食の基礎反応
3-3 イオン化傾向
3-4 不動態皮膜
3-5 腐食におよぼす環境要因
3-6 全面腐食と局部腐食
・異種金属接触腐食
・酸素濃淡腐食
・粒界腐食
・孔食
・すき間腐食
・応力腐食割れ
3-7 めっき
・犠牲陽極作用
・亜鉛めっき
・ニッケルめっき
4. さまざまな金属材料の特徴
4-1 鉄鋼材料の特徴
4-2 ステンレス鋼の特徴
4-3 アルミニウム合金の特徴
4-4 銅合金の特徴
※途中、お昼休みと小休憩を挟みます。
■ご講演中のキーワード
金属疲労、鉄鋼材料、ステンレス鋼、熱処理、応力集中、腐食
■受講者方の声(一例)
・破面観察と腐食について知りたくて参加させていただきました。充実した内容で参加して良かったです。
・全く知見の無い中で、受講させていただきましたが丁寧な説明で分かりやすかったです。
・金属材料評価を実施することになり、復習も兼ねて参加させていただきました。
電気メッキと無電解メッキの原理のお話は非常に興味深い内容でした。
・金属材料の基礎を学ぶために、参加させていただきました。めっき処理の部分が特に興味深かったです。
・非常に丁寧な説明でわかりやすかったです。質問にも的確かつ親切な説明で助かりました。
などなど……ご好評の声を多数頂いております!
セミナー講師
福﨑技術士事務所 代表 福﨑 昌宏 氏
技術士(金属部門)
■ご略歴
2005年に千葉工業大学大学院 金属工学専攻を修了。金属加工メーカー、建設機械メーカーに入社。
研究・生産技術部門で金属材料に関する品質改善や不具合解決に従事する。
2017年に技術士(金属部門)取得、2019年に独立 福﨑技術士事務所開業する。
新入社員や若手技術者向けに金属疲労破壊や腐食防食など金属に関するコンサルティング、セミナー、執筆などを行う。
主な実績に機械部品の品質改善、自動車部品の破損調査、熱処理鋼材の品質改善、さびや腐食の事故調査などがある。
■ご専門および得意な分野・ご研究
鉄鋼材料とステンレス鋼
金属疲労
腐食防食
金属分析
■本テーマ関連学協会でのご活動
書籍出版:(共著)『めっちゃ使える設計目線で見る「機械材料の基礎知識」』、日刊工業新聞社、2022
『金属材料の疲労破壊・腐食の原因と対策』、日刊工業新聞社、2021
雑誌連載講座:機械設計『機械設計者のための金属材料の基礎と不具合調査の進め方』、
日刊工業新聞社、2020、Vol.64、No.4~No.8
論文投稿:軽金属『AZ91マグネシウム合金における腐食挙動とミクロ組織の関係』2005、Vol.55、No.9、P389-394
セミナー受講料
1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 感染拡大防止対策にご協力下さい。
- セミナー会場での現金支払いを休止しております。
- 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
- 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
- 希望者は講師との名刺交換が可能です。
- 録音・録画行為は固くお断り致します。
- 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
- 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)
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