
親水・撥水・吸水技術の基礎からPFASフリー技術の最新動向と具体的事例
○親水・撥水・吸水技術において対応急務のPFASフリー技術の最新動向を詳解!
○濡れ性や接触角などの知っておくべき基礎から、PFAS規制動向および規制に対応しつつ親水・撥水・吸水性能を最大限に引き出すためのアプローチ、様々な適用事例、社会実装が進むバイオミメティックなど最新技術まで。
セミナー趣旨
材料表面の濡れ性 (親水・撥水・吸水) 制御は産業上極めて重要であり、繊維・衣服の撥水加工, 自動車窓ガラスの撥水・防曇処理, 監視カメラ親水コートやスマートフォンの防指紋処理など、その用途は広範である。これまで、撥水機能に関しては、フッ素系材料を用いたアプローチが主として用いられてきたが、近年のEUをはじめとするPFAS (有機フッ素化合物の一種) 規制化動向より、従来同等以上の性能をPFASフリーで発現させる環境対応型テクノロジーへの関心が急速に高まっている。こうした市場要求へスピーディーに対応していくためには、材料そのものの本質理解が必須となり、加えて、材料表面の特性がバルクとは大きく異なっていること、またそれがどのように異なっているかを正確かつ精密に把握することが極めて重要となる。
本講演では、まずPFAS規制動向について触れ、それを踏まえ、複数の材料表面において、親水・撥水・吸水性能を最大限に引き出すための効果的アプローチについて、自動車用窓ガラス, タッチパネル用Anti-Finger Printコート, 親水・撥水パターニング技術等の具体的事例を示しながら解説するとともに、PFASフリー技術の最新動向について述べる。また、環境対応型技術として近年技術完成度が高まり社会実装が始まっているバイオミメティック技術最新動向についても触れる。
受講対象・レベル
本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
必要な予備知識
この分野に興味のある方なら、特に必要ありません。
習得できる知識
・親水性・撥水性の基本原理と応用製品
・自動車用撥水ガラス・親水ミラー・防曇ガラス技術
・ディスプレイ画面の易指紋除去コーティング技術
・監視カメラ表面の親水コーティング技術
・親撥パターニング技術と用途
・バイオミメティック技術
・PFAS規制動向
など
セミナープログラム
1.親水・撥水のメカニズム
1-1.濡れ性とはなにか
1-2.濡れと接触角
・Youngの式
・Wenzelの式
・Cassieの式
1-3.親水と撥水の定義
1-4.表面張力と表面自由エネルギーの関係
1-5.親水・撥水製品の市場および技術動向
2.ガラス表面の親水・撥水性
2-1.ガラス表面の化学的性質
・理想表面と実用表面の違い
・外部環境による表面変化
2-2.ガラス表面の親水・撥水制御技術
3.PFAS規制動向
・規制手続きの現状
・PFAS除去技術およびPFASフリー技術の動向
4.自動車
4-1.自動車ガラス用撥水・防曇コーティング
4-2.自動車ガラスに求められる特性
・機械的特性(耐衝撃性・耐貫通性・耐摩耗性)
・光学的特性(透過率・耐光性・二重像・透視歪)
・耐久性(耐熱性・耐湿性・耐薬品性)
4-3.樹脂窓への機能性付与
5.ディスプレイ
5-1.タッチパネル用易指紋除去コーティング
5-2.タッチパネル用コートに求められる特性
5-3.親水・撥水パターニング
6.監視カメラ
6-1.監視カメラ表面コートに求められる特性
6-2.親水コーティングの現状課題と今後
7.ロータス効果を始めとしたバイオミメティック技術の動向
<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
MirasoLab(ミラソ・ラボ)代表 竹田 諭司 氏
旭硝子株式会社入社 (現AGC)。中央研究所にて複数の新商品・新技術開発に従事。
2002年より米国留学、新材料・新プロセス開発に従事 (フォトニックデバイス、微細周期構造プロセスなど)。
2007年よりエレクトロニクス&エネルギー事業部門の新規事業プロジェクトリーダー、
複数の新ビジネスの企画・立ち上げ・事業化に従事。2017年9月旭硝子を退職。
同年10月MirasoLab (ミラソ・ラボ) 創立, 代表就任.
■その他ご役職
日本セラミックス協会 ガラス部会 役員 (2004〜2007年)、
国際ガラス委員会技術委員 (International Commission on Glass, Technical Committee 19, 2000〜2007年)、
大田区産業振興協会ビジネスサポータ (2018~2020. 3月)、
東工大横浜ベンチャープラザ インキュベーションマネージャ (2020~2021年)、
横浜企業経営支援財団 技術アドバイザー&コーディネーター (2018~2022. 3月)、
国立研究開発法人 物質・材料研究機構 企業連携コーディネーター (2023年2月~2024年1月)
■本テーマ関連学協会でのご活動
・日本セラミックス協会 ガラス部会 役員(2004-2007年)
・国際ガラス委員会技術委員(International Commission on Glass, Technical Committee 19, 2000-2007年)
・大田区産業振興協会ビジネスサポータ(2018~2020. 3月)
・東工大横浜ベンチャープラザ インキュベーションマネージャ(2020~2021年)
・横浜企業経営支援財団 技術アドバイザー&専門コーディネータ(2018~2022. 3月)
・国立研究開発法人 物質・材料研究機構コーディネーター (2023~2024.1月)
■関連書籍・文献など
・竹田諭司、フッ素化合物の特徴と5G通信への応用、フィルムの機能性向上と成形加工・評価Ⅲ、
第5章、第4節、AndTech (2019)。
・S. Takeda et al、“Role of surface OH groups in surface chemical properties of metal oxide materials”、
Mater. Sci. & Eng. B、119、265-267 (2005)。
など
セミナー受講料
【オンライン受講】1名46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料は、印刷物を郵送で1部送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
お申込みは4営業日前までを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。 - 資料未達の場合などを除き、資料の再配布はご対応できかねますのでご了承ください。
- 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください
受講料
46,200円(税込)/人