
よりサステナビリティが求められる昨今、生分解性に優れた界面活性剤がさらに求められています。
環境への配慮とその機能性の両立、「サーファクチン」を例に具体的に解説!
セミナー趣旨
界面活性剤は、工業プロセスだけでなく医薬品や化粧品、洗剤等の身の回りの製品まで幅広く使用されている。界面活性剤はその特性上、使用後は主に環境中に排出されることから、生分解性に優れるものの使用や界面活性剤の使用量削減による更なる環境負荷の低減が望まれている。本セミナーでは、これらの要求を満たす界面活性剤として、微生物が生産する天然界面活性剤・バイオサーファクタントについて概説し、特に枯草菌が生産するバイオサーファクタントの開発状況を例として、サステイナブルな時代に適合する機能性化学品としての利用可能性について解説する。
習得できる知識
・バイオサーファクタントの基礎知識の習得
・生物が作り出す分子特有のバイオサーファクタントの機能の習得
・バイオサーファクタントの製品化を際に参考となる処方のノウハウ
セミナープログラム
1.サステイナブル社会に適合する界面活性剤とは
1)界面活性剤の基本情報
a)界面活性剤の産業規模
b)界面活性剤の用途
c)界面活性剤の種類と特徴
d)界面活性の発現
e)分子集合体の形成
2)社会動向の変化からみた界面活性剤のトレンド
a)界面活性剤の環境影響、歴史、未来
b)地球にやさしい界面活性剤とは
c)ヒトにやさしい界面活性剤とは
2.バイオサーファクタントとは
1)バイオサーファクタントの定義
a)バイオサーファクタントの歴史
b)バイオサーファクタントの種類と特徴
c)バイオサーファクタントの業界動向
3.枯草菌が生産するバイオサーファクタント・サーファクチン
1)サーファクチンの基本物性
a)表面張力低下能
b)分子集合体形成能
c)イオン包接能
2)サーファクチンの応用に向けた開発状況
a)カチオン性界面活性剤との併用(沈殿析出の抑制)
b)リン脂質との併用(ナノディスクの形成)
c)アニオン性界面活性剤との併用(相乗効果の発現)
*途中、小休憩を挟みます。
■講演中のキーワード
バイオサーファクタント、界面活性剤、化粧品、洗剤、サステイナビリティ
セミナー講師
産業技術総合研究所 化学プロセス研究部門 主任研究員 平 敏彰 氏
■ご経歴
2010 東京工業大学大学院総合理工学研究科
化学環境学専攻博士課程修了 (理学博士)
2010~2012 米国スクリプス研究所 博士研究員
2012~現在 国立研究開発法人産業術総合研究所 主任研究員(現在)
■ご専門および得意な分野・ご研究
界面・コロイド化学、有機・錯体化学
■本テーマ関連学協会でのご活動
日本油化学会関東支部幹事
セミナー受講料
【オンライン受講(見逃し視聴なし)】:1名 46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
【オンライン受講(見逃し視聴あり)】:1名 51,700円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき40,700円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
46,200円(税込)/人
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