カーボンナノチューブ(CNT)の基礎・最新の技術開発動向と電池を中心とした応用展開

■注目ポイント 
★カーボンナノチューブの特異な構造や物性を基礎からエネルギー貯蔵デバイスや光触媒にそれらをどのように活用していくかを最新のデータをもとに解説! 
★LIBデバイスにおけるCNTの役割と応用について詳しく解説し、CNT活用における課題や最新の研究成果、それらの課題への解決策について言及!

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    セミナープログラム

    【第1講】 カーボンナノチューブの基礎とエネルギーデバイスへの応用
    【時間】 11:00-12:15
    【講師】名古屋工業大学 大学院工学研究科 川崎 晋司 氏

    【講演主旨】
    カーボンニュートラルを2050年までに実現すると日本政府が宣言して以来、官民挙げて二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組みが活発化している。CO2排出削減のためには化石燃料に依存する社会から太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを利用する社会へ移行しなければならない。しかし、再生可能エネルギーは出力が不安定であるので先に述べたエネルギー創造デバイスだけではだめで不安定な出力を補償するエネルギー貯蔵デバイスとの組み合わせが必須となる。この視点で電気エネルギーの形でエネルギーを貯蔵する二次電池や化学エネルギーの形で貯蔵するグリーン水素が重要である。  本講座はこの二次電池やグリーン水素を生成する光触媒をカーボンナノチューブを利用することでどのように効率化できるのかを解説する。カーボンナノチューブの特異な構造や物性を基礎から解説し、エネルギー貯蔵デバイスや光触媒にそれらをどのように活用していくかを最新のデータとともに示す。

    【プログラム】
    1.さまざまな炭素材料の中でのカーボンナノチューブ 1-1 炭素材料の多様性を生み出すカーボンの結合特性
     1-2 カーボンナノチューブといってもいろいろある
     1-3 カーボンナノチューブの合成方法

    2.単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の物性とその評価
     2-1 SWCNTのカイラリティと電子構造
     2-2 SWCNTの分離、分散
     2-3 SWCNTの構造評価

    3.単層カーボンナノチューブの電池電極特性
     3-1 SWCNTのリチウムイオン電池電極特性
     3-2 SWCNTの電気二重層キャパシタ電極特性

    4.分子内包単層カーボンナノチューブの次世代電池への応用
     4-1 有機分子内包SWCNTの低温Naイオン電池電極特性
     4-2 ヨウ素内包SWCNTを利用した高容量・高電圧の水系二次電池
     4-3 SWCNT分子内包による金属空気電池の空気極電極性能向上

    5.単層カーボンナノチューブの光触媒への応用
     5-1 有機半導体とナノカーボンでつくる太陽光水素生成触媒
     5-2 分子内包SWCNTを利用した太陽光CO2還元触媒
     5-3 水素生成と電池発電を繰り返すHIサイクル

    【質疑応答】



    【第2講】 高品質、量産可能なカーボンナノチューブの電池への実装
    【時間】 13:00-13:45
    【講師】株式会社カーボンフライ 常務執行役員 最高戦略責任者 波多野 充彦 氏

    【講演主旨】
    鋼鉄より強く、アルミより軽い、銅より電気を通すカーボンナノチューブは金属に代わる素材として期待されてきましたが、様々な課題があり、世の中になかなか普及されてこなかった経緯があります。弊社ではそれら課題を克服し、半導体製造の技術を活用し触媒を制御して付着させる技術を確立し、高品質で均一なカーボンナノチューブを大量に生産する設備を開発しました。金属に代わる素材としてカーボンナノチューブの社会実装を進めています。カーボンナノチューブパウダー、フィルム、繊維のリチウムイオンバッテリーをはじめとし応用事例など紹介しつつ、カーボンナノチューブの社会実装を目指す研究開発を進めようとしている企業様との協業の機会を探求いたします。

    【プログラム】
    1.株式会社カーボンフライの概要
    2.カーボンナノチューブについて
    3.カーボンナノチューブ業界の変遷と課題及び課題を克服した弊社製造方法について
    4.アプリケーション応用事例
     4-1 リチウムイオン電池導電助剤
     4-2 樹脂への分散
     4-3 CNT‐CFRP複合プリプレグのモビリティ構造体への応用

    5.カーボンナノチューブ量産設備とビジネスモデルについて
    6.リチウムイオン電池への応用研究

    【質疑応答】

    【キーワード】
    カーボンナノチューブ、カーボンブラック、炭素繊維、リチウムイオンバッテリー、導電助剤、全個体電池、樹脂、機能性樹脂、再生プラスチック、CFRP、軽量化、CO2



    【第3講】 グローバルオープンイノベーションによるFC-CVD 法を用いた超ロングCNTs の開発と応用
    【時間】 14:00-15:15
    【講師】住友化学(株)  経営企画室・研究企画統括 岡本 敏  氏

    【講演主旨】
    当社はグローバルオープンイノベーションを活用し、超ロングCNTのFC-CVD技術を有するベンチャー企業との業務提携を開始した。超ロングCNTはその特徴を生かすことで、従来CNTsが応用されてきた用途に加え、金属代替が可能となる軽量電磁波シールド材や、急加熱が可能なフィルムヒーターなど、従来のCNTとは異なる用途展開が可能である。当日はその開発状況、応用展開などを紹介する。

    【プログラム】
    1. はじめに
    2. グローバルイノベーション
    3. ナノカーボンの魅力と産業上の利用
    4. FC-CVD法によるCNTsの合成
    5. 超ロングCNTsとその応用
    6. おわりに

    【質疑応答】

    【キーワード】
    ナノカーボン/CNT/バッテリー/導電助剤/ケンブリッジ大学/FC-CVD法/超ロングCNTs/電磁波シールド/フィルムヒーター

    【講演ポイント】
    ・当社は超ロングCNTsのFC-CVD技術を有する英国のケンブリッジ大学のスピンオフ会社のQ-Flo社や、イスラエル発のスタートアップ企業であるTortech社との業務提携を開始

    ・超ロングCNTsはFC-CVDを用いることで、一般的なCNTとは異なり、バインダーレスでありながら不織布マットやヤーンといったバルク材料としてCNTsをハンドリングすることができ、この特徴を生かすことで、金属代替が可能となる軽量電磁波シールド材や、急加熱が可能なフィルムヒーターなど、従来のCNTsとは異なる用途展開も可能

    ・安全で安価に製造できる技術のため、CNTsのアプリケーションの大幅な拡大に繋がる

    【習得できる知識】
    ・発明発見の源泉
    ・ナノカーボン・CNTsの基礎・市場
    ・オープンイノベーション
    ・CNTsの製法・FC-CVD法
    ・超ロングCNTsの特徴と用途開発状況



    【第4講】 カーボンナノチューブを用いた次世代電池の開発
    【時間】 15:30-16:45
    【講師】国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ナノチューブ実用化研究センター 主任研究員 周 英 氏

    【講演主旨】
    鋼鉄より強く、アルミより軽い、銅より電気を通すカーボンナノチューブは金属に代わる素材として期待されてきましたが、様々な課題があり、世の中になかなか普及されてこなかった経緯があります。弊社ではそれら課題を克服し、半導体製造の技術を活用し触媒を制御して付着させる技術を確立し、高品質で均一なカーボンナノチューブを大量に生産する設備を開発しました。金属に代わる素材としてカーボンナノチューブの社会実装を進めています。カーボンナノチューブパウダー、フィルム、繊維のリチウムイオンバッテリーをはじめとし応用事例など紹介しつつ、カーボンナノチューブの社会実装を目指す研究開発を進めようとしている企業様との協業の機会を探求いたします。

    【プログラム】
    1.はじめに
    2.カーボンナノチューブ(CNT)とは
     2-1 CNTの構造・物性
     2-2 市販CNTの特徴と分類
     2-3 CNTの応用

    3.CNTの分散
     3-1 CNT分散の基本
     3-2 CNT分散の評価

    4.CNTと現行LIB
     4-1 LIBの研究背景と開発動向
     4-2 CNTの役割と優位性

    5.先進LIBにおける研究事例
     5-1 Li金属負極
     5-2 Si負極

    6.まとめ

    【質疑応答】

    【キーワード】
    リチウムイオン電池、カーボンナノチューブ、導電助剤

    【講演ポイント】
    本講演は、リチウムイオン電池(LIB)において重要な役割を果たす導電助剤として広く使用されているカーボンナノチューブ(CNT)に焦点を当て、その基礎知識、特徴、そしてLIB開発への応用について詳細に解説します。

    【習得できる知識】
    ①CNTの基礎知識と市販CNTの特徴
    ②LIBデバイスにおけるCNTの役割と応用技術
    ③最新の研究事例を通じて、CNTを活用した先進LIBの研究開発動向

    セミナー講師

    第1部  名古屋工業大学  大学院工学研究科  川崎 晋司 氏
    第2部  株式会社カーボンフライ  常務執行役員 最高戦略責任者  波多野 充彦 氏
    第3部  住友化学(株)   経営企画室・研究企画統括  岡本 敏 氏 
    第4部  国立研究開発法人 産業技術総合研究所  ナノチューブ実用化研究センター 主任研究員  周 英 氏

    セミナー受講料

    【1名の場合】60,500円(税込、テキスト費用を含む)
      2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。


     

    受講料

    60,500円(税込)/人

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    開催日時


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    開催場所

    全国

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    キーワード

    炭素系素材   電気化学   電気化学

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