
フュージョン(核融合)エネルギー早期実現の鍵となる技術開発課題
核融合炉の構造、運転方式、およびエネルギー取り出し方法など 基礎からわかりやすく解説します。ご要望の多い「材料技術」についても詳説します。
セミナー趣旨
フュージョンエネルギー(核融合エネルギー)の早期実現にむけて鍵となる関連技術について、炉内機器、特に燃料増殖ブランケットの話題を中心として解説する。まずフュージョンエネルギーの作り方について解説し、主流の炉形式である重水素-三重水素(トリチウム)反応(DT反応)によるトカマク型磁場閉じ込め核融合炉について、その構造、運転方式、およびエネルギー取り出し方法について理解を深めて頂く。その上で、このトカマク型炉を実現するために要する炉内機器に関わる技術について概説し、特に磁場閉じ込めDT核融合炉特有の炉内構造物に関わる技術課題について詳説する。
受講対象・レベル
核融合産業協議会に参加する、または興味がある企業の方
必要な予備知識
大学 工学部学生が有すると期待される材料基礎知識は持っていらっしゃる方を前提としてセミナーを構成します。
習得できる知識
・核融合炉の構造、運転方式、およびエネルギー取り出し方法についての基礎知識
・フュージョンエネルギー早期実現にむけた国内外の動向
・核融合炉実現に要する炉内機器関連技術
・炉内構造物に関わる材料技術の課題
セミナープログラム
1.フュージョンエネルギー(核融合エネルギー)の作り方
(1)核融合反応
(2)炉の性能と形式
(3)トカマク型磁場閉じ込め方式核融合炉の構造
(4)プラズマ運転と事故事象
(5)核融合エネルギーの取り出し方
2.核融合開発の今後の動向について
(1)ITERの状況
(2)国内外の核融合ベンチャーの動向
(3)日本の核融合開発戦略
(4)炉工学リスク
3.炉内構造物に関わる技術
(1)核融合技術マップ
・核融合炉実現に要する技術の全容
(2)ダイバータ・リミター
・ダイバータの役割と構造
・リミターの役割と構造
(3)ブランケット
・ブランケットの構造
・様々なブランケット設計案
・ブランケットの設計課題
4.炉内構造物に関わる材料技術課題
(1)ダイバータ課題
・ダイバータ材料の開発課題
・タングステン
・銅合金
・接合技術
(2)ブランケット構造材料課題
・ブランケット構造材料の開発課題
・低放射化フェライト鋼
・先進構造材料
・接合技術
(3)ブランケット機能材料課題
・ブランケット機能材料の開発課題
・燃料増殖材料
・中性子増倍材料
セミナー講師
量子科学技術研究開発機構 六ヶ所フュージョンエネルギー研究所 ブランケット研究開発部 次長 博士(工学) 谷川 博康 氏
■ご略歴
学部生研究室配属時から、核融合材料研究に従事。博士取得後(旧)日本原子力研究所に所属し、核融合炉内構造材料の
低放射化フェライト鋼F82Hの開発に従事し、特に中性子照射および高エネルギー粒子照射の強度特性および微細組織におよぼす
影響に関する研究に従事してきた。現役職配属後は材料開発研究に加えて燃料増殖ブランケット開発を主導し、
近年では核融合炉内構造物の設計技術の開発にも研究領域を広げている。
■ご専門
・核融合炉構造材料開発
・核融合炉燃料増殖ブランケット開発
・材料照射効果研究
■本テーマ関連学協会でのご活動
日本原子力学会 核融合炉工学部会 副部会長(4月から部会長)
セミナー受講料
1名46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
46,200円(税込)/人