
■本講座の注目ポイント
★再生プラスチックは環境負荷低減の視点から注目されているが、一度使用した素材を再利用するため、不純物の残留や、強度や品質の維持に課題が残る場合も少なくない。この問題解決として、添加剤の活用が有効である。その際の樹脂材料の変質劣化機構と添加剤の作用機構の基礎的な考え方から、工業化されている各種の樹脂材料の特性に対応するリサイクル手法技術の解説、また、最近の添加剤メーカーの再生樹脂用添加剤の紹介まで、再生樹脂材料の設計に関する全体的な理解が進むように本講座は構成されている。
セミナー趣旨
地球温暖化防止や資源使用量削減の要請から、プラスチックのマテリアルリサイクル検討が進められている。再生プラスチックは、回収されたプラスチックを精製し再利用する素材であり、環境負荷低減の視点から注目されているが、一度使用した素材を再利用するため、不純物の残留や、強度や品質の維持に課題が残る場合も少なくない。この問題の解決のために添加剤の活用が有効であり、耐久性や物性を向上させるだけでなく、難燃性や抗菌性といった機能を付加して、付加価値を高めることも可能である。本講座では再生プラスチックに用いる添加剤の選定や効果的な活用について、基礎から応用まで解説し、実用化されている事例も紹介する。
セミナープログラム
1. 高分子材料の品質劣化の機構と対策
1-1. 高分子材料の劣化原因と機構
1-2. 劣化対策としての添加剤の作用
2. 樹脂のマテリアルリサイクルに関わる技術的課題
2-1. 樹脂材料の使用条件と経時劣化
2-2. 回収樹脂中の異物・異材の混入
3. 再生樹脂に対する添加剤の適用
3-1. 酸化防止剤、紫外線吸収剤
(1)回収樹脂中の酸化防止剤濃度低下の影響
(2)再生樹脂への酸化防止剤、紫外線吸収剤の(追加)添加の考え方
(3)再生樹脂の耐久性・対候性の評価
3-2. 滑剤、加工助剤
(1)一般的な滑剤、加工助剤
(2)再生樹脂用に開発された滑剤、加工助剤の例
3-3.難燃剤
(1)一般的な難燃剤
(2)再生樹脂に適用される難燃剤
3-4.抗菌剤
3-5.消臭剤
4. 再生樹脂用途に向けて最近開発された添加剤や処方の実例
4-1. 異種ポリマーの相容化剤
4-2. 樹脂材料と充填剤・バイオマス材との分散改良剤
4-3. ブリード・ブルーム防止剤
5.再生樹脂材料設計の考え方
5-1.水平リサイクル、アップ(グレード)リサイクル、カスケードリサイクル
5-2.対象樹脂の需要量推移および樹脂材料の選別・純度向上の手法
5-3.規制法規の動向との整合化
5-4.LCA的考え方によるケミカルリサイクルとの役割分担
まとめ・質疑応答
【キーワード】
再生樹脂、アップグレード、マテリアルリサイクル、機能性添加剤、難燃剤、消臭剤、抗菌剤
【講演の最大のPRポイント】
樹脂材料の変質劣化機構と添加剤の作用機構の基礎的な考え方から、工業化されている各種の樹脂材料の特性に対応するリサイクル手法技術の解説、また、最近の添加剤メーカーの再生樹脂用添加剤の紹介まで、再生樹脂材料の設計に関する全体的な理解が進むように構成した。
【習得できる知識】
再生樹脂材料の設計、マテリアルリサイクルの考え方、樹脂材料の物性と機能、高分子添加剤の種類と機能
セミナー講師
元住友化学 株式会社AndTech 技術顧問 今井 昭夫 氏
略歴
1973年 住友化学工業(株) (現 住友化学㈱ )入社
新規合成ゴム材料(省燃費タイヤ用S-SBRのポリマー構造設計、製造プラント設計)
の開発、 オレフィン重合触媒(チ―グラーナッタ触媒、メタロセン触媒)の開発、
ポリマーアロイ(TPO,TPV,エンプラアロイ)の開発に従事、
研究グループマネージャーを経て、事業部長、研究所長を歴任
2006年12月 住友化学㈱ 理事・石油化学品研究所長に就任
2011年 3月 同社 退職
2011年 6月 日本エイアンドエル㈱代表取締役社長 就任
2011年4月~ 日本エイアンドエル㈱代表取締役社長 兼 新製品開発グループ統括役員として 機能性樹脂・ゴム 新製品開発を指導。
2014年6月 日本エイアンドエル㈱社長 退任、同社顧問に就く。
この間、 2011年 公益社団法人 高分子学会 フェローに就任
2015年より 日本エイアンドエル退職後、コンサルタント業を開始。
また、公的機関からの要請で、下記を 継続中。
2008年~ 北海道大学大学院 工学研究院 非常勤講師
2011年~ 一般社団法人日本ゴム協会 関西支部、 関西ゴム技術研修所 講師
2016年 (株)AndTech 顧問に就任。国内外の企業、研究機関において、技術指導
事業開発コンサルティング、講演会講師、化学経済誌に著述活動など行う。
現在に至る。
セミナー受講料
【1名の場合】45,100円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
受講料
45,100円(税込)/人
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
13:30 ~
受講料
45,100円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込
開催場所
全国
主催者
キーワード
高分子・樹脂材料 省資源 汚染物質排出抑制技術前に見たセミナー
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
13:30 ~
受講料
45,100円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込
開催場所
全国
主催者
キーワード
高分子・樹脂材料 省資源 汚染物質排出抑制技術関連セミナー
もっと見る関連教材
もっと見る関連記事
もっと見る-
RO膜(逆浸透膜)とは?RO膜による水処理の仕組み、メリット・デメリットをわかりやすく解説
【目次】 水は私たちの生活に欠かせない資源であり、その水質は健康や環境に大きな影響を与えます。近年、世界中で水資源の不足... -
-
プラグインハイブリッド型水素燃料自動車 水素エネルギー社会(その14)
今回は、プラグインハイブリッド型水素燃料自動車に関して、解説します。 【目次】 1. ホンダ 新型水素燃料自動車(... -
トヨタの水素エネルギー戦略 水素エネルギー社会(その13)
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. 東レ ~ F...