ヒューマンエラー(ポカミス)とは、人間が機械を使って作業する場合などで人間が行うべき作業を適切に行わない事により生じるエラーです。ヒューマンエラーはポカミス、またはうっかりミスと言われていますが、特に最近は背景に潜む管理的な要因に着目する必要が生じています。
1. 作業の熟練度不足、教育の不足
・新人に対する教育訓練手順はあるか(内容、期間、合否判定)
・基本作業の教育訓練実施手順はあるか
・定期的にスキルを確認し、合否判定を行う手順はあるか
・基本作業を定義しているか(例:ねじ締め作業、プレス作業、カシメ作業など)
・特殊工程の作業手順書は整備されているか(例:溶接作業、半田付け作業など)
・その製品固有の作業手順書は整備されているか
2. 人間行動に影響を与える外的要因
・作業中断時、再開時の手順は決められているか
・暫定的、臨時的な方法がそのまま定着化していないか
・異常発生時の報告、処置方法の手順は決められているか
・作業場の明るさ、温湿度、騒音、廃煙・廃熱対策などの作業環境は適当か
・治具、補助具が正しく使われているか
・複数のことを同時に行う作業はないか
・細かい作業は拡大鏡を使用しているか
・ポカミス治具、工具を必要に応じて製作しているか
・作業者に対する情報提供、訓練は適切に実施されているか
・初期流動管理は行われているか
3. 組織、システム、風土要因
・指示を出す監督者が複数いないか
b.ルール違反が日常化していないか
・ルールをいつも守らない人がいないか
・ルールを知らずに作業している作業者はいないか
・監督者が、ルール違反に対して厳しい姿勢で臨んでいるか
・監督者がいつも現場から離れており、作業が野放しになっていないか
・作業者、作業状況の問題を見える化しているか
・人の配置、健康状態管理、残業時間管理を行っているか
・日常の管理項目、点検項目を明確にして確認を行っているか
・問題が発生したら、放置せず、すぐに対策を講じているか
・作業方法、作業環境などの改善を日常的に実施しているか