クリティカルパス PERT(その5)

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【PERTの連載目次】

1.スケジュール管理に使われる工程表
2.基本用語と基本ルール
3.作業時刻
4.余裕時間
5.クリティカルパス
6.日程短縮
7.フォローアップ
8.配員計画
9.最小費用による日程計画
10.まとめ及び用語の意味

 

5. クリティカルパス

 
クリティカルパス
図5.1 ネットワークとクリティカルパス
 
 上記のネットワーク(図5.1)において、①の開始結合点から⑥の最終結合点までの各ルートに沿って日数を集計すると次のように5本できます。
 
1) ①→②→③→④→⑥  22日
2) ①→②→③→⑤→⑥  17日
3) ①→②→④→⑥    24日
4) ①→③→④→⑥    16日
5) ①→③→⑤→⑥    11日
 
 この工事に要する最大日数はルート3)の24日になります。つまり、ルート3)に沿った各作業が工期を支配しているわけです。このように各ルートの中で最も長い日数を要するルートをクリティカルパスと呼びます。
 
 ネットワークを組む場合、このようなクリティカルパスになる経路が、必ず1本以上できます。この経路の通算日数が工期を決定しています。期限内に計画を完成させるためには、クリティカルパス上の作業を遅れないように工程管理を行う必要があります。
 
 クリティカルパスは作業工程上、時間的に最も長い経路になるため、作業が順調に進められる限り、クリティカルパスに変動はありません。作業条件の変化等で工程短縮が必要になった時には、この経路上で日数を短縮する必要があります。
 
 また、図5.1の③→⑤の工程で7日間の最大余裕時間を全部使ってしまうと③→⑤→⑥の経路は最大余裕時間=0となり、クリティカルパスになります。このように、クリティカルパスは一定しているものではありません。クリティカルパスの特徴は以下の通りです。
 

【クリティカルパスの特徴】

 
① クリティカルパス上の作業の余裕時間は0となる。
② クリティカルパスは開始点から終了点までの全ての経路の中で最も時間が長い経路である。つまり、
  この経路の時間で工期が決まる。
③ 工程短縮の場合には、この経路の短縮策を検討する。
④ クリティカルパスは必ずしも1本とは限らない。
⑤ クリティカルパス以外の作業でも、余裕時間を消化し...
 

【PERTの連載目次】

1.スケジュール管理に使われる工程表
2.基本用語と基本ルール
3.作業時刻
4.余裕時間
5.クリティカルパス
6.日程短縮
7.フォローアップ
8.配員計画
9.最小費用による日程計画
10.まとめ及び用語の意味

 

5. クリティカルパス

 
クリティカルパス
図5.1 ネットワークとクリティカルパス
 
 上記のネットワーク(図5.1)において、①の開始結合点から⑥の最終結合点までの各ルートに沿って日数を集計すると次のように5本できます。
 
1) ①→②→③→④→⑥  22日
2) ①→②→③→⑤→⑥  17日
3) ①→②→④→⑥    24日
4) ①→③→④→⑥    16日
5) ①→③→⑤→⑥    11日
 
 この工事に要する最大日数はルート3)の24日になります。つまり、ルート3)に沿った各作業が工期を支配しているわけです。このように各ルートの中で最も長い日数を要するルートをクリティカルパスと呼びます。
 
 ネットワークを組む場合、このようなクリティカルパスになる経路が、必ず1本以上できます。この経路の通算日数が工期を決定しています。期限内に計画を完成させるためには、クリティカルパス上の作業を遅れないように工程管理を行う必要があります。
 
 クリティカルパスは作業工程上、時間的に最も長い経路になるため、作業が順調に進められる限り、クリティカルパスに変動はありません。作業条件の変化等で工程短縮が必要になった時には、この経路上で日数を短縮する必要があります。
 
 また、図5.1の③→⑤の工程で7日間の最大余裕時間を全部使ってしまうと③→⑤→⑥の経路は最大余裕時間=0となり、クリティカルパスになります。このように、クリティカルパスは一定しているものではありません。クリティカルパスの特徴は以下の通りです。
 

【クリティカルパスの特徴】

 
① クリティカルパス上の作業の余裕時間は0となる。
② クリティカルパスは開始点から終了点までの全ての経路の中で最も時間が長い経路である。つまり、
  この経路の時間で工期が決まる。
③ 工程短縮の場合には、この経路の短縮策を検討する。
④ クリティカルパスは必ずしも1本とは限らない。
⑤ クリティカルパス以外の作業でも、余裕時間を消化してしまうとクリティカルパスになる。
⑥ ネットワークでは、一般的にクリティカルパスを太線で表す。
 
  

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この記事の著者

粕谷 茂

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