技術士第二次試験受験勉強方法の戦略と戦術を考える

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1. 技術士試験“受験勉強方法の戦略と戦術”とは

 技術士の試験は日本技術士会との戦いと考えることができます。戦いには“戦略と戦術”が必要です。「とにかく勉強しよう」ではなく「戦略と戦術を考えて受験勉強しよう」と考えてください。
 
 受験勉強の時間を有効に使うため、受験勉強方法の戦略と戦術を考えてください。多忙な日々の中で受験勉強の時間を見つけ、その時間を有効に使うことで試験に合格できます。
 

2. 技術士試験勉強方法の戦略と戦術

2.1 選択と集中

 ここで説明する受験勉強方法の戦略とは、“選択と集中”です。「あれも勉強しよう。これも勉強しよう」と考えていると勉強時間が不足します。勉強する内容を絞り込み、絞り込んだ内容を集中的に勉強するのが“選択と集中”です。
 

2.2 絞り込みの方法

 “選択と集中”で重要なことは“選択”です。選択とは、勉強する内容を絞り込むことです。これが、“選択”という戦略に対する戦術です。
 
 “彼を知り、己を知れば、百戦殆うからず”という格言があります。“敵を知り、己を知れば、百回戦っても負けはしない”という意味です。これは、孫子の兵法の中の有名な格言です。ここで説明する絞り込みの方法はこの格言に基づく方法です。以下のステップで勉強する内容を絞り込みます。
 
【ステップ1】過去問を調べ試験問題の出題傾向を確認する(敵を知る)。
【ステップ2】出題傾向に基づき自分の技術力を確認する(己を知る)。
【ステップ3】自分の技術力に基づき勉強すべき内容を絞り込む(勉強すべき内容に優先順位をつける)。
 
 人的資源マネジメント
 

3. ステップ1:敵を知る

3.1 択一式問題

 建設部門での過去8年間の問題を調べると、試験問題に明確な出題傾向があることがわかりました。他部門、例えば、機械部門などでも過去問を調べると出題傾向がわかると思います。
 

3.2 記述式問題

 記述式問題では、どのようなキーワードに関する問題が頻繁に出題されているのか、また、そのキーワードの下でどのような内容が出題されているのかを調べることで出題傾向がわかります。建設部門の「道路」という選択科目では、道路計画に関する問題が頻繁に出題されています。この「道路計画」という主キーワードの下では、「スマートインターチェンジ」や「無電柱化」というような副キーワードの問題が出題されています。
 
 このように、過去問を主キーワード、副キーワードのように分類することで記述式問題での出題傾向がわかります。注)
 
 注):主キーワードおよび副キーワードは自分で考えます。
 

4. ステップ2:己を知る

 ステップ2は、記述式問題が対象です。
 
 過去問を主キーワード、副キーワードのように分類したら過去問の解答を考え、この結果に基づき自分の技術力を確認します。
 
 例えば、「道路計画・スマートインターチェンジ」の問題の解答を考えます。ただし、解答上のキーワードや解答の展開が頭の中に浮かぶかどうかを確認する程度でかまいません。キーワードや解答の展開をノートに書き出すと解答のイメージがはっきりします。
 
 キーワードや解答の展開が頭の中に浮かぶ場合には、「道路計画・スマートインターチェンジ」の問題に解答できる技術力があります。まったく浮かばない場合には、この問題に解答できる技術力が不足しています。ボンヤリとしか浮かばない場合も技術力不足です。
 
 過去問をこのような視点でチェックすれば自分の技術力が確認できます。なお、過去問のチェックの対象期間は5年以上としてください。対象期間が長いほど自分の技術力が明確になります。
 
 人的資源マネジメント
 

5. ステップ3:勉強すべき内容を絞り込む(勉強すべき内容に優先順位をつける)

5.1 択一式問題

 択一式問題では、過去問の出題傾向がわかれば勉強すべき内容が絞り...

1. 技術士試験“受験勉強方法の戦略と戦術”とは

 技術士の試験は日本技術士会との戦いと考えることができます。戦いには“戦略と戦術”が必要です。「とにかく勉強しよう」ではなく「戦略と戦術を考えて受験勉強しよう」と考えてください。
 
 受験勉強の時間を有効に使うため、受験勉強方法の戦略と戦術を考えてください。多忙な日々の中で受験勉強の時間を見つけ、その時間を有効に使うことで試験に合格できます。
 

2. 技術士試験勉強方法の戦略と戦術

2.1 選択と集中

 ここで説明する受験勉強方法の戦略とは、“選択と集中”です。「あれも勉強しよう。これも勉強しよう」と考えていると勉強時間が不足します。勉強する内容を絞り込み、絞り込んだ内容を集中的に勉強するのが“選択と集中”です。
 

2.2 絞り込みの方法

 “選択と集中”で重要なことは“選択”です。選択とは、勉強する内容を絞り込むことです。これが、“選択”という戦略に対する戦術です。
 
 “彼を知り、己を知れば、百戦殆うからず”という格言があります。“敵を知り、己を知れば、百回戦っても負けはしない”という意味です。これは、孫子の兵法の中の有名な格言です。ここで説明する絞り込みの方法はこの格言に基づく方法です。以下のステップで勉強する内容を絞り込みます。
 
【ステップ1】過去問を調べ試験問題の出題傾向を確認する(敵を知る)。
【ステップ2】出題傾向に基づき自分の技術力を確認する(己を知る)。
【ステップ3】自分の技術力に基づき勉強すべき内容を絞り込む(勉強すべき内容に優先順位をつける)。
 
 人的資源マネジメント
 

3. ステップ1:敵を知る

3.1 択一式問題

 建設部門での過去8年間の問題を調べると、試験問題に明確な出題傾向があることがわかりました。他部門、例えば、機械部門などでも過去問を調べると出題傾向がわかると思います。
 

3.2 記述式問題

 記述式問題では、どのようなキーワードに関する問題が頻繁に出題されているのか、また、そのキーワードの下でどのような内容が出題されているのかを調べることで出題傾向がわかります。建設部門の「道路」という選択科目では、道路計画に関する問題が頻繁に出題されています。この「道路計画」という主キーワードの下では、「スマートインターチェンジ」や「無電柱化」というような副キーワードの問題が出題されています。
 
 このように、過去問を主キーワード、副キーワードのように分類することで記述式問題での出題傾向がわかります。注)
 
 注):主キーワードおよび副キーワードは自分で考えます。
 

4. ステップ2:己を知る

 ステップ2は、記述式問題が対象です。
 
 過去問を主キーワード、副キーワードのように分類したら過去問の解答を考え、この結果に基づき自分の技術力を確認します。
 
 例えば、「道路計画・スマートインターチェンジ」の問題の解答を考えます。ただし、解答上のキーワードや解答の展開が頭の中に浮かぶかどうかを確認する程度でかまいません。キーワードや解答の展開をノートに書き出すと解答のイメージがはっきりします。
 
 キーワードや解答の展開が頭の中に浮かぶ場合には、「道路計画・スマートインターチェンジ」の問題に解答できる技術力があります。まったく浮かばない場合には、この問題に解答できる技術力が不足しています。ボンヤリとしか浮かばない場合も技術力不足です。
 
 過去問をこのような視点でチェックすれば自分の技術力が確認できます。なお、過去問のチェックの対象期間は5年以上としてください。対象期間が長いほど自分の技術力が明確になります。
 
 人的資源マネジメント
 

5. ステップ3:勉強すべき内容を絞り込む(勉強すべき内容に優先順位をつける)

5.1 択一式問題

 択一式問題では、過去問の出題傾向がわかれば勉強すべき内容が絞り込めます。例えば、建設部門では、公共工事の品質確保や公共事業のコスト縮減に関する問題などが毎年出題されています。したがって、これらの頻出問題を優先して勉強すればよいことがわかります。
 

5.2 記述式問題

 記述式問題では、ステップ2によって、主キーワード・副キーワードに対して解答するうえでの技術力がある内容と技術力不足の内容に区分できます。これに基づき、勉強すべき内容が絞り込めます。例えば、まず、キーワードや解答の展開がボンヤリとしか浮かばない内容を優先して勉強するなどです。
 

6. 集中して勉強する

 ステップ3で絞り込んだ内容を集中的に勉強します。優先順位の高い内容から順次勉強をします。
 
 “選択と集中”の他にも、「すき間の時間を有効に使う」、「勉強のスケジュールを立てる」などの“戦略”があると思います。受験勉強の時間を有効に使うため、“受験勉強方法の戦略と戦術”を考えてください。
 
 

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この記事の著者

森谷 仁

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!

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