開発テーマの設定プロセス 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その7)
2018-07-10
今回は新規事業・新商品を生み出すためタネとなる「開発テーマ」の設定プロセスについて解説します。
新規事業・新商品のアイディアの源泉となる、情報を可能な限り収集することです。このブログでも何度かご紹介しているとおり、業界や分野を問わず、あらゆるものに興味を持ち、気になった出来事や商品などをメモに残します。
組織の中でシェアしたり、データベースに残すことが有効です。
取集した情報を元にあらゆる角度から見て、アイディアを出し合います。この時に注意するべきことは、批判しないことです。
アイディアを出す「発散」のフェーズは、とにかくタネを広げること、出てきたアイディアとアイディアを組み合わせて、可能性を存分に出し合うことが重要です。そして「収束」のフェーズは、「発散」したアイディアを選定した場合を想定し、その効果と実現性を評価します。
この時、単に評価することだけにとらわれず、更なるアイディアの深掘りをすることも有効です。また、特に気をつけるべきことは、「出来ない」、「やっても無駄」といったネガティブな方向に討議をさせないことです。
ここは、組織職やリーダーがリーダーシップをとって場のコントロールしながら進めてください。
最後に仮説検証です。アイディア収束のフェーズで決めた開発テーマの「候補」をより深く仮説し、検証します。
具体的な開発の進め方や資源、技術的なハードルなどを細かく調査し、検証します。この仮説検証は、一度だけでなく、小さなプロジェクト形式で何度も回すことで新規事業・新商品への確度を徐々に高めことができます。
開発テーマの大きさにもよりますが、会社の資源(人・もの・金)を使う規模に合わせ、複数回の仮説検証を経て開...
発テーマの企画提案を行う方がよい場合もあります。ご自身の組織の性格に合わせて取り組んでください。
次回は、新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その8)新規事業開発には創発的戦略を使うを解説します。