工場をもっと使う 儲かるメーカー改善の急所101項(その34)

3.仕組みを改善する基本

◆ 工場をもっと使う

 私はカイゼンコンサルタントという仕事柄、いろいろな工場を拝見しますが、多くの工場で場所が足りないという困難な状況を訴えられます。

 長年にわたり工場にいると、あらゆることに目が慣れてしまって、工場の建屋をフルに活用し尽くしていると思い込んでしまっていることが多いようです。しかし探してみると工場内で利用できるのに活用されていないスペースはまだまだたくさんあるのです。

 例えば床や壁はどうでしょうか。実は全く手つかずのまま放置されている工場は多いものです。それどころか床はデコボコな上、壁は傷だらけで汚いまま放置されていることもしばしばです。

 床がこの状態なので、台車などに載せたモノが落ちないように注意深く運んでいる様子を見ると、運搬作業をしている人が気の毒になります。注意しながら運ぶというのも作業の一つです。これでは疲れるだけで何の付加価値も生みません。ゼロではないのです、これはマイナスです。 

 床がこれでは生産性も品質も上がらないだろうとお客様は思うでしょう。壁も見た目が悪く暗いのでは新規顧客を取れそうな魅力発信はできません。

 床のデコボコはすぐにセメントで平らに整備し、運搬がスムーズにできるように改善しましょう。また路面には運搬経路や避難経路などを描いて機能性をアピールしましょう。そして壁はプロジェクターを使い各種情報を表示するなどスクリ...

ーンとして活用できるよう、スペースを有効に利用してみるのはいかがでしょうか。

今回の言葉   

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 床や壁も使え。
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「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」

    日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫  

◆関連解説『生産マネジメントとは』

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