Windows11のリリースに合わせて、にわかに、「TPM」「TPM 2.0」というキーワードが注目されていますが、次のような疑問が湧いてきているのが実情ではないでしょうか。
- 「TPM」って何?
- 「TPM 2.0」に対応していないとWindowsを最新化できないの?
今回は、「TPM 2.0」とは何か、そして私たちが対応すべきことは何か、について解説します。この記事を読むことにより、安心してWindows11アップデートにそなえられるようになります。
1. TPMとは:「TPM 2.0」とは何か。
近年、サイバー攻撃が多様化して、データを盗み出すだけでなく、ハードウェアにまで侵入してきてハッキングする攻撃が増えています。これに対して、ハードウェア側でも攻撃を防ぐために用意されているのが、「TPM 2.0」です。「TPM 2.0」はTrusted Platform Moduleの略です。暗号化キーを生成して格納するなど、セキュリティに関連する処理を行うためのモジュールです。形としてはマイクロチップで、既に手元にお持ちのパソコンの場合、元々ついている場合と、ついていない場合があります。マザーボードに直付けするものですので、普段、意識することはありません。
2. TPMとは:「TPM 2.0」の役割
「TPM 2.0」はセキュリティ関連のマイクロチップであることがわかりましたが、具体的には何をするものでしょうか。具体的な例でひとつご説明します。
従来、認証に用いる暗号化キーは、ハードディスクやSSDに格納していました。この場合、万が一ハードディスクやSSDが盗まれた場合、中に格納しているデータを簡単に抜き出されてしまいます。しかし暗号化キーをハードディスクやSSDとは別に「TPM 2.0」に格納しておくことで、簡単にはデータが抜き出せないようにできる、というメリットがあります。
3. TPMとは:Windows11にアップデートするには?
Windows11のリリース時期は、2021年後半が予定されています。この記事を書いている2021年7月時点では、複数の情報があります。「Windows11のアップデートには、「TPM 2.0」が必須である」「Windows11のアップデートには、「TPM 2.0」要件を回避する方法がある」の2種類の情報です。
もちろん、新規にWindows11がインストールされたパソコンを購入する場合には、最初から「TPM 2.0」が搭載されていますので、心配することはありませんが、だいぶ以前に購入したパソコンの場合には、心配です。
【TPM 2.0 : 現時点での対応策】
TPM 2.0 : 対応策1
Windows11のリリースまでは、まだ、時間があります。その間に、「TPM 2.0」に関する情報も変わる可能性がありますすので、マイクロソフト社のリリースに注目しておいてください。
TPM 2.0 : 対応策2
「TPM 2...