◆ 製品データ管理(PDM)とは
製品開発において重要な IT システムの一つに PDM (Product Data Management・製品データ管理)あるいは PLM (Product Lifecycle Management) と呼ばれているものがあります。
PDM(製品データ管理)は、設計から購買、製造まで設計データを共有化する情報システムの事です。現代の設計は基本的にCADなどのデジタルデータで進むために部門間のデータ共有が容易になっており、うまく連携することで非常に合理的、短期間で製造準備の手続きを進める事が可能になっています。
PDMに代表される製品開発業務のIT化をどのように考え、進めるのがよいのかですが、IoTやIndustry4.0の影響から、PDM/PLMの導入や、外部組織とのネットワーク化などを進めているという話を聞くことが多くなっています。これは、そもそも社内がつながっていない、開発関連データの管理オーバーヘッドが増える一方というような課題が放置されているからです。
◆PDM の全体像
PDM 導入に際しては PDM の全体像を次の3点のようにとらえることが重要です。システムを導入するという視点ではなく、開発業務のあるべき姿を設計し、その新しい開発業務を支援するために PDMを活用するという視点を忘れないことです。
- 1.部品、部品表、図面などの開発に関連するデータを整合性保証の上で管理する
- 2.開発に必要となるあるべき仕組みを実装する/支援する
- 3.管理しているデータを活用した開発支援機能を提供する
製品情報管理について、ものづくりドットコム 登録専門家の石橋 良造氏が詳しく解説しています。
【製品データ管理 連載記事】
- 製品データ管理の導入 (その1) PDM/PLMの概要
- 製品データ管理の導入 (その2) 「リンク」で開発を変える
- 製品データ管理の導入 (その3) 部品データを活用した全体最適設計の仕組み
- 製品データ管理の導入 (その4) 部品データを活用した全体最適設計の仕組み
- 製品データ管理の導入 (その5) アセンブリ単位に CAD リンクで作る部品表
- 製品データ管理の導入 (その6) 生産工程標準化による製造性設計と原価の最適化
- 製品データ管理の導入 (その7) 顧客対応や業務効率化が業務の滞留を引き起こす
- 製品データ管理の導入 (その8) データ指向、IT要員育成が製品開発基盤構築のカギ
- 製品データ管理の導入 (その9) データ指向、IT要員育成が製品開発基盤構築のカギ
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