皆様、立場や年齢による経験値で、敬語は使いこなしていらっしゃるでしょう。とはいえ、あえて自分の言葉遣い(敬語)を振り返ってみようという機会も少ないのではないでしょうか。若い世代への生きたマニュアルである大人だからこそ、きちんとした物言いを身につけておきたいものです。
例文で紹介するフレーズは『正解』として強制するものではなく、ご自分の環境によって変化するもと思われます。ビジネスシーン以外でも もちろん使えますので、より良いコミニュケーションの参考や振返りになれば幸いです。今回は、普段のコミニュケーションで用いられる言葉を取上げます。例文の見方は次の要領です。
【シチュエーション】
- ① こんな言い回しをしてしまいがち
- ② 相手をたてたスマートな言い回し
- ③ ポイント
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◆ 普段のコミニュケーションの場面で [ 7例 ]
- (1)上司や先輩の話に相づちを打つとき
- (2)すすめられて断るとき
- (3)手を貸すとき
- (4)御馳走になった時のお礼
- (5)(公共の場など)立っている人に席を譲るとき
- (6)(公共の場など)隣に座るとき
- (7)困っている人に声をかけるとき
(1)上司や先輩の話に相づちを打つとき
①「なるほど・・・」
② はい/そうですか/わかりました
② ´かしこまりました/勉強になりました
③「なるほど」は目上の人が目下の人に感心したときの相づちで、評価しているニュアンスに受け取られてしまいます。部下や後輩にしている言葉を、普段のつもりで ついうっかり上司に使うと危険です。
(2)すすめられて断るとき
①「いいです・・・」
② いいえ、けっこうです。
② ´ありがとうございます。
③ 相手に何かすすめられたら、「はい」か「いいえ」の言葉で意志をはっきり伝えましょう。気を遣っているつもりで「大丈夫ですよ」も意志が見えません。かえって相手に気を遣わせてしまいますね。
(3)手を貸すとき
①「やりましょうか?・・・」
② よろしければ、お手伝いいたしましょうか?
② ´なにかお手伝いできることはありませんか?
③「やりましょうか?」と言われて自分はどうか。自らすすんで協力を申し出る。そんな気持ちからの言葉とわかるとお願いしやすいですね。
(4)御馳走になった時のお礼
①「すみません・・・」
② ごちそうさまでした。とてもおいしくいただきました。
② ´昨日(さくじつ)はありがとうございました。
③ お礼や、感謝の気持を表すときは、具体的な言葉で表明しましょう。自分の気持ちが相手に伝わらないのは残念です。
(5)(公共の場など)立っている人に席を譲るとき
①「座りますか?」
② よろしければ、どうぞおかけください。
② ´よろしかったら、どうぞお座りください。
③ 最近よく見かける場面で、微笑ましくなります。ゆずられたかたは、ちゃんとお礼をしたい気持ちになっているので、恥ずかしくても顔を見ながらゆっくりと伝えると相互尊重がしっかり交わされます。
(6)(公共の場など)隣に座るとき
①「ここいいですか?・・・」
② こちらのお席、空いていますか?
② ´「どうぞ」といわれたら恐れ入ります。
③ カフェや映画館、二人シートの新幹線など使う場面は多いです。空席と分かっていても一言あると感じが良いです。自分が座って先にいたかたを居心地悪くさせてしまうのは避けたいものです。
(7)困っている人に声をかけるとき
①「どうかしましたか?・・・」
② どうかなさいましたか?
② ´なにかお困りでしょうか?
③「どうかいたしましたか?」には、「何か不都合が発生しましたか?」というニ...