今回は、研修効果を出す組織についておはなしします。研修効果を最大にするノウハウがここにあります。
【目次】
1. 研修成果の出る組織と出ない組織
2. 研修効果を高める方法
3. 脳を活性化する
1. 研修成果の出る組織と出ない組織
社内研修の効果を最大に活かし、経営パフォーマンスに寄与することは、人事戦略をや人財投資をする上でも大切な考え方です。ところが、時間をかけて投資をしても、成果の出る組織と出ない組織に分かれます。同じ研修プログラムを展開したのに、成果が大きく違ってしまうのです。
この2つの組織の違いは、いったい何なのでしょう?
学習力を育てなければ、研修の意味がないということです。そもそも学習力とは、次の意識や意欲の集合体をさします。
- 知識を得ようとする力
- 技能を得ようとする力
- 課題に解決に挑もうとする力
- 継続する力
- 柔軟に対応する力
これらが有機的につながることで、学習力が形成されます。この力が高いと自らを評価し、学習効果を実感する力も養えます。またコミュニケーション力にも長け、高い説明力と説得力も保持しています。そしてこの能力は「個人」としてではなく「組織」として維持向上させなければなりません。
2. 研修効果を高める方法
お客様から「問題解決訓練を展開して欲しい」といったご依頼をよく頂きます。そして、この訓練を開催し、その後について追跡調査をしてみると、次の2つのパターンに分かれます。
- ①問題や課題へのアプローチ方法に変化が起き、新たな視線や気付きを得ている。
- ②問題や課題へのアプローチ方法に変化がなく、過去の経験と知識で問題解決している。
問題解決訓練では、新しい視点で問題を捉えることと、新たな気付きを得る能力を伸ばすよう、進めていきます。
①のパターンでは、その教育訓練効果が出ています。しかし、②のパターンでは、今までと同じ視点や意識を持って問題に挑んでおり、教育効果を得られていません。
長年、研修講師を続けていると、なんとか①のパターンに繋げたいと思うのですが、正直言って②のパターンもあります。経験値からなのですが、①と②のパターンは、1:1の割合です。では、どのようにすれば、研修効果を高めることができるのでしょうか?
私が研修講師を担当させて頂くとき、お客様とお打合せをさせて頂きながら、次の項目を研修前に開催させて頂きます。
それは、研修生同士の良好なコミュニケーションの取り方、協力のしかた、協調のしかた、心理的安全性の確保などについて、1日かけて高めます。具体的には、マインドマップ法というノートの取り方を学んで、情報整理術を身に付けて頂きます。
3. 脳を活性化する
マインドマップは、情報を体系的に整理し、視覚・読解...