1.「書き方の3原則」と「6つのルールと18の書き方」の習得が条件
技術文書を書く面白さを知り技術文書を工夫して書くための条件は「内容が明確に伝わる技術文書の書き方の3原則注1)」と「6つのルールと18の書き方注2)」の習得です。なお、日々のオンザジョブトレーニングでこれらが習得できます注3)。
注1):「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その2)」を参照
注2):「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その9)から(その11)」を参照
注3):「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その36)から(その41)」を参照
2. なぜ「技術文書を書くことが面白い」と思うのか
「内容が明確に伝わる技術文書の書き方の3原則と6つのルールと18の書き方を使ってどのように書いたら読み手に内容が明確に伝わる技術文書を書くことができるか?」と考え「書き方の3原則と6つのルールと18の書き方」を駆使して技術文書を工夫して書くことから「技術文書を書くことが面白い」と思うようになります。「読み手の存在」および「技術文書を工夫して書く」ということが「技術文書を書くことが面白い」という意識につながります。
読み手のことを無視し、書き手の立場(書き手の考え)で書いても「技術文書を工夫して書こう」と思いません。つまり「技術文書を書くことが面白い」と思いません。読み手のことを考えないで頭の中にあることを技術文書として単に書き出すだけだからです。
3. 読み手の存在の認識が重要
例えば、頭の中にある以下『 』内のような内容をメールで上司(読み手)に送ることを考えます。
『昨日のA社での打ち合わせの結果、○○業務に関する報告書の内容を10月5日(金)の13時にA社で説明する。○○業務に関する報告書は完成。現在、A社での説明時に使う報告書の概要版を作成中。明日にはこの作業が終わる。また、現場調査の件は、現在、B社とその日時について調整中。今週末までにB社の佐藤係長からB社の希望日時がメールで送られてくる予定。』
読み手(上司)の存在が認識できると「どのように書いたら頭の中にある内容が読み手(上司)に明確に伝わるか?」と考えます。そこで「6つのルールと18の書き方をどのように使って書いたら内容が明確に伝わるか?」と考え、6つのルールと18の書き方を駆使して内容が明確に伝わるようにメールを工夫して書きます。
その結果「書き方6:かたまりに分けて書く(見出しを付ける)」と「書き方10:強調して書く」を組み合わせて書くことで注4)、以下『 』内のような、内容が明確に伝わるメールを書くことができます。
『■A社との打ち合わせの件
昨日のA社での打ち合わせの結果、○○業務に関する報告書の内容を10月5日(金)の13時にA社で説明することになりました。
■報告書作成の進捗状況
○○業務に関する報告書は完成しています。現在、A社での説明時に使う報告書の概要版を作成しています。明日にはこの作業が終わります。
■現場調査の件
現場調査の件は、現在、B社とその日時について調整中です。今週末までにB社の佐藤係長からB社の希望日時がメールで送られてくる予定です。』
読み手の存在を認識することで「技術文書を工夫して書こう」という意識になります。「技術文書を工夫して書こう」という意識が「技術文書を書くことが面白い」という考えにつながります。すなわち、内容が明確に伝わる技術文書を書くうえで読み手の存在の認識...