「なぜなぜ分析」で答えに詰まった時にすることは

 
なぜなぜ分析」は「なぜ」とそれに対する答えを繰り返し出すことで、問題の原因を導き出す分析手法です。しかし、実際に「なぜなぜ分析」を行っていると、どうしても途中で答えに詰まってしまい、そこから先へ進まないという場合があります。
そのような時は以下の内容に注意してみてください。

 

【目次】

       

    1.その「なぜ」の文章が曖昧な表現になっていないか

     曖昧(あいまい)な表現として挙げられるものとして、例えば「~不足」や「思い込み」といったものがあります。こういった表現は曖昧、つまり解釈の範囲が広過ぎて様々な受け止め方が出来るため、正しい原因の追究を阻害し、誤っ...

    た方向に答えを導き出しかねません。 

     では、答えに詰まった場合、具体的にどのようにすれば良いのでしょうか?
       

    2.他の表現に言い替えてみる

     「~不足」の場合を考えてみると、例えば「確認不足」という表現の場合、次の4通りに言い方を替える事ができます。

      • 「確認しなかった」
      • 「確認できなかった」
      • 「確認を忘れた」
      • 「確認することを知らなかった」

     「確認すること」を分かっていながら敢えて確認しなかったのか、「確認すること」は分かっていたが、何らかの事情で確認できなかったのか、「確認すること」を忘れていたのか、そもそも「確認すること」自体知らなかったのか、といった事が考えられます。このようにすると「なぜ」の答えはどれが一番当てはまるか考えやすくなります。

      • 「確認しなかった」のは「故意」なのか?
      • 「確認できなかった」のは、どのような「背景」があるのか?
      • 「確認を忘れた」のは「確認方法」がどうだったのか?
      • 「確認することを知らなかった」のは「指示」や「教育」がどのようになっていたのか?

     このように問えば、何が原因だったのかが見えてきます。

      同様に「思い込み」も「事実と本人の認識との差異」といえますので、「思い違い」「勘違い」「間違った認識・理解」といった言い替えができます。

     言い方が一つ違うだけで、後に続く答えも変わってきますので、「問題」を「曖昧」ではなく、より「具体的」に表現し、事象の本質を掴むことが重要なのです。 

    図1「確認不足」の言い替え例

    ↓ 続きを読むには・・・

    新規会員登録


    この記事の著者