効率が上がる冶具づくりとは

更新日

投稿日

 
 私が金型メーカーや機械加工業で働く若手の皆さんに感じることの一つが、「冶具づくりを会得しよう」です。
 
 今でこそ、多くのメーカーから冶具や小道具が市販されており、それらを使うことで、仕事の効率の個人差を軽減することができる時代になりましたが、この冶具づくりこそ、かつての加工職人が得意とする技術でした。
 
 この冶具づくりは、答えのない世界で、まさにアイデア次第でいくらでも仕事の効率性は上がっていきます。ただし、マシニングセンターなどを使う同じ機械加工業においても、大ロット加工を行うメーカーと、一品モノなど小ロット加工を行うメーカーでは、冶具に求めるものも変わってきます。
 
 例えば、ある程度大きなロットの加工を行うメーカーでは、クランプ作業がワンタッチで済むような段取り性などが重視されますが、金型メーカーなどの一品モノ加工においては、
 
  • 複数の機械加工工程を集約するための冶具
  • バイスなど通常の締め付け具ではクランプできない異形ワークを掴むための冶具
  • 傾斜面に加工を行うための冶具
 
 などが、用いられています。
 
 さて話を戻しますが、こうしたアイデア勝負になる冶具づくりこそ、最近の若手加工者が苦手としている分野だと感じています。ですから、何か不自由があったり、前述したような複数の機械加工を集約できるような何かアイデアがあれば、ぜひ冶具を考案し、積極的に使ってもらいたいと思います。
 
 私が現役でマシニング加工を行っていたときに重宝したのが、下の写真にある正直台です。
 
 生産マネジメント
 
 これを使うことで、下図のように、ワーク上面の3D形状加工のついでに、側面外周の輪郭加工を行うことができます。
 
生産マネジメント 
 
 この方法を採用してから、ずいぶんとワイヤーカット加工を減らすことができました。
 
 もちろん、自社部品であれば設計上で意図的に裏からのタップを配置しておくか、他社部品を加工受託するときで、ワーク裏面にタップがないときは、捨てタップの許可をもらうなどの配慮が必要になります。
 
 この正直台を使う前は、プレートによる冶具板にワークを張り付けてクランプしていましたが、タップのピッチが変わるたびに、プレートの取付穴を加工し直す必要があったり、そもそも側面のプロファイル加工ができないなどの制約がありました。
 
 これはほんの一例ですが...
 
 私が金型メーカーや機械加工業で働く若手の皆さんに感じることの一つが、「冶具づくりを会得しよう」です。
 
 今でこそ、多くのメーカーから冶具や小道具が市販されており、それらを使うことで、仕事の効率の個人差を軽減することができる時代になりましたが、この冶具づくりこそ、かつての加工職人が得意とする技術でした。
 
 この冶具づくりは、答えのない世界で、まさにアイデア次第でいくらでも仕事の効率性は上がっていきます。ただし、マシニングセンターなどを使う同じ機械加工業においても、大ロット加工を行うメーカーと、一品モノなど小ロット加工を行うメーカーでは、冶具に求めるものも変わってきます。
 
 例えば、ある程度大きなロットの加工を行うメーカーでは、クランプ作業がワンタッチで済むような段取り性などが重視されますが、金型メーカーなどの一品モノ加工においては、
 
  • 複数の機械加工工程を集約するための冶具
  • バイスなど通常の締め付け具ではクランプできない異形ワークを掴むための冶具
  • 傾斜面に加工を行うための冶具
 
 などが、用いられています。
 
 さて話を戻しますが、こうしたアイデア勝負になる冶具づくりこそ、最近の若手加工者が苦手としている分野だと感じています。ですから、何か不自由があったり、前述したような複数の機械加工を集約できるような何かアイデアがあれば、ぜひ冶具を考案し、積極的に使ってもらいたいと思います。
 
 私が現役でマシニング加工を行っていたときに重宝したのが、下の写真にある正直台です。
 
 生産マネジメント
 
 これを使うことで、下図のように、ワーク上面の3D形状加工のついでに、側面外周の輪郭加工を行うことができます。
 
生産マネジメント 
 
 この方法を採用してから、ずいぶんとワイヤーカット加工を減らすことができました。
 
 もちろん、自社部品であれば設計上で意図的に裏からのタップを配置しておくか、他社部品を加工受託するときで、ワーク裏面にタップがないときは、捨てタップの許可をもらうなどの配慮が必要になります。
 
 この正直台を使う前は、プレートによる冶具板にワークを張り付けてクランプしていましたが、タップのピッチが変わるたびに、プレートの取付穴を加工し直す必要があったり、そもそも側面のプロファイル加工ができないなどの制約がありました。
 
 これはほんの一例ですが、アイデア次第で、前述した「複数の機械加工を集約する」ことができる冶具を考案することができれば、その分の段取り時間を削減することができ、製造原価を下げ、リードタイムも削減することができます。
 
 これこそ、社内で評価を受けるべき改善活動の一つだと思います。ぜひ、効率の上がる冶具づくりを会得しましょう。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

村上 英樹

金型・部品加工業専門コンサルティングです!販路開拓・生産改善・外注費削減の3つを支援するトライアングル支援パッケージ、技術を起点とする新しい経営コンサルタント

金型・部品加工業専門コンサルティングです!販路開拓・生産改善・外注費削減の3つを支援するトライアングル支援パッケージ、技術を起点とする新しい経営コンサルタント


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
設計改善 儲かるメーカー改善の急所101項(その65)

  6、強いモノづくり ◆ 設計改善  現場改善はもちろん重要です。しかし現場改善をする必要がないくらい「楽に良いモノが作れる設計」を...

  6、強いモノづくり ◆ 設計改善  現場改善はもちろん重要です。しかし現場改善をする必要がないくらい「楽に良いモノが作れる設計」を...


新規開拓のどこを見ればよいか 中国工場の品質改善(その65)

 前回のその64に続いて解説します。 【第4章】中国新規取引先選定のポイント ◆ 新規開拓・工場のどこを見ればよいか  ここでは新規開拓で工場を...

 前回のその64に続いて解説します。 【第4章】中国新規取引先選定のポイント ◆ 新規開拓・工場のどこを見ればよいか  ここでは新規開拓で工場を...


清掃・清潔の基準 儲かるメーカー改善の急所101項(その16)

2.モノづくり〈現場改善の基本〉 ◆ 清掃・清潔の基準  清掃や清潔のレベルは会社によって様々です。帰り間際の掃き掃除くらいしかしない工場もあれば...

2.モノづくり〈現場改善の基本〉 ◆ 清掃・清潔の基準  清掃や清潔のレベルは会社によって様々です。帰り間際の掃き掃除くらいしかしない工場もあれば...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
中国での工場立ち上げ事例

1. 失敗例  1998年、ある中堅の機械部品会社が、中国で工場を立ち上げることとなりました。国内ならまだしも、言葉や文化、法制度等の異なる国でもの造り...

1. 失敗例  1998年、ある中堅の機械部品会社が、中国で工場を立ち上げることとなりました。国内ならまだしも、言葉や文化、法制度等の異なる国でもの造り...


「生産性向上」には二つ意味がある

        コンサルティングをしていますと一般用語と企業会計用語で意味が違うものがあります。この違いに気付かずに改善活動すると現場は混乱します。...

        コンサルティングをしていますと一般用語と企業会計用語で意味が違うものがあります。この違いに気付かずに改善活動すると現場は混乱します。...


現場情報自動収集により現場マネジメントの壁を崩すとは

        今回は、中小製造業を対象として、現場マネジメントの壁と現場情報自動収集の意義について解説しま...

        今回は、中小製造業を対象として、現場マネジメントの壁と現場情報自動収集の意義について解説しま...