技術者の逆襲:イノベーションの必要性とは

投稿日

 イノベーション

◆ 現場からのイノベーション

 最近、様々な場所でイノベーションという言葉を聞きます。普通の技術者にとって、イノベーションは技術革新や技術によって新しいものを生み出すことのようなイメージがあると思います。

 そしてイノベーションを生み出した有名人としてAppleの創業者のスティーブ・ジョブスさんや、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグさん、あるいはTESLAのイーロン・マスクさん、日本だと青色LEDの中村修二さんのような新しくって、革新的な商品を生み出した方々を想像すると思います。

 このような有名人やスゴイ技術を発明した人のみがイノベーションを生み出しているわけではなく、一人ひとりのレベルでイノベーションというのはできるのではないかと思っています。

 

 一人ひとりのレベルでのイノベーションは何故必要なのでしょうか?

 総務省の通商白書では、「内需を刺激するには魅力的な製品・サービスが新たに提供されることも効果的である。その意味でもイノベーションの追求、結果として生産性向上を図ることは重要である」、「日本の将来は他国には真似のできない世界最高品質の商品やサービス(ナンバーワン)、独創的で個性的な商品やサービス(オンリーワン)を常に生み出せるかどうかにかかっている」とあります。

 また、中小企業白書2009年版では、「研究開発費が売上高に占める割合が高い企業(中小製造業)ほど、営業利益率も高い傾向にある」、「イノベーションを実現し、売上高に占める新製品の比率が一定程度高い中小企業ほど、売上高が増収傾向にある」とあります。

 

 すなわち、新しい商品やサービスを生み出すこと(イノベーションにより)、結果とし...

 イノベーション

◆ 現場からのイノベーション

 最近、様々な場所でイノベーションという言葉を聞きます。普通の技術者にとって、イノベーションは技術革新や技術によって新しいものを生み出すことのようなイメージがあると思います。

 そしてイノベーションを生み出した有名人としてAppleの創業者のスティーブ・ジョブスさんや、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグさん、あるいはTESLAのイーロン・マスクさん、日本だと青色LEDの中村修二さんのような新しくって、革新的な商品を生み出した方々を想像すると思います。

 このような有名人やスゴイ技術を発明した人のみがイノベーションを生み出しているわけではなく、一人ひとりのレベルでイノベーションというのはできるのではないかと思っています。

 

 一人ひとりのレベルでのイノベーションは何故必要なのでしょうか?

 総務省の通商白書では、「内需を刺激するには魅力的な製品・サービスが新たに提供されることも効果的である。その意味でもイノベーションの追求、結果として生産性向上を図ることは重要である」、「日本の将来は他国には真似のできない世界最高品質の商品やサービス(ナンバーワン)、独創的で個性的な商品やサービス(オンリーワン)を常に生み出せるかどうかにかかっている」とあります。

 また、中小企業白書2009年版では、「研究開発費が売上高に占める割合が高い企業(中小製造業)ほど、営業利益率も高い傾向にある」、「イノベーションを実現し、売上高に占める新製品の比率が一定程度高い中小企業ほど、売上高が増収傾向にある」とあります。

 

 すなわち、新しい商品やサービスを生み出すこと(イノベーションにより)、結果としてその企業の利益を増やしていくことにつながると考えられます。

 せっかく新しいモノを開発するのであれば、技術者/開発者の思い、自身の役割が発揮できるようなテーマを見出して、貢献できるのが良いと思っています。うまく社会や会社に貢献できるように考えていきましょう。

 次回は、イノベーションの源泉と結果である、特許からわかることとについて、解説します。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

藤井 隆満

基礎研究から商品化まで一直線の開発。 目指す市場と技術のマッチング、知財戦略、バリューチェーンをどうするかということを論理的に考え、開発を加速させましょう。

基礎研究から商品化まで一直線の開発。 目指す市場と技術のマッチング、知財戦略、バリューチェーンをどうするかということを論理的に考え、開発を加速させましょう。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
改革をやりきる秘訣とは~技術企業の高収益化:実践的な技術戦略の立て方(その15)

【目次】 ◆ 両利きの経営に成功する最初で最後の一手 今回は、両利きの経営に成功する最初で最後の一手とはを解説します。 &nbs...

【目次】 ◆ 両利きの経営に成功する最初で最後の一手 今回は、両利きの経営に成功する最初で最後の一手とはを解説します。 &nbs...


体感 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その160)

    これまで五感を一つ一つとりあげ、それぞれの感覚のイノベーション創出における意義と、そこに向けての強化の方法について解説...

    これまで五感を一つ一つとりあげ、それぞれの感覚のイノベーション創出における意義と、そこに向けての強化の方法について解説...


開発初期の戦略には言語化することが大切 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その5)

         「 新規事業・新商品を開発するにあたって、絶対に『戦略』が必要です 」とお話しす...

         「 新規事業・新商品を開発するにあたって、絶対に『戦略』が必要です 」とお話しす...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
システム設計2 プロジェクト管理の仕組み (その34)

 前回でシステム設計の位置づけが明確になったと思いますので、次に、多くの開発現場で起きているシステム設計の問題について考えてみたいと思います。次のようなこ...

 前回でシステム設計の位置づけが明確になったと思いますので、次に、多くの開発現場で起きているシステム設計の問題について考えてみたいと思います。次のようなこ...


マトリクス体制での品質保証1 プロジェクト管理の仕組み (その30)

 適切な品質管理を実施できるような仕組みを構築し、運用することが品質保証であることを前回説明しました。品質管理を正しく実施するポイントは、製品(ここではサ...

 適切な品質管理を実施できるような仕組みを構築し、運用することが品質保証であることを前回説明しました。品質管理を正しく実施するポイントは、製品(ここではサ...


成功体験が重荷となる製品開発プロセス(その2)

◆ 解決策    成功体験が重荷となる製品開発プロセス(その1:現状の課題)では、スマートフォンで起きていることを例にして、従来の組み込みソ...

◆ 解決策    成功体験が重荷となる製品開発プロセス(その1:現状の課題)では、スマートフォンで起きていることを例にして、従来の組み込みソ...