「ものの流れ」の改善とは 物流における作業・工程改善(その2)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

◆ ものづくり改善に学ぶ

 今まで何気なくやってきた「その作業」が本当に必要なのかを考えてみる必要があります。前回もお話しましたがその業務を止めてみるという発想は改善に当たっては大変重要です。今行っている作業のプロセスを改善する「作業改善」のネタは日頃何気なく行っている作業の中に含まれているのです。

 例えばポリ袋梱包作業を実施した際、ホチキス止めを2箇所行っていたとします。しかしそのホチキス止めは本当に必要でしょうか。必要だとしても1箇所に減らせないでしょうか。

 物流はものを動かすことを業としていますが、こういった「ものの流れ」を改善することはどちらかというと工程改善に含まれます。つまり物流は常に作業改善と工程改善のオポチュニティ(機会・好機)があることになるわけです。まず作業改善を行い、次に工程改善に移行するケースが多い気がします。

 日本での改善といえば「ものづくり」の改善ですね。工場での改善は世界の逸品です。工場の中にも物流はありますし、物流の出来不出来で生産の効率も変わってきます。その意味で物流が改善しなければならない機会は多々あるものと思われます。

 物流センターであれば「ものの置き方」は改善余地が多いのではないでしょうか。ピッキング場のレイアウトも間延びしたものになっていないでしょうか。ピッキング時に取り出しにくい荷姿になっている場合はパッケージングを変更することで時間短縮につながります。

 複数の得意先に同じ製品をピッキングして出荷しているのであれば集中ピッキングを行い、得意先別に仕分けを行った方が効率が良い場合があります。今得意先別...

サプライチェーンマネジメント

◆ ものづくり改善に学ぶ

 今まで何気なくやってきた「その作業」が本当に必要なのかを考えてみる必要があります。前回もお話しましたがその業務を止めてみるという発想は改善に当たっては大変重要です。今行っている作業のプロセスを改善する「作業改善」のネタは日頃何気なく行っている作業の中に含まれているのです。

 例えばポリ袋梱包作業を実施した際、ホチキス止めを2箇所行っていたとします。しかしそのホチキス止めは本当に必要でしょうか。必要だとしても1箇所に減らせないでしょうか。

 物流はものを動かすことを業としていますが、こういった「ものの流れ」を改善することはどちらかというと工程改善に含まれます。つまり物流は常に作業改善と工程改善のオポチュニティ(機会・好機)があることになるわけです。まず作業改善を行い、次に工程改善に移行するケースが多い気がします。

 日本での改善といえば「ものづくり」の改善ですね。工場での改善は世界の逸品です。工場の中にも物流はありますし、物流の出来不出来で生産の効率も変わってきます。その意味で物流が改善しなければならない機会は多々あるものと思われます。

 物流センターであれば「ものの置き方」は改善余地が多いのではないでしょうか。ピッキング場のレイアウトも間延びしたものになっていないでしょうか。ピッキング時に取り出しにくい荷姿になっている場合はパッケージングを変更することで時間短縮につながります。

 複数の得意先に同じ製品をピッキングして出荷しているのであれば集中ピッキングを行い、得意先別に仕分けを行った方が効率が良い場合があります。今得意先別ピッキングを実施しているのであれば、そのやり方を変えることでピッキング効率が変わることはざらにあるのです。

 ピッキング時のオーダー確認でかかった時間、物流品質不良で発生した余分なコスト、得意先への配送が間に合わず使ってしまった特急便費用…など。このようなことを確認していくことで作業や工程改善のネタが見つかるのです。

 次回に続きます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
サプライチェーンマネジメントの最終目標とは

 サプライチェーンマネジメントは、企業のキャッシュフローのスピードを上げて、企業の生命力を強くすることが最終目標です。血液の流れが円滑であることが生命力の...

 サプライチェーンマネジメントは、企業のキャッシュフローのスピードを上げて、企業の生命力を強くすることが最終目標です。血液の流れが円滑であることが生命力の...


SCMの生産性を見える化して改善する方法、生産性を評価できるKPIで見える化

  実は、生産性の観点からのSCMの見直しはほとんど白紙状態です。今回は、生産性を評価できるKPIで見える化し生産性を劇的に向上させる方法...

  実は、生産性の観点からのSCMの見直しはほとんど白紙状態です。今回は、生産性を評価できるKPIで見える化し生産性を劇的に向上させる方法...


物流不良撲滅 物流品質の向上 (その5)

1.物流現場マネジメントによる品質管理の実践  前回の第4回に続いて解説します。工場では製造部門ではきっちりとした標準作業書が作成され、監督者による...

1.物流現場マネジメントによる品質管理の実践  前回の第4回に続いて解説します。工場では製造部門ではきっちりとした標準作業書が作成され、監督者による...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
常に改善を行ってきたかどうか 物流側からの情報発信の重要性(その1)

  ◆ 今の状況の要因は自社で作り出している  突然、物流サイドから「この価格では対応できない」とか「トラックが走れなくなる」といった愚...

  ◆ 今の状況の要因は自社で作り出している  突然、物流サイドから「この価格では対応できない」とか「トラックが走れなくなる」といった愚...


物流リスクマネジメント

1. 労働災害リスク  ビジネス界では常にさまざまなリスクを考慮しながら経営を実行しています。経営はリスクと裏腹ともいえるでしょう。物流も例外ではあ...

1. 労働災害リスク  ビジネス界では常にさまざまなリスクを考慮しながら経営を実行しています。経営はリスクと裏腹ともいえるでしょう。物流も例外ではあ...


物流にはすべての活動の結果が表れる 物流側からの情報発信の重要性(その3)

  ◆ 構内で滞留するトラック  朝積み込みに行ったものの、荷主の構内で待たされて出発が夕方になったというとんでもない話もあるようですが...

  ◆ 構内で滞留するトラック  朝積み込みに行ったものの、荷主の構内で待たされて出発が夕方になったというとんでもない話もあるようですが...