在庫管理の当事者として頼れる物流業へ 物流業と在庫管理(その3)

更新日

投稿日

サプライチェーンマネジメント

◆ 場所を縮めて在庫削減

 荷主から在庫削減のアドバイス要請があったらまず「場所」から考えてみましょう。

 たとえば調達品の買いすぎによる在庫を防ぐ方法を「場所」の観点から確認します。そのために最初に行うことはその調達品を置く場所を決めます。「場所があると保有してしまう」傾向があることは事実ですから、逆転の発想で行きましょう。つまり「場所の制約」をかけることです。

 まずそのロケーションの面積を決めます。もちろんロケーション以外の場所に置くことは厳禁とします。つまりそこに置ける分しか買ってはいけない、というルールを設けます。できれば調達管理も併せて行うと効果が倍増します。つまりロケーションから減った分だけ発注するという方法をルール化するのです。

 生産についても同様で、工場内に加工完成品置場を設定します。そして完成品置き場に置くことのできる分しか作ってはならないというルールを設定するのです。このロケーションに台車を置き、それが次工程に引き取られたらその分だけ生産するという生産管理を確立します。

 置き場所が無いということで物流が怒られることがあります。それは置き場所のルールがはっきりしていないことが原因と考えられませんでしょうか。

 「ものを買いすぎたから置き場所が無い」、「つくり過ぎだから置き場所が無い」ということではないでしょうか。

 要は在庫量と場所の問題なのです。場所は制約条件ですからその範囲に置ききれないような在庫を持ってはいけないのです。

 また生産では場所だけではなく「容器」で規制することも効果的です。先ほ...

サプライチェーンマネジメント

◆ 場所を縮めて在庫削減

 荷主から在庫削減のアドバイス要請があったらまず「場所」から考えてみましょう。

 たとえば調達品の買いすぎによる在庫を防ぐ方法を「場所」の観点から確認します。そのために最初に行うことはその調達品を置く場所を決めます。「場所があると保有してしまう」傾向があることは事実ですから、逆転の発想で行きましょう。つまり「場所の制約」をかけることです。

 まずそのロケーションの面積を決めます。もちろんロケーション以外の場所に置くことは厳禁とします。つまりそこに置ける分しか買ってはいけない、というルールを設けます。できれば調達管理も併せて行うと効果が倍増します。つまりロケーションから減った分だけ発注するという方法をルール化するのです。

 生産についても同様で、工場内に加工完成品置場を設定します。そして完成品置き場に置くことのできる分しか作ってはならないというルールを設定するのです。このロケーションに台車を置き、それが次工程に引き取られたらその分だけ生産するという生産管理を確立します。

 置き場所が無いということで物流が怒られることがあります。それは置き場所のルールがはっきりしていないことが原因と考えられませんでしょうか。

 「ものを買いすぎたから置き場所が無い」、「つくり過ぎだから置き場所が無い」ということではないでしょうか。

 要は在庫量と場所の問題なのです。場所は制約条件ですからその範囲に置ききれないような在庫を持ってはいけないのです。

 また生産では場所だけではなく「容器」で規制することも効果的です。先ほどの事例でいけば「台車」です。それが無いと作れなくなりますから、容器や台車の量を決めてしまうことも必要以上の在庫を制限することに役立つでしょう。

 物流は常にものを動かしていますので必要在庫量を体感しています。したがって在庫管理に向けてのアイデアは出てくるのではないでしょうか。ぜひ「在庫管理の当事者」として頼れる物流業であって欲しいと思います。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
海外工場支援者のための「物流指導7つ道具」(その7)

第7回 道具5「物流評価シート」(上) 前回のその6に続いて解説します。 ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.物流評価の目的を理解し...

第7回 道具5「物流評価シート」(上) 前回のその6に続いて解説します。 ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.物流評価の目的を理解し...


サプライチェーンにおけるリードタイム短縮の方策

1.情報共有とチームワークによる同期化  危機感や目標の共有が、キャッシュの回転スピードを上げます。 サプライチェーンの同期化とは、車の運転でいえば、速...

1.情報共有とチームワークによる同期化  危機感や目標の共有が、キャッシュの回転スピードを上げます。 サプライチェーンの同期化とは、車の運転でいえば、速...


サプライチェーンマネジメントにおける自律分散と情報共有のインサイト

 組織のマネジメントを「意思決定は自律分散的か中央集権的か」と、「情報の共有化がなされているか否か」との2つの視点によって分類してみましょう。  近代経...

 組織のマネジメントを「意思決定は自律分散的か中央集権的か」と、「情報の共有化がなされているか否か」との2つの視点によって分類してみましょう。  近代経...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
非効率な物流自動化:物流現状把握の重要性(その5)

  ◆ 非効率な物流自動化  ムダな投資が実際に発生している事例を紹介します。ある工場では工程間運搬を効率化するために無人運搬車を導入し...

  ◆ 非効率な物流自動化  ムダな投資が実際に発生している事例を紹介します。ある工場では工程間運搬を効率化するために無人運搬車を導入し...


運輸安全マネジメントに取り組む 物流安全管理(その4)

 前回のその3に続いて解説します。    運輸事業者自らが安全管理に取り組み、輸送の安全性の向上を図ることを狙いとして、「運輸安全マネジメント制度」が...

 前回のその3に続いて解説します。    運輸事業者自らが安全管理に取り組み、輸送の安全性の向上を図ることを狙いとして、「運輸安全マネジメント制度」が...


  物流価格見積り:物流購買の勘所(その8)

  ◆物流価格見積り 物流はコストとしての認識が強いですから、一番興味があるところではないでしょうか。物流購買の勘所(その8)で、価格見...

  ◆物流価格見積り 物流はコストとしての認識が強いですから、一番興味があるところではないでしょうか。物流購買の勘所(その8)で、価格見...