◆ 荷主出荷場での役割分担
物流会社が荷主会社のところに荷物を積みに行ったとしましょう。そこで待たされるとトラックの回転率が下がることは、前回お話させていただいた通りです。
では、トラックポートが空いて積み込み作業が始まったとします。トラックドライバーが積み込む場合、すんなりと積み込めれば問題ありません。しかし荷物が置かれている場所とトラックまでの距離が離れていると、長距離運搬が発生し時間がかかることになります。
荷物が分散して置かれていると、ドライバーはどの荷物を取ったら良いのか迷うことがあります。これは荷降ろしに関しても同じことがいえると思われます。ではこのようなことが発生しないようにするためには、どうしたら良いでしょうか。それが出荷場の整備というテーマになってきます。
出荷場の環境を整備する例として「荷揃(そろ)え場所」の確保が挙げられます。きちんと場所を確保し、そこに出荷トラック別に荷揃えをしておくのです。トラックドライバーはこの荷揃え場にある荷をすべて積み込めばあとは走るだけ、ということになるわけです。
この荷揃え場はトラックポートから30m程度の場所に設置することで、積み込み時の長距離運搬を避けることができるのです。さらに荷揃え場には看板を付け、どこ向けなのか、どの輸送会社の荷物なのかなどパッと見て分かるようにしておくことが大切です。積み込み作業にフォークリフトが必要であれば、トラックポートの数だけフォークリフトを配備しておくことも忘れてはなりません。
このような出荷場、荷降ろし場の整備を行う役割を担っているのは荷主会社です。
積み込み作業や荷降ろし作業を安全に行...