RFP:購買業務の要点(その3)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆ RFP:Request for proposal

サプライヤーが取引するに値する会社なのかを知る必要があります。この候補会社は自社が今後付き合っていく可能性の高い会社になりますので社内で公式に候補会社として登録しましょう。候補会社の登録簿のことをサプライヤーパネルと呼びます。この候補会社はきちんとパネルコミッティを開催しその会議で承認するといった透明なプロセスを踏むようにするとよいでしょう。

 

このパネルは3年程度の間隔で定期的に見直していくとよいと思います。なぜなら今の候補会社よりももっと優秀な会社が出てくるかもしれません。一方で3年の間にSQDC水準が低下している会社もあるかもしれません。その場合にはいったんパネルから外すことも考えなければならないでしょう。

 

そして候補会社が決まれば各社からプレゼンしていただき自社に対してどのような貢献をしていただけるかについて説明をしていただくとよいでしょう。これがRFPプロセスです。RFPとは Request for proposal です。提案要請ということになります。

 

このプレゼンの場にはエンジニアや品質保証の担当者にも入ってもらいましょう。さまざまな技術的な視点で質問することで候補会社の実力もよく見えてくることでしょう。

 

そして候補会社から見積価格をいただくことになります。そのための事前準備をしっかりと実施する必要があります。図面や品質基準などを相手会社に示しながら説明会を実施することになります。できれば候補会社に一堂に会してもらい同じ声で話をすることで公平を期すことも考えておきたいですね。見積書は抜け漏れが発生しないようにこちらからフォームを定めてそれに記入して戻してもらうようにしましょう。

 

このフォームの統一は見積金額を回収した後に比較検討する際にも役立ちます。このフォームが異なると各社異なる用語を使うかもしれませんのでそれを合わせるだけでも結構骨が折れます。購入品の原価構成がクリ...

サプライチェーンマネジメント

 

◆ RFP:Request for proposal

サプライヤーが取引するに値する会社なのかを知る必要があります。この候補会社は自社が今後付き合っていく可能性の高い会社になりますので社内で公式に候補会社として登録しましょう。候補会社の登録簿のことをサプライヤーパネルと呼びます。この候補会社はきちんとパネルコミッティを開催しその会議で承認するといった透明なプロセスを踏むようにするとよいでしょう。

 

このパネルは3年程度の間隔で定期的に見直していくとよいと思います。なぜなら今の候補会社よりももっと優秀な会社が出てくるかもしれません。一方で3年の間にSQDC水準が低下している会社もあるかもしれません。その場合にはいったんパネルから外すことも考えなければならないでしょう。

 

そして候補会社が決まれば各社からプレゼンしていただき自社に対してどのような貢献をしていただけるかについて説明をしていただくとよいでしょう。これがRFPプロセスです。RFPとは Request for proposal です。提案要請ということになります。

 

このプレゼンの場にはエンジニアや品質保証の担当者にも入ってもらいましょう。さまざまな技術的な視点で質問することで候補会社の実力もよく見えてくることでしょう。

 

そして候補会社から見積価格をいただくことになります。そのための事前準備をしっかりと実施する必要があります。図面や品質基準などを相手会社に示しながら説明会を実施することになります。できれば候補会社に一堂に会してもらい同じ声で話をすることで公平を期すことも考えておきたいですね。見積書は抜け漏れが発生しないようにこちらからフォームを定めてそれに記入して戻してもらうようにしましょう。

 

このフォームの統一は見積金額を回収した後に比較検討する際にも役立ちます。このフォームが異なると各社異なる用語を使うかもしれませんのでそれを合わせるだけでも結構骨が折れます。購入品の原価構成がクリアになることは大切です。部品を購入する場合、その部品を構成する資材費や設備費、労務費などの原価は明確になっていても「物流費」がどんぶりになっている可能性があります。

 

物流費は大切な要素ですので、輸送費や荷姿費などは明確にわかるようにしておきたいものです。ポイントは見積価格内に不明部分が無いということです。

 

次回に続きます。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?メリットや注目される背景を簡単に解説

インターネットの普及やグローバル化などによる事業環境の変化に伴い、サプライチェーンマネジメント(SCM)が改めて注目を集めています。ものづくりに関わる...

インターネットの普及やグローバル化などによる事業環境の変化に伴い、サプライチェーンマネジメント(SCM)が改めて注目を集めています。ものづくりに関わる...


ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その13)

1.例えば単価10万円の商品で考えて見ましょう    前回のその12に続いて解説します。商品単価が安い商品なら品切れも欠品も、消費者にとって...

1.例えば単価10万円の商品で考えて見ましょう    前回のその12に続いて解説します。商品単価が安い商品なら品切れも欠品も、消費者にとって...


レイアウトの考察 物流改善ネタ出し講座 (その9)

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流は他部門の結果が表れる 物流収益管理の大切さ(その3)

◆ 物流各部門の役割とは  同じ入出庫業務と配送業務を請け負ったとしても、ある得意先は数パーセントの利益が出るのに別の得意先は赤字ということがよくあ...

◆ 物流各部門の役割とは  同じ入出庫業務と配送業務を請け負ったとしても、ある得意先は数パーセントの利益が出るのに別の得意先は赤字ということがよくあ...


自分たちのことだけしか考えない物流

1. 物流はサービス業  物流というとどのような産業に分類されると思いますか。運送業、倉庫業、それとももっと別の産業でしょうか。筆者はズバリ、『物流...

1. 物流はサービス業  物流というとどのような産業に分類されると思いますか。運送業、倉庫業、それとももっと別の産業でしょうか。筆者はズバリ、『物流...


物流コンプライアンスとは

  1. トラック運転者の労働時間  最近では労働時間に関する規制が厳しくなりました。長時間労働による健康障害の発生を防ぐためですが、これは物流業...

  1. トラック運転者の労働時間  最近では労働時間に関する規制が厳しくなりました。長時間労働による健康障害の発生を防ぐためですが、これは物流業...