今回は、省エネハイテク機器について解説します。
1. ハイテク機器(LED照明)
LED照明は、約50年前に発明された半導体の延長線上にあります。赤色LEDから青色LEDが生まれ、さらに、青色LEDの青色を白色に変換する蛍光体の発明があって、照明としての使用が可能となりました。半導体のため、低消費電力で長寿命(4万時間)です。照明は、長い間、白熱電球と蛍光灯の時代が続きましたが、LEDが照明として利用できるようになったことで、一気に省エネ化が進み、急速に置き換えが行われています。
実用化されてから種類も増え、コストもどんどん安くなりました。従来の白熱電球は発熱体を照明に利用していたわけで、光に変わるより熱に変わる分が多く、電気の無駄使いが生じていました。現在のLED照明は、同じ明るさを得るのに消費する電力は白熱電球の約1/10です。又、白熱電球の長所であった色の温かみも、LEDでも出せる様になってきました。
2. ハイテク機器(ヒートポンプ)
日本で初めて商品化されたヒートポンプは、空気を圧縮することで発生する熱を利用したものです。古くから原理は知られていましたが、それを実現する製造技術がなく、15年くらい前にようやく実用化されました。ヒートポンプは、今は給湯機やエアコン、冷蔵庫等に利用され、給湯、空調、保温にはなくてはならない存在になりました。
ヒートポンプの性能はCOP(成績係数)で示されます。COP:3は、簡単にいうと、ニクロム線ヒーターで水の温度を1℃上げるのに使う電気量で、ヒートポンプを使うと同じ電気量で3℃上げられるということです。ヒーターで直接水を温めるより、空気を圧縮することで発生する熱で水を温めた方が、電気の使用量が1/3になるということです。これによって、給湯機、空調機の省エネが一気に進みました。現在ではCOP:6を超えています。
3. ハイテク機器(その他家電)
冷蔵庫は24時間連続使用のため、電気の使用量に占める割合が高く、省エネ性能は重要です。冷蔵庫もヒートポンプ方式の採用によって省エネ化が進んでいます。古い冷蔵庫を買い替えることで電気代の節約になり...