
多様な行動情報から人間の性格・スキル・認知状態などの内面を推定する社会的信号処理技術
~音声・言語・画像・生体データの融合と少量データからの機械学習・マルチモーダル機械学習技術~
セミナー趣旨
性格,感情,認知状態,社会的コミュニケーションスキルといった人間の内面は,行動・言語といったマルチモーダル情報として観測されることが社会学・心理学・認知科学等の知見として得られている. マルチモーダル情報より多様な内面状態を推定・生成する技術は「社会的信号処理(Social Signal Processing)」と呼ばれている.
本講義では社会的信号処理の根幹となる,カメラ・マイク・生体センサといった複数のセンサから取得されるマルチモーダル時系列データより,多様な人間の内面状態を自動推定するためのマルチモーダル情報処理・機械学習技術を体系的に解説する.また社会的信号処理の応用として,「対話中の感情認識」,「プレゼンテーション・対人コミュニケーションスキルの推定」,「運転行動情報に基づく認知機能の推定」,「日常行動計測に基づく認知症傾向の推定」,「マルチモーダル対話ロボット」といった幅広い事例を紹介する.
セミナープログラム
1 マルチモーダル社会的信号処理の導入
2 マルチモーダル社会的信号処理のための理論
2.1 社会言語学の知見
2.2 社会心理学の知見
2.3 社会的信号処理に用いるマルチモーダル情報処理のための基礎
2.3.1 音声情報処理
2.3.2 画像情報処理
2.3.3 言語情報処理
2.3.4 生体情報,その他のセンサ情報処理
2.4 社会的信号処理のためのAI技術
2.4.1 機械学習
①分類・回帰学習
②転移学習、半教師付き学習、弱教師付き学習
2.4.2 マルチモーダル機械学習
2.5 社会的信号処理モデルの構築方法
2.5.1 データコーパスの収集
2.5.2 心理学の知見を利用した正解ラベルデータの作成方法
2.5.3 入力モダリティの選定
2.5.4 マルチモーダル特徴量の抽出
2.5.5 マルチモーダル情報の機械学習・評価
2.6 社会的信号処理の応用実例
2.6.1 マルチメディアコンテンツ解析
2.6.2 マルチモーダル感情認識
①生体信号処理に基づく認識
②対話ロボットとの対話満足度の認識
③外部言語知識を利用した感情に紐づく情報の拡張
④複数のコーパスを用いた感情認識習
2.6.3 コミュニケーション・プレゼンテーション能力の推定
2.6.4 運転行動データに基づく認知機能の推定
2.6.5 行動情報に基づくストレス推定
2.6.6 行動データに基づく認知症傾向の推定
2.6.7 マルチモーダル会話ロボット
2.6.8 ユーザの内的状態推定に基づくロボットの会話戦略
2.6.9 ユーザの面接対話スキル判定機能を備えた就職面接訓練エージェントシステム
セミナー講師
岡田 将吾(おかだ しょうご) 氏 北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 准教授(博士(工学))
セミナー受講料
お1人様受講の場合 51,700円[税込]/1名
1口でお申込の場合 62,700円[税込]/1口(3名まで受講可能)
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受講について
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受講料
51,700円(税込)/人