【中止】研究・技術開発部門が実行する新規事業創出のための事業戦略の策定と構築方法

~事業戦略策定のキーとなる3つの重要概念をベースとした事業戦略構築プロセス~
「適正な市場セグメンテーション」「市場ニーズの四象限での把握」「Key Success Factorsの明確化」

■事業戦略の策定を阻む要因とその対処の方向性■
■事業環境分析・事業戦略構築の全体ステップ■
■市場のニーズの分析、骨太戦略の設定と具体化施策■

研究・技術開発部門ならではの「良い事業戦略」を描き、実行しよう
研究開発部門が事業化を強く意識して研究開発をすすめ、
 加えて早期から自らが主体的に事業戦略の構築に深く関わり、またその実行に積極的に関与する
「事業戦略とは何を決めのか」「その策定のプロセスとは」を明確にし、新規事業で利益創出を確実にするには

セミナー趣旨

  「これまでの日立のR&Dは、博士課程を出た研究者に投資して『知識』や『技術』を蓄積するものだった。今後はその優秀な人材を、知識の蓄積を超えて『事業収益』を作るところにまで投入する」。これは日立のCEO兼社長の小島啓二氏の言葉です。今、日本企業は新興国企業の台頭を受けた既存製品や事業の陳腐化の急速な進展や、社会へのインパクトの大きな新たな技術の出現といった、脅威と機会に直面しています。このような環境の中で求められることが、研究・技術開発部門が今こそ新規事業創出の中核組織として、企業の中長期の成長に貢献することです。具体的には、事業化を強く意識して研究開発をすすめ、加えて早期から自らが主体的に事業戦略の構築に深く関わり、またその実行に積極的に関与することです。この新な研究開発部門の役割は、日立だけでなく、他の有力企業が積極的に推進している新な潮流です。しかしながらその他の多くの企業において、そもそも事業戦略とは何を決めることなのか、またその策定のプロセスはどのようなものなのかが明確になっておらず、そのためおざなりな事業戦略にとどまり、後の事業における収益の創出がうまく行われない例が極めて多く見られます。
 本セミナーにおいては、研究開発部門を主語に置き、事業戦略策定法について議論するものです。特に、事業戦略を策定する上で、キーとなる重要な3つの概念、すなわち適正な市場セグメンテーションとターゲティング、市場ニーズの四象限での把握、KSFの明確化をベースとした事業戦略構築法について学んでいただきます。また、この3つの重要な概念を丁寧に議論した上で、本概念を包含するかたちで、事業戦略構築の全体を、詳しく提示いたします。
 本セミナーでは、以上より「良い事業戦略」を構築する方法を学ぶことができます。

受講対象・レベル

研究開発部門、研究企画、技術企画、新事業開発部門、経営企画、商品企画などの部門の方々で、、
-事業戦略を策定することを求められている方、
-事業戦略構築に関心のある方
など

習得できる知識

「良い事業戦略」を構築する方法

セミナープログラム

1.なぜ研究開発部門が事業戦略を考えなければならないのか?
  -研究開発部門の役割の大きな変化?
   (三菱ケミカル、富士フイルム、旭化成、日立の例)
  -収益を実現するにはValue Creation(価値創出)とValue Capture(事業化・ 商業化)の機能が必要
  -Value Creation とValue Captureにおける研究開発部門の役割と問題
  -上記モデルに基づく研究開発のミッションの再定義
  -事業戦略策定のタイミング

2.研究者の事業戦略の策定を阻む要因とその対処の方向性
  -研究者の事業戦略の策定を阻む3つの要因
   ・要因1:事業戦略策定は責任範囲外という認識
   ・要因2:事業戦略策定の知識の不在
   ・要因3:不確実性の存在
  -3つの要因への対処法

3.なぜ事業戦略なのか?
  -新規事業の目的:事業 vs. 製品
  -ビジネスを継続的に成長させるための2つの前提
   ・ビジネスを継続的に成長させるには複数の製品(製品群)が必要
   ・複数の製品(製品群)を効率良く展開するには、範囲の経済性の実現が必要
  -事業の失敗事例:花王のフロッピーディスク

4.事業戦略とは?
  -事業戦略策定項目

5.骨太の事業戦略策定とは?
  -良くある悪い事業戦略の例
  -3つの重要概念に基づく骨太の事業戦略
 5.1 適正な市場セグメンテーションとターゲティング
  -市場セグメンテーションの目的
  -市場セグメンテーションの切り口
  -自社にとって魅力的な市場セグメントの3つの要件に基づき戦略的に考える
 5.2 市場ニーズの四象限での把握
  -ドリルメーカーは顧客に何を売っているのか
  -市場ニーズとは市場の最大公約数のニーズ
  -中核ニーズと周辺ニーズ
  -周辺ニーズ充足は収益と差別化を生み出す
  -機能的ニーズと意味的ニーズ
  -意味的ニーズ/意味的価値:VACES
  -市場ニーズの四象限での把握
  -市場ニーズ抽出上の重要な点
 5.3 KSFの明確化
  -事業戦略の中でのKSFの位置づけ
  -KSFとは
  -KSFを考えずに事業展開がつまずいた事例:三菱重工のMSJ
  -KSFでの自社能力を高めることで持続的差別化を実現する
  -これまでKSFが活用されてこなかった理由
  -KSFの定義
  -KSFの特徴
   <その1>:通常、事業には複数のKSFがある
   <その2>:一連のKSFは業界共通で所与のもの
   <その3>:一連のKSFは市場セグメントにより異なる
   <その4>:各KSFはお互いにMECE
  -KSF抽出のプロセス
  -KSFをどう事業戦略構築の中で利用するか

6.事業戦略策定項目
 6.1 事業の定義
 6.2 事業の魅力度
  -市場魅力度
  -自社適合度
  -リスクと対応策
 6.3 事業の実現法
  -KSF分析に基づく20XX年までに目指す姿
  -技術展開策
  -他社特許対処施策
  -具体的施策・計画
 6.4 収益計画

7.事業戦略策定の方法とタイミング
  -良くある問題の多い事業戦略策定プロセス
  -良い事業戦略策定プロセス
  -隣接可能性を活用する
  -初期にはQuick and Dirtyな案策定を重視する
  -事業戦略策定のタイミング

8.最後に

□質疑応答□

セミナー講師

ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役 浪江 一公 氏

【略歴】
大手電機メーカー、アーサー・D・リトル(ジャパン)(株)、(株)フュージョンアンドイノベーション等を経て、現在ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 技術マネジメントおよび経営に関するコンサルティングにおいて30年の経験を有す。2022年3月まで日本工業大学大学院技術経営研究科(MOT)教授を兼務。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒

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  • PDFテキスト(印刷不可・編集不可)

講師のプロフィール

プロフェッショナリズムと豊富な経験をベースに、革新的な製品やサービスを創出するプロセスの構築のお手伝いをいたします。

浪江 一公

なみえ かずきみ / 東京都 / ベクター・コンサルティング株式会社

ベクター・コンサルティングは、Bridging technologies and markets toward creating innovationsを目指し、クライエント企業様に技術と市場との間の橋渡しによりイノベーションの...続きを読む

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