開催日:2024年 5月10日(金)、2024年 6月 4日(火)
セミナー趣旨
2011年3月11日の東日本大震災以降取り組んできた「電力システム改革」への評価・検証が、政府内でいよいよ開始されました。改革の目玉とも言うべき、容量市場と需給調整市場は、果たして期待通りの実効性を挙げているのでしょうか。容量市場の一形態である長期脱炭素電源オークションはスタートしたものの、予備電源制度は検討の真っ最中です。一方、需給調整市場は、2024年度から全商品取引が開始されますが、既に取引が始まっている三次調整力①②は約定不成立が顕在化しています。当該講義では、両市場の基本的な仕組みや位置づけ、制度の在り方と共に、制度設計の最前線議論を、電気事業の本質を踏まえた上でわかりやすく紐解きます。エネルギー政策の憲法とも言える「エネルギー政策基本法」起草に携わり、現在は資源エネルギー庁及び電力広域的運営推進機関で審議会委員を務める講師により、第1回目は「ゼロから学ぶ電気事業と容量市場」と題して容量市場の基礎論・本質論を、第2回目は「ゼロから学ぶ電気事業と需給調整市場」と題して、需給調整市場の基礎論・本質論を解説いたします。
セミナープログラム
第1回 ゼロから学ぶ電気事業と容量市場
1.電力システム改革についての一考察
2.ゼロから学ぶ容量市場
(1)なぜ容量市場が必要なのか
(2)容量市場と他市場(調整力公募・卸電力取引市場・需給調整市場・同時市場)の関係性
(3)海外における容量市場の状況と課題
(4)日本の容量市場の基本スキームと価格の決まり方
(5)2027年度オークション結果を踏まえたこれまでの評価
(6)長期脱炭素電源オークション
(7)予備電源制度
3.まとめ 〜kW価値について共有させていただきたいこと〜
第2回 ゼロから学ぶ電気事業と需給調整市場
1.電力システム改革についての一考察(第1回復習)
2.ゼロから学ぶ需給調整市場
(1)なぜ需給調整市場が必要なのか
(2)需給調整市場のキーワードと今後の方向性
(3)需給調整市場で取引される商品
(a)三次調整力② (b)三次調整力① (c)二次調整力①と② (d)一次調整力
(4)需給調整市場と同時市場の関係性
3.まとめ 〜今後の需給調整の行方〜
セミナー講師
エナジープールジャパン株式会社 代表取締役社長兼CEO
市村 健(いちむら たけし) 氏
1987年 東京電力株式会社入社。本店原子燃料部にてカナダ・ウラン鉱山権益買収プロジェクト、世界原子力協会(本部ロンドン)事務局を担務後、本店総務部にて広報渉外・政策調査・官庁調整・危機管理業務等のエネルギー政策全般に17年に亘り従事。その間、参議院に派遣され、議員立法である「エネルギー政策基本法」起草にも携わる。2014年6月 東京電力を退社。同年7月より現職。併せて、資源エネルギー庁 次世代の分散型電力システムに関する検討会 委員、資源エネルギー庁 ERAB検討委員、資源エネルギー庁 同時市場の在り方に関する検討会、電力広域的運営推進機関 調整力及び需給バランス評価等に関する委員会、需給調整市場検討小委員会、将来の電力需給シナリオに関する検討会、資源エネルギー庁 次世代技術を活用した新たな電力プラットフォームの在り方研究会オブザーバーを務める。慶應義塾大学商学部卒。米国ジョージタウン大学院MBA修了。主著に「電力システム改革の突破口DR・VPP・アグリゲーター入門」「電力セキュリティーエネルギー安全保障がゼロからわかる本」(共にオーム社)等。
セミナー受講料
【第1回・第2回】 各受講方法 1名につき33,000円(税込)
【特別価格 全2回一括申込の場合】 1名につき55,000円(税込)
受講について
収録時間 【第1回】2時間4分 テキストデータ(PDFデータ)つき
【第2回】2時間8分 テキストデータ(PDFデータ)つき
■セミナーオンデマンドについて
<1>収録動画をVimeoにて配信致します。
<2>動画の配信期間は公開日より2週間ですので、その間にご視聴ください。
2週間、何度でもご都合の良い時間にご視聴可能です。
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