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セミナー趣旨
実践に於けるレンズ設計の実務は専門的知識と経験が必要であり基礎を学んだだけでは実際の製品に仕上げることは難しいと考えています。従って、本講義では自身で実践設計を行うというより光学関連製品の仕様決定やレンズを自社製品に組み込んで使用するような場合に、適正に仕様を決めたり、きちんと評価したりする為の基礎知識を身につけることを目的と致します。
レンズ設計は収差のある単レンズを複数組み合わせることで欠点を打ち消し合って最適化する作業であり、完全無欠なレンズを求めることは大きなコストや時間の浪費に繋がります。従って、仕様を決める過程でも一定の妥協が必要となり、その作業次第でパフォーマンスが大きく異なる製品になってしまいます。
優れた製品を得るためにもレンズ設計の性質を理解しておくことは重要なことと考えます。
受講対象・レベル
・業務でレンズを使用したりレンズを組み込む製品に携わる方である程度の専門的知識を
身につけたいと考えている方。
・レンズの評価やレンズの仕様決定に携わる方。
・レンズ設計の基礎を理解したい方。
必要な予備知識
特別な知識は不要ですが、物理量を取り扱うので高校レベルの数学と物理の知識は欲しいです。
習得できる知識
レンズ設計の基礎とレンズの評価方法を理解できます。
レンズ設計のアプリがあれば簡単な設計が出来るようになる可能性はありますが、現状では実際にアプリを使用した実践設計の講義ができないので、設計に関しては知識の取得のみになります。
セミナープログラム
1.レンズの性質
1-1 レンズの役割
1-2 レンズの結像の仕組み
(1) 結像の仕組み
(2) 結像の関係式
(3) 近軸理論と近軸量の計算
2.レンズの収差
2-1 収差とは
(1) 理想結像
(2) 収差の種類と性質
2-2 収差の結像への影響
(1) 色収差
(2) 光線収差
(3) 光線収差以外の収差
3.結像性能と評価
3-1 MTFとその性質
(1) MTFとは
(2) 収差とMTFの関係
(3) MTFと画質
3-2 MTFとレンズの評価
(1) 仕様とMTF
(2) MTFによるレンズの評価
4.レンズ設計と仕様
4-1 レンズ設計の為の仕様
(1) 基本的な仕様
(2) 仕様決定の為の注意点
4-2 設計手順
(1) 事前検討
(2) 概略設計
(3) 本設計~仕上げ
5.設計時の留意点
5-1 構成要素の選択
(1) レンズタイプの選択
(2) 材料の選択
(3) 非球面レンズ
5-2 設計に於いて配慮すべき要素
(1) 温度特性
(2) 感度問題(公差の決定)
(3) ゴースト
(4) 機構設計との関係
【質疑応答】
キーワード:
レンズ,光学,収差,結像,評価,セミナー
セミナー講師
HIT(株) 代表取締役 松岡 和雄 氏
【ご専門】光学技術(レンズ設計先行)
【ご略歴・ご活躍】
東海大学工学部 光学工学科 レンズ設計専攻。
エンプラスオプティクス(旧ノリタ光学株式会社)にて光学設計、非球面製造、コーティング技術開発、プラスチック非球面レンズの開発に従事。
その後、オプトソリューションを設立。長年培った光学設計と光学部品製造技術を生かし、総合的な光学技術のコンサルティング業を開始。非球面レンズを用いた小型撮像レンズ、工業用撮像レンズの設計 開発、回折光学レンズを用いた光学系の設計開発に従事。
HIT株式会社を設立。現在に至る。
専門分野:光学設計、プラスチック用コーティング開発など
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合49,500円、
2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
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今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
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