研究開発【R&D】テーマ創出・評価2日間講座
日時
2023年11月19日(金) 10:30~16:30
R&Dマーケティング創出編
「数多くのテーマを継続的に創出する体系的・組織的仕組みの構築」
2023年11月26日(火) 10:30~16:30
R&Dマーケティング評価編
「研究企画が知っておかなければならないテーマ評価の基礎知識」
※オンライン会議アプリZoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のPCで受講できます。
※1日のみの受講も可能です。
11/19:R&Dマーケティング創出編 ⇒詳細はこちらから
11/26:R&Dマーケティング評価編 ⇒詳細はこちらから
セミナー趣旨
下記の1日目、2日目のセミナー各ページをご参照ください。
受講対象・レベル
研究開発・技術戦略・事業企画・商品開発部門に属され:
・研究開発テーマを継続的に創出する仕組みを構築したい方
・研究開発テーマの創出法を学びたい方
・ステージゲート・プロセス等の自社のテーママネジメント・プロセスをより有効に機能させたい方
その他に、
・研究開発企画・技術企画部門に新たに配属になったので、テーマ評価の方法を学びたい管理者
・きちんとしたテーマ評価を行う仕組み構築の指示を受けた研究開発企画・技術企画部門の管理者
・自社の研究開発テーママネジメントの仕組みに危機意識を持つ経営幹部、など
セミナープログラム
◆1日目 11/19(火) R&Dテーマ創出編
1.なぜ革新的テーマの創出が必要なのか?
- 21世紀の産業界の現実:新興国企業の台頭
- 日本企業が行く道:革新的テーマの追求
・他社と同じテーマではNo.1になれる確率は低い
・他社とは異なるユニークなテーマを追いかける効果は大きい(エプソンの例)
- 日本企業のテーマ創出上の問題点
・品質での差別化戦略の限界
・テーマ創出の仕組みの軽視
- 研究開発テーマ創出の改革の2つの方向性(テーマ創出の為の体系的仕組みの構築と経営資源のシフト)
2.革新的アイデアを継続的に創出するメカニズム
- 革新的アイデア創出に向けての大きな枠組みの必要性
- 革新的テーマの定義
・企業にとっての革新的テーマとは
・起案者、プロジェクトメンバーにとって面白いテーマとは
・両者を一致させる
- 3つの原料のスパークとスパークための4つの要件による革新的アイデアの創出
- 具体的体系的取組事例(東レ等)
3.顧客価値の提供機会を見つける視点
- ドリルメーカーは顧客に何を売っているのか?
- 機能的価値と意味的価値
- 顧客はQCDだけに価値を見出す訳ではない:顧客価値拡大モデル(VACES)
・Value:顧客の製品の提供価値向上(日本触媒の例)
・Anxiety:顧客の懸念・面倒の払拭(日東電工の例)
・Cost:顧客の全体コストの低減(東洋電機の例)
・Empowerment:顧客社員の作業環境・能力の向上(コマツ・日本ペイントの例)
・Society:顧客の社会的価値向上(ESG投資の例)
4.革新的テーマ創出に向けてのスパークのための3つの原料
4-1.「市場の知識」の強化
- 市場・顧客を多面的に理解する3軸(TADモデル)とそこに向けての様々な活動
・時間軸の一例:ライトハウスカスタマーの利用(島津製作所の例)
・分野軸の一例:顧客の製品ライフサイクル全体に目を向ける(日本テトラパックの例)
・深度軸の一例:研究者が市場との直接の接点を持つ(NEC・IBMワトソン研究所の例)
4-2.「技術の知識」の強化
- スパークに必要な2つの技術知識領域
- 技術知識蓄積・拡大モデル(BIRDSモデル)
・発信(Broadcast)、収集(Intake)、研究開発活動(R&D)、共有化(Share)
・具体事例(富士フイルム、3M、村田製作所等)
- 自社にない世の中の技術の吸収法
・なぜ自社にない世の中の技術の吸収なのか?
・オープンイノベーションの実行
・組織的なT型・Π型研究者の実現
4-3.「自社の強み」の利用
- スパークモデルにおける自社の強みの重要性
4.革新的テーマ創出に向けてのスパークのための3つの原料(続き)
4-3. 「自社の強み」の利用(続き)
- 自社の強みの特徴:自社の強みは見えないもの
- 自社の強みとは
- 技術の強み(3Mのプラットフォーム技術、富士フイルムの12のコア技術)
- コア技術の3つの選定軸
- 技術以外の強みの抽出法:VRIO分析
- 強み発想の注意点(今弱くても将来強くすべき強みも「強み」として徹底して強化する)
- コア技術の設定プロセス(参考)
5.スパークを起こし革新的テーマを創出するための4つの要件
5-1.革新的テーマ創出のための環境の用意
- 業務の緊急度と重要度マトリクスからの示唆「忙しく髪を振り乱して働いている人間が本来の仕事をしているとは限らない」(日立の改革の立役者川村元会長の過去を振り返っての反省の言葉)
- 革新的テーマとはの明確化と共有
- スラックリソースの提供(3M、グーグル、東レ等)
- テーマ創出のための時間を設定・強制
- 筋の悪いテーマを冷静に中止する
- 定期的アイデア創出ノルマを課す(小林製薬等)
- アイデア発表会の開催
- 研究者による社会との共感の実現(ユーグレナ、エーザイ等)
5-2.多様性の追求
- なぜ多様性が重要なのか?(3M、ハーバードイノベーションサイエンス研究所の例)
- 日本企業の現状:発散思考の弱さ(サム・スターン)
- 多様性の3つの視点(SMPモデル)と具体的施策
・情報・アイデア源を多様化(Sources)
・発想メンバーを多様化(Members)
・一人一人の発想を多様化(Perspectives)
- 具体的事例(富士フイルム、日本GE、日立、ホールマーク、サムスン、ダイソンの例等)
5-3.テーマ創出に向けてのプロセス:テーマ創出に向けての5つのステップ
- 市場知識と技術知識をスパークさせる工夫
- 一つの技術を複数の機能に展開する方法
- 発散と収束を繰り返す
- VACESで市場を見る視野を徹底して広くする
- 効果的なブレーンストーミング法(連想を引き出す)
- 強制発想法
- 情報が無い中で評価する有効な方法
5-4.組織・構成員の意欲による『点火』
- 『点火』の必要性
- 『点火』とは
- 『点火』の3つの要件
・追い込む(ホンダ、3Mの例)
・失敗の許容・奨励(日東電工、米国海兵隊、ゼロ戦の成功例)
・社会的報酬を重視する(3Mの例)
6.最後に
【質疑応答】
◆2日目 11/26(火) R&Dテーマ評価編
「研究企画が知っておかなければならないテーマ評価の基礎知識」
~『木』(代表的評価法)と『森』(全体体系)を学ぶ~
1.日本企業の研究開発テーマのマネジメントの3つの代表的問題
1)評価者の属人的な評価(化学会社の例)
2)研究者の熱意の過度の重視(食品メーカー、無線機器メーカーの例)
- 研究開発テーマも“Garbage in, garbage out”
- 背後にある日本人の特徴
3)不確実性を軽視した評価(オフィス機器メーカーの例)
2.様々な研究開発テーマ評価法
<非財務法>
1)直感法(スティーブ・ジョブズ、井深大、シャープの緊プロの例)
- 直観法とは?
- 直観法の是非
2)対話法(化学会社の例)
3)スコア法
a.BMO(Bruce Merrifield & Ohe)法
b.リスク-リターン法
c.STAR(Strategic Technology Assessment Review)法
d.演習1:スコア法演習(「AテーマーBテーマ、どちらのテーマを選ぶべきか?」)
e.スコア法のメリットとデメリット
<財務法>
4)ディスカウント・キャッシュフロー法
a.NPV(正味現在価値)
b.IRR(内部収益率)
c.演習1~5(NPV・IRRの算定と意思決定)
d.ディスカウント・キャッシュフロー法の主要な課題
e.ディスカウント・キャッシュフロー法を使う上での注意点
5)回収期間法
6)ECV(期待経済価値)法(演習6)
3.良い研究開発テーマ評価システムの要件
1)個別の研究開発テーマ評価法の限界:「一つの評価法では、正しい評価はできない!」
2)研究開発テーマ評価の基本フレームワーク:不確実性・複雑性を所与とした評価システム
3)良い研究開発テーマ評価システムの要件
a.不確実性・複雑性に対処しながらも分かり易い評価体系
b.評価者・担当者の間で納得感・信頼感がある
c.事業・製品で成功するための重要なポイントをきっちりおさえている
d.革新的なテーマを正しく判断し意思決定ができる:多数決は機能しない
4.全体評価体系としてのステージゲート・プロセス
1)ステージゲート・プロセスとは?
a.「良い研究開発テーマ評価システムの要件」に対処したプロセス
b.ステージゲート・プロセスは方法論ではない!テーママネジメントの「普遍的」な仕組み!
c.皆さんの会社のプロセスを含め、全てのプロセスは、そもそもゲートとステージのあるプロセスになっている!
d.ステージゲート・プロセスの背景と歴史
e.革新的な製品・事業・技術創出には:不確実性への対処
2)不確実性への対処としてのステージゲート・プロセスの11の工夫
3)ゲートでの評価体系・評価項目例
4)ゲートでの正しい意思決定法
5)ステージゲート・プロセスと上で議論した個別研究開発テーマ評価法との関係
- ステージゲートをプラットフォームに、個別の研究開発テーマ評価法のいいとこどりをして組み込む
5.最後に
【質疑応答】
セミナー講師
ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 浪江 一公 氏
※元 日本工業大学 大学院 技術経営研究科(MOT) 教授
【略歴】
大手電機メーカー、アーサー・D・リトル(ジャパン)(株)等を経て、現在ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長。技術マネジメントおよび経営に関するコンサルティングにおいて30年の経験を有す。日本工業大学大学院技術経営研究科(MOT)教授を歴任。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒。
セミナー受講料
66,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合55,000円、
2名同時申込の場合計66,000円(2人目無料:1名あたり33,000円)で受講できます。
(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、
今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
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受講について
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- セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。
- 開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。
- セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
- 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
講師のプロフィール
プロフェッショナリズムと豊富な経験をベースに、革新的な製品やサービスを創出するプロセスの構築のお手伝いをいたします。
浪江 一公
なみえ かずきみ / 東京都 / ベクター・コンサルティング株式会社
ベクター・コンサルティングは、Bridging technologies and markets toward creating innovationsを目指し、クライエント企業様に技術と市場との間の橋渡しによりイノベーションの...続きを読む