AFM(原子間力顕微鏡)の基礎と最適化・応用・トラブル対策
開催日 | 11:00 ~ 16:00 |
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主催者 | 株式会社 技術情報協会 |
キーワード | 応用物理一般 ナノ構造化学 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | Zoomを利用したLive配信※会場での講義は行いません。 |
“測定サンプルの作製や前処理”、“温湿度、除振、帯電などのノイズ対策”などAFMの使いこなし術を様々な事例とともに詳しく解説します!
セミナー講師
アドヒージョン(株) 代表取締役社長、長岡技術科学大学 名誉教授 博士(工学) 河合 晃 氏
略歴兼務 アドヒージョン(株):研究成果活用企業(大学ベンチャー)代表取締役
三菱電機㈱ ULSI研究所にて10年間勤務し、電子デバイス開発・試作・量産移管・歩留り・工場管理の業務に従事し、半導体デバイスの高精度な表面処理技術開発に従事した。 その後、長岡技術科学大学にて勤務し、機能性薄膜、表面界面制御、ナノデバイスなどの先端分野の研究を実施している。 各種論文査読委員、NEDO技術委員、国および公的プロジェクト審査員などを歴任。 大学ベンチャー企業として、アドヒージョン㈱ 代表取締役 兼務。 著書33件、受賞多数、原著論文166報、国際学会124件、特許多数、講演会 200回以上、日本接着学会評議員、電気学会、応用物理学会会員、産学連携・技術コンサルティング実績 200社以上。
セミナー受講料
1名につき 55 ,000円(消費税込、資料付)〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕
受講について
■ Live配信セミナーの視聴環境について
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セミナー趣旨
AFM(原子間力顕微鏡)を所有しているが使いこなせない、AFMのデータ解析が難しい、フォースカーブがよく分からない、カンチレバーの選択法が分からない、AFMを導入したいが判断しにくい、などの様々な悩みを抱えているユーザーが多くなっています。AFMは「ナノテクノロジーの目」とも言われておりSEMなどと同様に一般化しつつあります。また小型で安価なことから企業の基礎開発部門に多く導入されるようになってきました。しかしながら、実際に適切で効果的なAFM測定を行うには、基本原理や測定方法、そして解析方法などの基礎を習得する必要があり、測定が不調の場合は原因が不明のままとなり、活用範囲も形状観察程度の利用に留まっているケースが多く見受けられます。AFMを用いれば、試料表面の諸性質(硬さ、導電性、帯電性、加工、相互作用力、付着性など)、微粒子やレジストパターンなどの微小固体の諸性質(付着性、マニピュレーション、帯電性)、特殊測定(液滴形状、ナノバブル観察)など、幅広い解析が効果的に行えます。本セミナーでは、汎用性の高い大気中および液中測定用のAFMを中心に豊富なデータに基づき解説します。これからAFMの導入を検討される方、初めてAFMを操作される方にも分かりやすく装置の基本原理や操作方法、データの取得や解析方法についてまで解説します。特に、講師の経験に基づいて、AFMを導入および使用するユーザー側の視点に立って、技術ポイントを分かり易く解説します。また、AFMに関する日頃のトラブル対策や技術開発相談にも対応します。
習得できる知識
・AFMの基礎と基本原理・AFMを使用する上でのノウハウ・AFMを用いた材料および表面科学の手法 など
セミナープログラム
1.AFMの原理・基礎のポイント(これだけは理解しておきたい) 1.1 AFMとは何か? 〜AFMでできること〜 1.2 AFMの装置構成 〜基本システム・動作モード等〜 1.3 原子間力とは 〜測定の基本データ〜 1.4 原子/分子像が得られる理由 〜ばね定数の最適化〜 1.5 フォースカーブの理解 〜AFMの動作ポイント設定〜 1.6 表面像の取得方法 〜得られた像は、実像なのか?〜 1.7 ナノスケールの寸法校正 〜原子配列の観察〜 1.8 AFM測定の誤差要因 〜精度の高い測定のために〜 1.9 適切なAFMの機種選定方法〜用途に合ったオプション設定とは〜2.AFMの最適化のポイント(サンプル作製、性能維持と動作不良対策) 2.1 設置環境からのノイズ対策 〜温湿度、除振、音声、帯電、機器ノイズ除去〜 2.2 測定サンプルの作成と調整 〜薄膜、微粒子、粘性液体、バブル、吸着水〜 2.3 探針先端へのサンプル修飾 〜導電性コート、微粒子付与、塗布膜コート〜 2.4 カンチレバーと探針の性質 〜どのようにして選ぶのか〜 2.5 探針のメンテナンス方法 〜汚染と摩耗対策〜 2.6 探針の追従性とノイズ対策 〜クリアな像を得るには〜 2.7 表面の吸着水の影響 〜相互作用力の湿度依存性〜 2.8 カンチレバー上のレーザーポイント変動 〜感度校正〜 2.9 ピエゾステージのドリフト対策 〜位置変動の校正方法〜 2.10 サンプルの表面粗さ依存性 〜探針の吸着力と摩擦力〜 2.11 液中での測定方法 〜簡単なバージョンアップ〜 2.12 各種サンプルの測定条件の最適化 (薄膜、微粒子、高分子、複合材料など)3.AFMの有効活用のポイント(適用事例と解析方法) 3.1 探針と試料表面との接触変形 〜Hertz理論、DMT理論、JKR理論〜 3.2 固体表面の動的粘弾性測定 〜膜内フィラー、複合材料〜 3.3 固体表面の凝集性解析 〜薄膜の硬さや摩擦特性、表面硬化層の解析〜 3.4 固体表面のヤング率測定 〜固体表面と微細パターンの弾性率解析〜 3.5 表面エネルギーの測定 〜表面処理との相関〜 3.6 表面吸着性の解析 〜表面の経時変化〜 3.7 化学力顕微鏡(CFM)への応用 〜親水/疎水複合構造の解析〜 3.8 薄膜及び微細パターンの付着性解析 〜DPAT法〜 3.9 微粒子の付着性/除去特性 〜凝集分散解析〜 3.10 ナノペースト粒子の凝集性 〜焼成時の粒成長〜 3.11 微粒子の核成長と平坦性 〜核生成理論〜 3.12 固体表面の帯電制御 〜帯電分布と除電性〜 3.13 微小液滴およびファインバブル観察 〜識別方法〜 3.14 微小固体のナノマニピュレーション 〜移動・加工と凝集性解析〜
4.質疑応答 ・日頃の技術開発・トラブルの個別相談に応じます。
5.付録資料 表面エネルギーによる濡れ・付着性解析
【質疑応答】